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本編
王子様と初詣
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新年明けまして。いつもと同じように、ボロアパートで一人きり迎えるのだと思っていた。それに寂しさを覚えることもない。僕にとってはそれが、当たり前になっていたから。
でもどうだろう。今、僕の安物の布団には、ここが宮殿と勘違いしてしまいそうな王子様が眠っている。
自分の人生にこんな出会いがあるなんて、嘘みたいだ。
天使の寝顔。愛しすぎてどうにかなりそう。
疲れさせたからか起きる気配はなく、僕は隣の温もりを幸せな気分で堪能していた。
朝、お互い一度起きた後に第2ラウンド。
今日は休みだからゆっくりできるというのもあって、無茶をやらかしてしまった。
東吾さんが嫌がったらナシだけど、それどころかノリノリだったからな。服を着れば隠れる位置に、たくさんキスマークもつけてくれたし。
心地好い温もりを求めるように肌をすりよせると、東吾さんがうっすらと目を開けて瞬きした。
「ん……。せーた……?」
少し眠そうなとろけた表情でさえカッコイイ。僕にとってはギャップでカワイイ。
「あ……。ごめん、寝てしまったみたいだ……」
「まだ昼前ですから、大丈夫ですよ。それに僕のせいですし」
「いや、誘った自覚はある。君のせいではない」
確かにそうだけど、だからって東吾さんの身体に負担のかかる行為を何度もしてしまったのは僕だ。
ただでさえ、昨日がハジメテだったというのに。
「それに、君が欲しがってくれたのが嬉しかったからいいんだ」
衝撃が大きすぎて、次の言葉が出せなくなってしまった。
うん。なんかもう、東吾さんのせいでいいや! 東吾さんが可愛すぎて僕に激甘すぎるからいけない。
「それじゃあ、お雑煮……作るから食べましょうか。お餅は2つでいいですか?」
「ああ。ところでおせちは……」
「え?」
僕が不思議そうに聞き返したことで何かを悟ったらしい東吾さんは慌てて首を横に振った。
「いや、なんでもないんだ」
そ、そうか……。見た目が王子様だし実家では馬を走らせてるとかそういう話を聞いていたから失念してたけど、家ではきちんとしたお正月をしていたのかな。
甘酒もないし、おせちなんて僕が作るはずもない。無駄に高いものにお金をかけたりする余裕がないのはこのボロアパート暮らしを見ればわかる話。
今まではそれでも良かった。でも、東吾さんとはきちんとしたお正月を迎えてみたかったし、迎えさせてあげたかった。
三が日を待たずにどこの店も開いている今の世の中で、正月にわざわざおせちを用意する人の心理なんてわからないし馬鹿らしいと思ってたけど……こんな、感じなんだろうなあ。
「いっぱい動いたからお腹が空いたし、早く君の作るお雑煮が食べたいな」
「あ、はい。今すぐ……」
いっぱい動いたってセックスのことか。なんかエロイ。
とりあえずはおせちより、目先の腹ごしらえだな。
そう考えて台所に立った途端、インターホンが相変わらず錆び付いた感じの音を鳴らした。
「ん? 誰だろう。こんな早くに……」
「もう昼だから早くもないと思うけど」
「言われてみればそうですね。ちょっと出てきます」
「うん」
確かに朝早くではないかもしれないけど、僕の家を昼間に訪ねてくる人なんて正月じゃなかったとしてもまずいない。それこそ、東吾さん以外。
セールスマンも避けると言われている、泣く子も黙る三日月荘だ。
「はーい……。って、あれ?」
誰もいない。悪戯か?
辺りを見回してみると、布製のバックが置かれている。中身は高そうな重箱。その上にABCよりと書いた紙が乗せてあった。
もしかして、これ……おせち?
