イケメンと五月病

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その後の話

ちゅーして

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 たまたまチャンネルを変えたドラマで、キスシーンが流れた。
 
「俺さ、彼女ができたら、可愛く、チューしてよって言ってもらうの、夢だったんだよな」
 
 俺の言葉に支倉は視線を泳がせ、眉間にシワを寄せた。
 言おうかどうしようか迷ってるのか、自分が彼女ではないのを気にしてるのか。
 これだけ付き合ってきて今更後者なら怒るけどな。単なる日常会話の範囲だろが。
 まあ、お前が恥ずかしそうに、チューして……って言ってくれるのを期待してなかったと言えば嘘になるが。
 
「……お、俺が言ってみたって、可愛くないと思うから……」
 
 申し訳なさそうにそう言う支倉は充分可愛かった。キスしたおしたくなるほどに。
 
「言えよ。聞きたい」
「やだって。いい歳をした男が、チューしてなんて迫れるか」
 
 ぐいっとネクタイを引かれて、熱烈なキスをされた。唇から食われちまいそうなヤツ。
 チューしてって可愛く言われるのも本当に夢だったが、こいつのこういう行動、それ以上に可愛くてたまらないからもういい。
 
「ん、む……ッ。っは、隆弘……ッ」
「支倉……」
 
 何度もキスを繰り返す。口の中を舌で掻き回して、下唇を甘く噛んだ。
 たまに支倉が俺の舌先をちゅっと吸い上げると、背筋をぞくぞくと快感が走る。
 平たい胸を撫で回し、そのまま床へ押し倒してひたすらキスを続けた。
 
「ッ……ふ、おい、そんなに吸ッ……んん」
 
 支倉の文句を唇で飲み込んで、舐めつづける。
 この歳になって身体の関係持っちまってると、純愛的なキスだけじゃ、やっぱり終わらないな。
 
「あ……ッ」
 
 シャツをはだけて、鎖骨にキスを落としたところで、支倉が俺の身体を軽く押し退けた。
 なんだよオイ。ここまできてオアズケか!?
 
「た、隆弘……。そ、その……。もっ、もっとチ、チューし……」
 
 よほど恥ずかしかったのかそのまま固まってしまった支倉が可愛すぎて、俺は一回軽くちゅっとしてから、性急に身体を開かせた。
 
 馬鹿。可愛すぎんだよ、お前。チューは後でいくらでもしてやるから、とりあえず抱かせろ。
 
 気づけばテレビは砂嵐になっていた。
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