8 / 77
2nd stage
美少女の舐めたアイスはもらえない
「たっ、ただいまぁ~」
小声で呟きながら、恐る恐るあたりを見回す。
部屋の中は、明かりが点いていなかった。
人の気配もなく、いつものバイト帰りみたいな、無機質な空虚感が、ぼくを迎えてくれた。
奥のベランダに続く窓の、カーテン越しに見えるビルからは、色とりどりの光が部屋の中に入り込み、ゆらゆらと漂っているだけだった。
『いない…』
いっぺんに気が抜けてしまったぼくは、脱力してフラフラと部屋に上がると、明かりを灯し、アイスを冷蔵庫に入れ、キッチンに座り込む。が、思い出した様に、パソコンデスクの横に無造作に放り出していた、コミケの売り上げが入った鞄を確認した。
中に入れてあった分厚い財布は、そのままだった。
『盗られてなかった… よかった』
あんなに可愛い少女が盗みを働くとか、そんなのやっぱりありえない。
少し安心して、とりあえずパソコンのスイッチを入れようとした時、ふわりと生暖かい風が頬を撫でた。
窓の方に視線をやると、カーテンが揺れて掃き出し窓が半分開いてて、ベランダでぼんやりとした青白い光が、フワフワと漂ってる。
ぼくは窓から顔を出し、外を覗いた。
いた!
少女はベランダの隅っこで膝を抱えてうずくまったまま、右手にスマホを持ち、親指をせわしなく動かしてた。
液晶の冷たい光が無表情な彼女の顔を照らし、幽霊の様に浮かんで見える。
「い、いたんだ」
「…」
ぼくの声が聞こえないかの様に、彼女は視線をスマホの画面に落としたまま、メールかなにかを打ち続けている。それ以上話しかけられなくて、ぼくはじっと彼女の横顔を見ていた。
ふっ… ふつくしい、、、
絵師としての性《さが》だろう。
少女の肢体の細部を、ぼくは本能的に脳内スケブにデッサンしていた。
その端正な横顔は、まだ幼さを残してるけど、伏せ目にしている睫毛が長くて魅力的だ。
唇はふっくらと盛り上がってめくれ、かすかに夜の明かりを照り返している。
肩にかかるサラサラのストレートヘアが、時々彼女の頬を撫でるのが、なんだか色っぽい。
だけど、小さな顔から続く細いうなじや華奢な肩、角張った鎖骨。膨らみを感じない胸と、大きなTシャツから出た皮下脂肪の少ない手足は、まだまだ女になりきってない『少女』のものだった。
「ふぅ…」
彼女は大きくため息ついて、パタンとスマホカバーを閉じ、こちらを向く。
黒目がちの大きな瞳が印象的だ。
「アイス。買ってきてくれた?」
「あ? ああ…」
「じゃ、持ってきてよ」
こいつ、、、 結構ワガママかもしれない。
そう思いつつも、ぼくは彼女の言葉に素直に従い、冷蔵庫から『ガリガリくんソーダ味』を取り出し、彼女に差し出す。
「え~~? ガリガリくん~? なんか子供っぽい。サイアク」
そう言いながらも彼女はアイスを包んでたビニールを無造作に破り、ベランダからポイと放り出す。
青い蝶の様にひらひらと、アイスの袋は夜空に消えていった。
「あの、えっと… 君の名…」
「佐倉栞里」
最後まで聞かず、少女、、、栞里ちゃんはアイスをペロペロと舐めながら、ぶっきらぼうに答える。
「あ。そ、そう… ぼくは、大竹稔。よ、よろしく」
真っ青なアイスをチロチロと舐め上げる、彼女の舌。
つやつやと濡れて鈍い光を反射する栞里ちゃんのピンクの舌と唇。
アイスに美少女唾液がべったりとついて、いやらし気な糸を引く、、、
その光景がなんだかエロ過ぎて思わず見とれてしまい、返事もしどろもどろになってしまう。
ダメじゃん自分!
14歳の少女相手に、こんな想像するなんて。
でも…
昨夜はこの子… こんな可愛い子と、、、 エッチしたんだよな?!