「せーた?」
部屋の中から東吾さんの声がする。
ボロアパートは当然のように一間で、会話も何もかも筒抜けになる。だから、誰かが訪ねてきたはずなのに無音なのを不思議に思ったんだろう。
しかし、外、サムッ! 料理前だから着る毛布脱いでてジャージだし。
おせちは……これ、僕と東吾さんを別れさせるための罠だったりしないよな? 虫が入ってるとか……。
いや、東吾さんを天使と崇める彼らのことだ。王子様の表情が恐怖でひきつるようなことはすまい。
布バッグから出した重箱を持って中に入ると、東吾さんがキラキラと目を輝かせた。
「それ、おせちかな?」
やっぱり食べたかったのか。
「せーた。頼んでいてくれたんだね。知っているよ。インターネットで注文すると、家に届くんだよね?」
「ええ、まあ……」
「しかも毎年うちで食べているのと一緒だ。凄い偶然だね」
ABCの厚意を僕の手柄にしてしまうのは躊躇われる。
できれば彼らからだと伝えてあげたい。
……中身が本当に、ちゃんとしたおせちならの話だが。
「食べますか?」
東吾さんは頷いて、それから首を傾けて笑った。
「でもまずは、君が作ったお雑煮を食べたいな? お腹が空いている時に食べるのは、君の料理がいい」
「わ……かりました」
こういうとこ、狡いなあ本当。
好きな相手に手料理をねだられて悪い気はしない。僕はいそいそと台所に立った。
「東吾さんは休んでいてくださいね。疲れたでしょう?」
「ん、うん」
東吾さんは恥ずかしそうに頬を染めて、柔らかな布団の中へ舞い戻る。
「せーたの匂いがする」
くっそ可愛いな。でも、お雑煮どころじゃなくなるから勘弁してください。
お雑煮が出来上がるまでおせちを食べていることもできるのに、待っていてくれるあたりも嬉しい。
出汁はとらず鰹節とめんつゆ、みりんで味付けをする、なんちゃって雑煮だ。餅を焼く間にアッサリと完成した。
「できましたよ」
「ありがとう。じゃあ、おせちも開けようか」
「あっ……」
「どうかした?」
「いえ、何も」
僕が用意したわけじゃないから、少し不安が。
あらかじめ中身を確認しておこうと思ったのに忘れてた。
「美味しそうだね」
……うん。見た目は普通。というか、凄い綺麗。宝石箱みたいだ。
「実はこのおせち、僕が用意したわけじゃないんです」
「え? でもこれ……」
「そもそも、僕は東吾さんがいつも食べてるおせちを知らないんだから、同じだなんて偶然あると思いますか? しかもこんな高価そうなの」
僕とABCが既に知り合いであるという事実が東吾さんの中で繋がらないらしく、言われた意味を考え込んでいるようだった。
まあさっさとネタバラシしてあげればいいことなんだけどさ。黙ってたのが後ろ暗いから口を開きにくいわけなんだよ。
とはいえ、いつまでも東吾さんの頭の中を混乱させておくのも申し訳ない。勿体ぶればそれだけ衝撃も大きいだろう。
「それ、ABCからなんです」
「海老氏? そんな知り合いいたかな」
なんかおかしな変換されてるような。
えっと、確か……。
「浅野……馬場さん、とかでしたっけ?」
「椎名。……まさか、ABCというのは」
「ハイ、それです」
「既に知り合いだったのか? いつ、どこで」
「えー……。東吾さんが越してきてすぐ、でしょうか」
あ。固まった。
挨拶しにきたくらいだってごまかすこともできるけど、実際……どうしてバレないのかわからないってくらい、東吾さんの部屋に接触してたからな、あの三人。
さすがの東吾さんも、僕の言葉で見張られていたことに気づいてしまったようだ。
「口止めされてまして……」
「それで、黙っていたと?」
「知ったら、東吾さんが僕とイチャイチャしてくれなくなっちゃうかなあ、なんて思いまして」
「えっ……、あ、あ……!」
東吾さんの顔がみるみるうちに真っ赤になった。
「ど、どこまで見られていたと思う?」
「東吾さんがいる時は、部屋の中は覗いてないと思いたいですけど。プライベートですし」
「昨日のアレは」
「大丈夫でしょう!」
なーんて。僕にも確証はないんだけど。
こんなにカッコいい王子様が貧相な僕の下であんなふうに乱れる姿は、東吾さんを天使扱いしている三人衆としては卒倒もんだろうな。
「でも、これで家族に見放されたわけじゃないって、ハッキリわかったでしょう?」
「そうか。そうだな。見放されていたら、私を護衛する必要もないだろうし」
これで少しでも東吾さんの憂いが晴れたなら良かった。
……別の憂いができそうではあるけど。
「それじゃあ、食べますか。お雑煮も冷めちゃいます」
「あ、ああ」
二人で雑煮を食べてから、おせちに手をつける。
おかしなものが入っているのではと疑ったことが申し訳なくなるほど素晴らしい味だった。
感動のあまり言葉が出てこない。これを食べていたら毎年おせちが楽しみになってもおかしくない。栗きんとんとか本当に金色っていうか、これキラキラしてるの金箔か?
昔食べたきんとんは少し芋が混ぜてあったりしたなあ。
煮しめも、形がハッキリしているのに噛むと口の中でとろけるようだ……。
「どうかな」
「美味しいです……」
僕の作ったご飯を食べさせているのが申し訳なくなるくらい。
雑煮だってダシもとってない、なんちゃって雑煮だったし。
まあ、東吾さんがいつも美味しい美味しいって食べてくれるし、嘘をつけば即顔に出そうな人だから大丈夫なんだろうけど。
「良かった。たくさん食べてね」
「え。東吾さんは? ご馳走なのに」
二人で普通に食べるなら充分な量とはいえ、僕が目一杯食べてしまえば東吾さんの腹におさまるのは普通以下の量になってしまう。
「なんだろう。うちで作っているわけでもないのだけれど、家族の味というのかな……。そんな感じがするから、君にたくさん食べてほしい……」
それ、家族として迎えたいみたいな意味?
嬉しくて顔が崩れる。頬も熱い。
ニコニコしながら重箱を差し出している姿は王子様としてはミスマッチだけど、僕の中では絶賛天使。
実際天国にでもいるようなお味だったので、少食なのに勧められるまま食べまくってしまった。
「せーたがこんなに食べるの初めて見た。勧めた私も私だけれど、お腹は大丈夫かい?」
「少し苦しいですが、痛くなったりはないですね。軽く食休みしてから初詣に行きましょうか」
「恋人と二人で初詣! 楽しみだな」
ああー。可愛い。
王子様のたくさん食べてね発言から、なんだかずっと気分がほわほわしてる。お酒でも飲んだみたいに。
ほっぺにチュッて、してみようかな……。東吾さんはよくしてくれるんだけど、僕は気恥ずかしくて、あんまりできない。
「東吾さん……」
「ん?」
肩を掴んで、唇を寄せて……僕の顔は無惨に押し返された。
「と、東吾さん?」
「あっ、ご、ごめん! その……」
キョロキョロと、何かを気にするようにあたりを見回す東吾さん。
「あー……」
なるほど。見られているかもしれないのが、気になるのか。
いくら心配でもさすがに部屋の中までは覗いてはいないと思うんだけど。
でも頬へのキスであたふたと照れるのが可愛くてほんわり。
いつもは東吾さんからしてくるのにさ? そのおかげか拒まれたのにあまり悲しくならない。
それに比べて……三人のことを話すの、やっぱりヤッた後にしといて良かったとか考えてしまう自分のゲスさよ。王子様が眩しい……。
「手を繋ぐくらいならいいですか? はい。ぎゅっ」
指輪をはめたほうの手でぎゅっとすると、一度目を見開いてから恥ずかしそうに俯いてこくりと頷いてくれた。
行動のひとつひとつがいちいちツボに入ってしまってツライ。真っ昼間から盛ってしまいそうになるじゃないか。昨夜あれだけしたのに。
まあ、お腹もいっぱいだし、これから初詣だし、東吾さんも許してくれないだろうから我慢するけど。
「僕と恋人同士なのが恥ずかしいわけじゃないんですね?」
「まさか! 全世界に自慢したいくらいだよ」
やめてくれ。どんな罰ゲームだ。王子様には僕が大天使にでも見えているのか。
ちょっと意地悪言ってみたら、壮大過ぎる返事が返ってきて僕のほうがやられてしまった。
僕はともかく、東吾さんは贔屓目なしに全世界へ向けて自慢できるけど。とりあえず、外見は。初詣でも凄く目立ちそうだもんなあ……。
「ともかく……彼らには君のことをきちんと紹介したいと思っているよ。もちろん、恋人としてだ」
そういえば、彼らと顔合わせ済みだと言っただけで、すでに恋人同士だとバレてるとは言わなかったっけ。
でも東吾さんの口から紹介してもらえるのはまた別の意味を持つだろうし黙っておくか。少なくとも、バレても構わないと思ってくれているみたいだし。……しかも、全世界に。
「そういえば東吾さん、初詣は紋付袴とか着ちゃったりするんですか?」
「持っていることは持っているけれど、着ていくと凄く目立ちそうだから」
「あー。そうですね」
着てなくても目立つんだから、着たら尚更だ。注目を浴びているとイチャイチャしにくい。それは避けたい。
せっかくだから袴姿を見たい気はするけど、何も初詣である必要はない。いずれ僕の前だけで着てもらえばいい。
「そろそろお腹も平気になってきたんで、着替えて行きますか?」
「そうだね」
握った手が温かくて離しがたい。でも繋いだままじゃ支度できないし。
名残惜しく思いながら手をほどこうとすると、東吾さんが反射的にって感じで僕の手を掴んで頬を染めた。
「あっ。な、なんか、離れがたくて」
たまんなくなって、結局キスした。唇に。今度は王子様も避けなかった。
近場に小さな神社があるという話は聞いていた。いつもの通り道とは違うから、行ったことはなかったけど。
そんなに遠くはない距離を、二人で並んで歩く。
「せーたは毎年、初詣に行くのかい?」
「まさか。大きくなってからは一度だけかな。面倒だったし……」
初詣に行くのは高校生の時以来。恋人同士なら一緒に行くもんだって大きな神社へ連れ出された。
さすがに馬鹿正直に前カノと行きましたとは言えず、当たり障りのない返事をした。