全然実感はないんだけど…
「佐倉さんはどうして、家に帰らないの?」
『家出少女なんじゃないか?』
という、ヨシキの言葉を思い出しながら、ぼくは訊いた。
「…」
少女は黙ったまま、アイスを舐める。
「さっ、佐倉さん…?」
「栞里でいい」
「え?」
「お兄ちゃんは、アイス食べないの?」
「あ、ああ。ぼくの分は、買ってきてないから…」
そう答えると、少女… 栞里ちゃんは、持ってたアイスを差し出した。
「あげる」
「え? いいの?」
「もういらない」
えっ??!
ほっ、ほんとにぼくなんかが、、、
貰っていいんだろうか?
栞里ちゃんの食べかけアイス。
美少女が口をつけた部分がトロリと溶けて、唾液と混ざってつやつやと光っている。
こっ、これは、、、
間接キス以上の美味しい展開!!
「いらないの? じゃ、いいや」
突然の出来事に感動して、食べかけアイスを受け取れずにまごまごしていると、栞里ちゃんはそれをベランダから、ポイと投げ捨てた。
数秒後に“ペシャ”と、アイスが地上でへしゃげる音が聞こえてくる。
「ダっ、ダメじゃん、こんな所から捨てたら。ここ8階だよ。下は歩道なんだよ。誰かに当たったらどうするんだよ!」
「…」
あああ~~~!
なんというもったいないことを!
美少女の食べかけアイスが、、、
興奮して諌めたぼくをチラっと一瞥して、彼女はうつむいた。
が、ポツリとひとこと漏らす。
「8階か、、、 ここから飛び降りたら、死ぬかなぁ」
つづく
小声で呟きながら、恐る恐るあたりを見回す。
部屋の中は、明かりが点いていなかった。
人の気配もなく、いつものバイト帰りみたいな、無機質な空虚感が、ぼくを迎えてくれた。
奥のベランダに続く窓の、カーテン越しに見えるビルからは、色とりどりの光が部屋の中に入り込み、ゆらゆらと漂っているだけだった。
『いない…』
いっぺんに気が抜けてしまったぼくは、脱力してフラフラと部屋に上がると、明かりを灯し、アイスを冷蔵庫に入れ、キッチンに座り込む。が、思い出した様に、パソコンデスクの横に無造作に放り出していた、コミケの売り上げが入った鞄を確認した。
中に入れてあった分厚い財布は、そのままだった。
『盗られてなかった… よかった』
あんなに可愛い少女が盗みを働くとか、そんなのやっぱりありえない。
少し安心して、とりあえずパソコンのスイッチを入れようとした時、ふわりと生暖かい風が頬を撫でた。
窓の方に視線をやると、カーテンが揺れて掃き出し窓が半分開いてて、ベランダでぼんやりとした青白い光が、フワフワと漂ってる。
ぼくは窓から顔を出し、外を覗いた。
いた!
少女はベランダの隅っこで膝を抱えてうずくまったまま、右手にスマホを持ち、親指をせわしなく動かしてた。
液晶の冷たい光が無表情な彼女の顔を照らし、幽霊の様に浮かんで見える。
「い、いたんだ」
「…」
ぼくの声が聞こえないかの様に、彼女は視線をスマホの画面に落としたまま、メールかなにかを打ち続けている。それ以上話しかけられなくて、ぼくはじっと彼女の横顔を見ていた。
ふっ… ふつくしい、、、
絵師としての性《さが》だろう。
少女の肢体の細部を、ぼくは本能的に脳内スケブにデッサンしていた。
その端正な横顔は、まだ幼さを残してるけど、伏せ目にしている睫毛が長くて魅力的だ。
唇はふっくらと盛り上がってめくれ、かすかに夜の明かりを照り返している。
肩にかかるサラサラのストレートヘアが、時々彼女の頬を撫でるのが、なんだか色っぽい。
だけど、小さな顔から続く細いうなじや華奢な肩、角張った鎖骨。膨らみを感じない胸と、大きなTシャツから出た皮下脂肪の少ない手足は、まだまだ女になりきってない『少女』のものだった。
「ふぅ…」
彼女は大きくため息ついて、パタンとスマホカバーを閉じ、こちらを向く。
黒目がちの大きな瞳が印象的だ。
「アイス。買ってきてくれた?」
「あ? ああ…」
「じゃ、持ってきてよ」
こいつ、、、 結構ワガママかもしれない。
そう思いつつも、ぼくは彼女の言葉に素直に従い、冷蔵庫から『ガリガリくんソーダ味』を取り出し、彼女に差し出す。
「え~~? ガリガリくん~? なんか子供っぽい。サイアク」
そう言いながらも彼女はアイスを包んでたビニールを無造作に破り、ベランダからポイと放り出す。
青い蝶の様にひらひらと、アイスの袋は夜空に消えていった。
「あの、えっと… 君の名…」
「佐倉栞里」
最後まで聞かず、少女、、、栞里ちゃんはアイスをペロペロと舐めながら、ぶっきらぼうに答える。
「あ。そ、そう… ぼくは、大竹稔。よ、よろしく」
真っ青なアイスをチロチロと舐め上げる、彼女の舌。
つやつやと濡れて鈍い光を反射する栞里ちゃんのピンクの舌と唇。
アイスに美少女唾液がべったりとついて、いやらし気な糸を引く、、、
その光景がなんだかエロ過ぎて思わず見とれてしまい、返事もしどろもどろになってしまう。
ダメじゃん自分!