特に意味はない雑談だったのか、ふぅんと気のない返事だけで、それ以上の追求はしてこない。
「外は部屋の中以上に寒いね」
「まあ部屋もストーブは節約気味ですけど。着る毛布は外では着られませんから、余計寒く感じますよね」
「着る毛布、外だと着てる人見ないもんね。みんなあれを着て外出したら暖かそうなのに、なんでしないんだろう?」
「あー……。言われてみれば確かに。別に動きにくくもないし、あの上からコートも羽織ればかなりいいですよね。やっぱりファッション面かな」
「外で着てもおかしくない、ファッション用着る毛布とか出るかも。長さはこの辺りまでで」
「…………それ、もう普通にコートなのでは」
「本当だ!」
相変わらずたまらない反応するなー。可愛い。
着る毛布ではないけれど王子様が着ている毛皮のコートは今日も暖かそうだ。僕のは安いダウンジャケット。厚みはあっても、暖かさは着る毛布に負けているような気がする。王子様のコートとは比べ物にならないだろう。
東吾さんは寒さに負けず、高い背をぴしりと伸ばして優雅に歩いている。
「東吾さん、今日もぽっけの中はぬくぬくですか?」
「ああ。渡そうと思って忘れていた。君の分のカイロ、今あげるね」
「暖まるまで時間がかかるから、東吾さんのナカで暖めてほしいな」
「っ……あ、え、その……」
「はいっ。お願いします」
白い息を吐きながら冷たい手を差し出すと、東吾さんは真っ赤になりながら僕の手を掴み、ずっぽりとポッケに入れてくれた。
「ふふ。暖かいです」
「そ、そうかい」
「東吾さんの身体の中は凄く熱かったですけどねー」
「……思い出すからやめてくれ」
ちょっと虐めすぎたかな。それにしても、頬を染めていても男前だなあ。
「じゃ、話を変えまして。今凄くイチャイチャしてますけど、これは見られても平気なんですか? 使用人さんたちに」
「少し気恥ずかしくはあるけれど、君を凍えさせないようにするほうが私にとっては重要事項だから」
相変わらず、王子様な発言。こんなこと言われたら女の子はマジ、イチコロだろうな。ここで間違えてはいけないのは、普通の男がやったところで、逆に凍えそうになるということだ。
僕はイチコロにはならないけど、さすがは僕の王子様、キザな台詞もよく似合う。とか考えるほどにはメロメロ。
「でも、あれですね。見張っているならお年玉くらいくれてもいいですよね」
目で黒服たちを探してみるも姿が見えない。
さすがに正月だし、お節を届けた後はのんびりしてるのかもしれない。
「今日は護衛してなさそうだから、存分にイチャイチャできますよ」
「ふふ。そんな見つかるような尾行はしていないんじゃないかな」
「それはどうかなあ。探さなくても目に入るレベルだったし」
「そ、そうなのかい?」
「ええ……」
身内の恥にでもあたるのか、少し恥ずかしそうにしている。
仲が良さそうで微笑ましいけど東吾さんの家族になりたい身としては少し妬ける。
「あ。見えてきましたよ、神社」
「どれ?」
「あれですって」
「え……?」
多分、東吾さんが想像していたよりも、ずっと小さな神社。罰当たりかもしれないけど、一人用なんてフレーズがよく似合うような。
これが朝のうちなら遠出できないお年寄りが押し掛けているのかもしれないけど、今はもう昼過ぎで人もまばらだ。
「静かでいいね」
「はは。そうですね。お参りしちゃいましょうか」
「うん」
僕の分のホッカイロも温まったとのことで、残念ながら手のひらは解放された。カイロが温まるまで……なんて、口実が半分以上だったけど、東吾さんは真正面から受け止めたみたいだ。
僕のお賽銭は5円。東吾さんは500円。万札くらい入れそうなのに、微妙なリッチさ。
正直、一万円で神頼みするより、そのお金があったほうが幸せになれると思う。僕的には。
「何をお祈りしました?」
「言ったら叶わなくなると聞くから秘密だ」
「なら僕も秘密です」
東吾さんとずっと一緒にいられますように。
貴方も、同じようなことを祈っているかな。だといいな。
「さあ、帰ろうか」
「そうですね。今日は大抵どこもおやすみですし、帰ってのんびりしましょう」
二人で神社を出て、少ししてから気づく。
「あ。そういえば……おみくじとか引かなくてよかったんですか?」
「いいよ。せーたと一緒に居られれば大吉だし、そう思っていたいんだ」
ああ。東吾さん、信じて振り回されそうなタイプだもんなあ。
面倒ごとが回避できるなら、引くのもアリだけど……。
「……じっと見られたら、恥ずかしいよ。どうかした?」
「いえ」
回避しないことで、こんな幸せも待っているって、知ってしまった。
僕の人生、今が一番幸せだ……。
「僕の王子様は今日も素敵だなって思っただけです」
「あっ、また王子様って。せーた!」
「ふふ。すみません」
去年は貴方に会えた。今年は貴方の隣を歩く。来年はどうなっているのかな。
願わくばまた一緒にこうして初詣にこられますように。
でもどうだろう。今、僕の安物の布団には、ここが宮殿と勘違いしてしまいそうな王子様が眠っている。
自分の人生にこんな出会いがあるなんて、嘘みたいだ。
天使の寝顔。愛しすぎてどうにかなりそう。
疲れさせたからか起きる気配はなく、僕は隣の温もりを幸せな気分で堪能していた。
朝、お互い一度起きた後に第2ラウンド。
今日は休みだからゆっくりできるというのもあって、無茶をやらかしてしまった。
東吾さんが嫌がったらナシだけど、それどころかノリノリだったからな。服を着れば隠れる位置に、たくさんキスマークもつけてくれたし。
心地好い温もりを求めるように肌をすりよせると、東吾さんがうっすらと目を開けて瞬きした。
「ん……。せーた……?」
少し眠そうなとろけた表情でさえカッコイイ。僕にとってはギャップでカワイイ。
「あ……。ごめん、寝てしまったみたいだ……」
「まだ昼前ですから、大丈夫ですよ。それに僕のせいですし」
「いや、誘った自覚はある。君のせいではない」
確かにそうだけど、だからって東吾さんの身体に負担のかかる行為を何度もしてしまったのは僕だ。
ただでさえ、昨日がハジメテだったというのに。
「それに、君が欲しがってくれたのが嬉しかったからいいんだ」
衝撃が大きすぎて、次の言葉が出せなくなってしまった。
うん。なんかもう、東吾さんのせいでいいや! 東吾さんが可愛すぎて僕に激甘すぎるからいけない。
「それじゃあ、お雑煮……作るから食べましょうか。お餅は2つでいいですか?」
「ああ。ところでおせちは……」
「え?」
僕が不思議そうに聞き返したことで何かを悟ったらしい東吾さんは慌てて首を横に振った。
「いや、なんでもないんだ」
そ、そうか……。見た目が王子様だし実家では馬を走らせてるとかそういう話を聞いていたから失念してたけど、家ではきちんとしたお正月をしていたのかな。
甘酒もないし、おせちなんて僕が作るはずもない。無駄に高いものにお金をかけたりする余裕がないのはこのボロアパート暮らしを見ればわかる話。
今まではそれでも良かった。でも、東吾さんとはきちんとしたお正月を迎えてみたかったし、迎えさせてあげたかった。
三が日を待たずにどこの店も開いている今の世の中で、正月にわざわざおせちを用意する人の心理なんてわからないし馬鹿らしいと思ってたけど……こんな、感じなんだろうなあ。
「いっぱい動いたからお腹が空いたし、早く君の作るお雑煮が食べたいな」
「あ、はい。今すぐ……」
いっぱい動いたってセックスのことか。なんかエロイ。
とりあえずはおせちより、目先の腹ごしらえだな。
そう考えて台所に立った途端、インターホンが相変わらず錆び付いた感じの音を鳴らした。
「ん? 誰だろう。こんな早くに……」
「もう昼だから早くもないと思うけど」
「言われてみればそうですね。ちょっと出てきます」
「うん」
確かに朝早くではないかもしれないけど、僕の家を昼間に訪ねてくる人なんて正月じゃなかったとしてもまずいない。それこそ、東吾さん以外。
セールスマンも避けると言われている、泣く子も黙る三日月荘だ。
「はーい……。って、あれ?」
誰もいない。悪戯か?
辺りを見回してみると、布製のバックが置かれている。中身は高そうな重箱。その上にABCよりと書いた紙が乗せてあった。
もしかして、これ……おせち?