14歳の少女相手に、こんな想像するなんて。
でも…
昨夜はこの子… こんな可愛い子と、、、 エッチしたんだよな?!
全然実感はないんだけど…
「佐倉さんはどうして、家に帰らないの?」
『家出少女なんじゃないか?』
という、ヨシキの言葉を思い出しながら、ぼくは訊いた。
「…」
少女は黙ったまま、アイスを舐める。
「さっ、佐倉さん…?」
「栞里でいい」
「え?」
「お兄ちゃんは、アイス食べないの?」
「あ、ああ。ぼくの分は、買ってきてないから…」
そう答えると、少女… 栞里ちゃんは、持ってたアイスを差し出した。
「あげる」
「え? いいの?」
「もういらない」
えっ??!
ほっ、ほんとにぼくなんかが、、、
貰っていいんだろうか?
栞里ちゃんの食べかけアイス。
美少女が口をつけた部分がトロリと溶けて、唾液と混ざってつやつやと光っている。
こっ、これは、、、
間接キス以上の美味しい展開!!
「いらないの? じゃ、いいや」
突然の出来事に感動して、食べかけアイスを受け取れずにまごまごしていると、栞里ちゃんはそれをベランダから、ポイと投げ捨てた。
数秒後に“ペシャ”と、アイスが地上でへしゃげる音が聞こえてくる。
「ダっ、ダメじゃん、こんな所から捨てたら。ここ8階だよ。下は歩道なんだよ。誰かに当たったらどうするんだよ!」
「…」
あああ~~~!
なんというもったいないことを!
美少女の食べかけアイスが、、、
興奮して諌めたぼくをチラっと一瞥して、彼女はうつむいた。
が、ポツリとひとこと漏らす。
「8階か、、、 ここから飛び降りたら、死ぬかなぁ」
つづく
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
俺をフッた女子に拉致されて、逃げ場のない同棲生活が始まりました
ちくわ食べます
キャラ文芸
大学のサークル飲み会。
意を決して想いを告げた相手は、学内でも有名な人気女子・一ノ瀬さくら。
しかし返ってきたのは――
「今はちょっと……」という、曖昧な言葉だった。
完全にフラれたと思い込んで落ち込む俺。
その3日後――なぜか自分のアパートに入れなくなっていた。
妻に不倫され間男にクビ宣告された俺、宝くじ10億円当たって防音タワマンでバ美肉VTuberデビューしたら人生爆逆転
小林一咲
ライト文芸
不倫妻に捨てられ、会社もクビ。
人生の底に落ちたアラフォー社畜・恩塚聖士は、偶然買った宝くじで“非課税10億円”を当ててしまう。
防音タワマン、最強機材、そしてバ美肉VTuber「姫宮みこと」として新たな人生が始まる。
どん底からの逆転劇は、やがて裏切った者たちの運命も巻き込んでいく――。
【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません
竹柏凪紗
青春
高校の入学式、芸能コースに通うアイドルでイケメンの如月風磨が普通科で目立たない最上碧衣の教室にやってきた。女子たちがキャーキャー騒ぐなか、風磨は碧衣の肩を抱き寄せ「お前、今日から俺の女な」と宣言する。その真意とウソつきたちによって複雑になっていく2人の結末とは──