「せーた?」
部屋の中から東吾さんの声がする。
ボロアパートは当然のように一間で、会話も何もかも筒抜けになる。だから、誰かが訪ねてきたはずなのに無音なのを不思議に思ったんだろう。
しかし、外、サムッ! 料理前だから着る毛布脱いでてジャージだし。
おせちは……これ、僕と東吾さんを別れさせるための罠だったりしないよな? 虫が入ってるとか……。
いや、東吾さんを天使と崇める彼らのことだ。王子様の表情が恐怖でひきつるようなことはすまい。
布バッグから出した重箱を持って中に入ると、東吾さんがキラキラと目を輝かせた。
「それ、おせちかな?」
やっぱり食べたかったのか。
「せーた。頼んでいてくれたんだね。知っているよ。インターネットで注文すると、家に届くんだよね?」
「ええ、まあ……」
「しかも毎年うちで食べているのと一緒だ。凄い偶然だね」
ABCの厚意を僕の手柄にしてしまうのは躊躇われる。
できれば彼らからだと伝えてあげたい。
……中身が本当に、ちゃんとしたおせちならの話だが。
「食べますか?」
東吾さんは頷いて、それから首を傾けて笑った。
「でもまずは、君が作ったお雑煮を食べたいな? お腹が空いている時に食べるのは、君の料理がいい」
「わ……かりました」
こういうとこ、狡いなあ本当。
好きな相手に手料理をねだられて悪い気はしない。僕はいそいそと台所に立った。
「東吾さんは休んでいてくださいね。疲れたでしょう?」
「ん、うん」
東吾さんは恥ずかしそうに頬を染めて、柔らかな布団の中へ舞い戻る。
「せーたの匂いがする」
くっそ可愛いな。でも、お雑煮どころじゃなくなるから勘弁してください。
お雑煮が出来上がるまでおせちを食べていることもできるのに、待っていてくれるあたりも嬉しい。
出汁はとらず鰹節とめんつゆ、みりんで味付けをする、なんちゃって雑煮だ。餅を焼く間にアッサリと完成した。
「できましたよ」
「ありがとう。じゃあ、おせちも開けようか」
「あっ……」
「どうかした?」
「いえ、何も」
僕が用意したわけじゃないから、少し不安が。
あらかじめ中身を確認しておこうと思ったのに忘れてた。
「美味しそうだね」
……うん。見た目は普通。というか、凄い綺麗。宝石箱みたいだ。
「実はこのおせち、僕が用意したわけじゃないんです」
「え? でもこれ……」
「そもそも、僕は東吾さんがいつも食べてるおせちを知らないんだから、同じだなんて偶然あると思いますか? しかもこんな高価そうなの」
僕とABCが既に知り合いであるという事実が東吾さんの中で繋がらないらしく、言われた意味を考え込んでいるようだった。
まあさっさとネタバラシしてあげればいいことなんだけどさ。黙ってたのが後ろ暗いから口を開きにくいわけなんだよ。
とはいえ、いつまでも東吾さんの頭の中を混乱させておくのも申し訳ない。勿体ぶればそれだけ衝撃も大きいだろう。
「それ、ABCからなんです」
「海老氏? そんな知り合いいたかな」
なんかおかしな変換されてるような。
えっと、確か……。
「浅野……馬場さん、とかでしたっけ?」
「椎名。……まさか、ABCというのは」
「ハイ、それです」
「既に知り合いだったのか? いつ、どこで」
「えー……。東吾さんが越してきてすぐ、でしょうか」
あ。固まった。
挨拶しにきたくらいだってごまかすこともできるけど、実際……どうしてバレないのかわからないってくらい、東吾さんの部屋に接触してたからな、あの三人。
さすがの東吾さんも、僕の言葉で見張られていたことに気づいてしまったようだ。
「口止めされてまして……」
「それで、黙っていたと?」
「知ったら、東吾さんが僕とイチャイチャしてくれなくなっちゃうかなあ、なんて思いまして」
「えっ……、あ、あ……!」
東吾さんの顔がみるみるうちに真っ赤になった。
「ど、どこまで見られていたと思う?」
「東吾さんがいる時は、部屋の中は覗いてないと思いたいですけど。プライベートですし」
「昨日のアレは」
「大丈夫でしょう!」
なーんて。僕にも確証はないんだけど。
こんなにカッコいい王子様が貧相な僕の下であんなふうに乱れる姿は、東吾さんを天使扱いしている三人衆としては卒倒もんだろうな。
「でも、これで家族に見放されたわけじゃないって、ハッキリわかったでしょう?」
「そうか。そうだな。見放されていたら、私を護衛する必要もないだろうし」
これで少しでも東吾さんの憂いが晴れたなら良かった。
……別の憂いができそうではあるけど。
「それじゃあ、食べますか。お雑煮も冷めちゃいます」
「あ、ああ」
二人で雑煮を食べてから、おせちに手をつける。
おかしなものが入っているのではと疑ったことが申し訳なくなるほど素晴らしい味だった。
感動のあまり言葉が出てこない。これを食べていたら毎年おせちが楽しみになってもおかしくない。栗きんとんとか本当に金色っていうか、これキラキラしてるの金箔か?
昔食べたきんとんは少し芋が混ぜてあったりしたなあ。
煮しめも、形がハッキリしているのに噛むと口の中でとろけるようだ……。
「どうかな」
「美味しいです……」
僕の作ったご飯を食べさせているのが申し訳なくなるくらい。
雑煮だってダシもとってない、なんちゃって雑煮だったし。
まあ、東吾さんがいつも美味しい美味しいって食べてくれるし、嘘をつけば即顔に出そうな人だから大丈夫なんだろうけど。
「良かった。たくさん食べてね」
「え。東吾さんは? ご馳走なのに」
二人で普通に食べるなら充分な量とはいえ、僕が目一杯食べてしまえば東吾さんの腹におさまるのは普通以下の量になってしまう。
「なんだろう。うちで作っているわけでもないのだけれど、家族の味というのかな……。そんな感じがするから、君にたくさん食べてほしい……」
それ、家族として迎えたいみたいな意味?
嬉しくて顔が崩れる。頬も熱い。
ニコニコしながら重箱を差し出している姿は王子様としてはミスマッチだけど、僕の中では絶賛天使。
実際天国にでもいるようなお味だったので、少食なのに勧められるまま食べまくってしまった。
「せーたがこんなに食べるの初めて見た。勧めた私も私だけれど、お腹は大丈夫かい?」
「少し苦しいですが、痛くなったりはないですね。軽く食休みしてから初詣に行きましょうか」
「恋人と二人で初詣! 楽しみだな」
ああー。可愛い。
王子様のたくさん食べてね発言から、なんだかずっと気分がほわほわしてる。お酒でも飲んだみたいに。
ほっぺにチュッて、してみようかな……。東吾さんはよくしてくれるんだけど、僕は気恥ずかしくて、あんまりできない。
「東吾さん……」
「ん?」
肩を掴んで、唇を寄せて……僕の顔は無惨に押し返された。
「と、東吾さん?」
「あっ、ご、ごめん! その……」
キョロキョロと、何かを気にするようにあたりを見回す東吾さん。
「あー……」
なるほど。見られているかもしれないのが、気になるのか。
いくら心配でもさすがに部屋の中までは覗いてはいないと思うんだけど。
でも頬へのキスであたふたと照れるのが可愛くてほんわり。
いつもは東吾さんからしてくるのにさ? そのおかげか拒まれたのにあまり悲しくならない。
それに比べて……三人のことを話すの、やっぱりヤッた後にしといて良かったとか考えてしまう自分のゲスさよ。王子様が眩しい……。
「手を繋ぐくらいならいいですか? はい。ぎゅっ」
指輪をはめたほうの手でぎゅっとすると、一度目を見開いてから恥ずかしそうに俯いてこくりと頷いてくれた。
行動のひとつひとつがいちいちツボに入ってしまってツライ。真っ昼間から盛ってしまいそうになるじゃないか。昨夜あれだけしたのに。
まあ、お腹もいっぱいだし、これから初詣だし、東吾さんも許してくれないだろうから我慢するけど。
「僕と恋人同士なのが恥ずかしいわけじゃないんですね?」
「まさか! 全世界に自慢したいくらいだよ」
やめてくれ。どんな罰ゲームだ。王子様には僕が大天使にでも見えているのか。
ちょっと意地悪言ってみたら、壮大過ぎる返事が返ってきて僕のほうがやられてしまった。
僕はともかく、東吾さんは贔屓目なしに全世界へ向けて自慢できるけど。とりあえず、外見は。初詣でも凄く目立ちそうだもんなあ……。
「ともかく……彼らには君のことをきちんと紹介したいと思っているよ。もちろん、恋人としてだ」
そういえば、彼らと顔合わせ済みだと言っただけで、すでに恋人同士だとバレてるとは言わなかったっけ。
でも東吾さんの口から紹介してもらえるのはまた別の意味を持つだろうし黙っておくか。少なくとも、バレても構わないと思ってくれているみたいだし。……しかも、全世界に。
「そういえば東吾さん、初詣は紋付袴とか着ちゃったりするんですか?」
「持っていることは持っているけれど、着ていくと凄く目立ちそうだから」
「あー。そうですね」
着てなくても目立つんだから、着たら尚更だ。注目を浴びているとイチャイチャしにくい。それは避けたい。
せっかくだから袴姿を見たい気はするけど、何も初詣である必要はない。いずれ僕の前だけで着てもらえばいい。
「そろそろお腹も平気になってきたんで、着替えて行きますか?」
「そうだね」
握った手が温かくて離しがたい。でも繋いだままじゃ支度できないし。
名残惜しく思いながら手をほどこうとすると、東吾さんが反射的にって感じで僕の手を掴んで頬を染めた。
「あっ。な、なんか、離れがたくて」
たまんなくなって、結局キスした。唇に。今度は王子様も避けなかった。
近場に小さな神社があるという話は聞いていた。いつもの通り道とは違うから、行ったことはなかったけど。
そんなに遠くはない距離を、二人で並んで歩く。
「せーたは毎年、初詣に行くのかい?」
「まさか。大きくなってからは一度だけかな。面倒だったし……」
初詣に行くのは高校生の時以来。恋人同士なら一緒に行くもんだって大きな神社へ連れ出された。
さすがに馬鹿正直に前カノと行きましたとは言えず、当たり障りのない返事をした。
特に意味はない雑談だったのか、ふぅんと気のない返事だけで、それ以上の追求はしてこない。
「外は部屋の中以上に寒いね」
「まあ部屋もストーブは節約気味ですけど。着る毛布は外では着られませんから、余計寒く感じますよね」
「着る毛布、外だと着てる人見ないもんね。みんなあれを着て外出したら暖かそうなのに、なんでしないんだろう?」
「あー……。言われてみれば確かに。別に動きにくくもないし、あの上からコートも羽織ればかなりいいですよね。やっぱりファッション面かな」
「外で着てもおかしくない、ファッション用着る毛布とか出るかも。長さはこの辺りまでで」
「…………それ、もう普通にコートなのでは」
「本当だ!」
相変わらずたまらない反応するなー。可愛い。
着る毛布ではないけれど王子様が着ている毛皮のコートは今日も暖かそうだ。僕のは安いダウンジャケット。厚みはあっても、暖かさは着る毛布に負けているような気がする。王子様のコートとは比べ物にならないだろう。
東吾さんは寒さに負けず、高い背をぴしりと伸ばして優雅に歩いている。
「東吾さん、今日もぽっけの中はぬくぬくですか?」
「ああ。渡そうと思って忘れていた。君の分のカイロ、今あげるね」
「暖まるまで時間がかかるから、東吾さんのナカで暖めてほしいな」
「っ……あ、え、その……」
「はいっ。お願いします」
白い息を吐きながら冷たい手を差し出すと、東吾さんは真っ赤になりながら僕の手を掴み、ずっぽりとポッケに入れてくれた。
「ふふ。暖かいです」
「そ、そうかい」
「東吾さんの身体の中は凄く熱かったですけどねー」
「……思い出すからやめてくれ」
ちょっと虐めすぎたかな。それにしても、頬を染めていても男前だなあ。
「じゃ、話を変えまして。今凄くイチャイチャしてますけど、これは見られても平気なんですか? 使用人さんたちに」
「少し気恥ずかしくはあるけれど、君を凍えさせないようにするほうが私にとっては重要事項だから」
相変わらず、王子様な発言。こんなこと言われたら女の子はマジ、イチコロだろうな。ここで間違えてはいけないのは、普通の男がやったところで、逆に凍えそうになるということだ。
僕はイチコロにはならないけど、さすがは僕の王子様、キザな台詞もよく似合う。とか考えるほどにはメロメロ。
「でも、あれですね。見張っているならお年玉くらいくれてもいいですよね」
目で黒服たちを探してみるも姿が見えない。
さすがに正月だし、お節を届けた後はのんびりしてるのかもしれない。
「今日は護衛してなさそうだから、存分にイチャイチャできますよ」
「ふふ。そんな見つかるような尾行はしていないんじゃないかな」
「それはどうかなあ。探さなくても目に入るレベルだったし」
「そ、そうなのかい?」
「ええ……」
身内の恥にでもあたるのか、少し恥ずかしそうにしている。
仲が良さそうで微笑ましいけど東吾さんの家族になりたい身としては少し妬ける。
「あ。見えてきましたよ、神社」
「どれ?」
「あれですって」
「え……?」
多分、東吾さんが想像していたよりも、ずっと小さな神社。罰当たりかもしれないけど、一人用なんてフレーズがよく似合うような。
これが朝のうちなら遠出できないお年寄りが押し掛けているのかもしれないけど、今はもう昼過ぎで人もまばらだ。
「静かでいいね」
「はは。そうですね。お参りしちゃいましょうか」
「うん」
僕の分のホッカイロも温まったとのことで、残念ながら手のひらは解放された。カイロが温まるまで……なんて、口実が半分以上だったけど、東吾さんは真正面から受け止めたみたいだ。
僕のお賽銭は5円。東吾さんは500円。万札くらい入れそうなのに、微妙なリッチさ。
正直、一万円で神頼みするより、そのお金があったほうが幸せになれると思う。僕的には。
「何をお祈りしました?」
「言ったら叶わなくなると聞くから秘密だ」
「なら僕も秘密です」
東吾さんとずっと一緒にいられますように。
貴方も、同じようなことを祈っているかな。だといいな。
「さあ、帰ろうか」
「そうですね。今日は大抵どこもおやすみですし、帰ってのんびりしましょう」
二人で神社を出て、少ししてから気づく。
「あ。そういえば……おみくじとか引かなくてよかったんですか?」
「いいよ。せーたと一緒に居られれば大吉だし、そう思っていたいんだ」
ああ。東吾さん、信じて振り回されそうなタイプだもんなあ。
面倒ごとが回避できるなら、引くのもアリだけど……。
「……じっと見られたら、恥ずかしいよ。どうかした?」
「いえ」
回避しないことで、こんな幸せも待っているって、知ってしまった。
僕の人生、今が一番幸せだ……。
「僕の王子様は今日も素敵だなって思っただけです」
「あっ、また王子様って。せーた!」
「ふふ。すみません」
去年は貴方に会えた。今年は貴方の隣を歩く。来年はどうなっているのかな。
願わくばまた一緒にこうして初詣にこられますように。
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