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「えっと、最初と違って、最近は……なんか甘えん坊?になったかな?」
「っ!?」
真優の言葉を聞き、梨華はカッと目を見開いた。
それは、まるで信じられない光景を見た時のようなものであった。
「ど、どうした……。」
「それ、本当ですか!?」
ズイッ。
真優の顔に自身の顔を近づける梨華。
その表情は、先ほどと同じく切羽詰まったものであった。
真優の言葉を遮るそれは、部屋に響き渡る大きさであった。
「ちょっ!?ち、近いよぉ!」
翔子ほど、というわけではない。
しかし、それでもやはり、流石彼女の妹だ。
幼いながらも顔が良い。
そんな梨華の顔がいきなり近づいたのだ。
慌ててしまうのも無理はない。
「そんなこと良いからっ!良いから教えて下さい!」
「わ、分かった。分かったからっ……!」
その言葉を聞き、落ち着きを取り戻した梨華。
スッと離れた。
なるべく正確に話そう。
そう思う真優であったが、上手く話せているか自信はなかった。
「……そう、なんですね……。」
「……梨華ちゃん?」
「良かった……。」
ツー……。
そう言う梨華の頬を伝う涙。
「り、梨華ちゃん、大丈夫?」
「はいっ。はい、大丈夫です。」
梨華の瞳から、大粒の涙が出始めた。
とても大丈夫な様子ではない。
それでも、今度は彼女の言葉に嘘はない。
そう思う真優であった。
「……す、すみません。少々取り乱してしまいました。」
俯く梨華。
そんな彼女の耳は、真っ赤であった。
「大丈夫だよ。落ち着いたみたいで良かったよ。」
少しして、冷静になった梨華。
そんな彼女に一安心の真優であった。
「そうなんですね……。翔子ちゃん、皆さんに受け入れてもらえたんですね……。」
「そのことなんだけど、一個良いかな?」
「はい。」
ずっと気になっていたことだ。
以前、梨華に言われたこと。
今まで教室で見せていた彼女と、素の彼女の差がある。
そのことを他者にはなしてはならない。
そういうものであった。
このことは、きっと翔子のことを知る上で重要なものになってくるだろう。
しかし、それを彼女からではなく、その妹から聞いて良いのだろうか?
以前、卯佐子からの話を拒んだ。
それなのに、今度は聞き出そうとしている。
いくらなんでもそれは自分勝手過ぎないか?
「雨枝先輩なら、教えても良いかもしれません……。」
「っ!?」
真優の言葉を聞き、梨華はカッと目を見開いた。
それは、まるで信じられない光景を見た時のようなものであった。
「ど、どうした……。」
「それ、本当ですか!?」
ズイッ。
真優の顔に自身の顔を近づける梨華。
その表情は、先ほどと同じく切羽詰まったものであった。
真優の言葉を遮るそれは、部屋に響き渡る大きさであった。
「ちょっ!?ち、近いよぉ!」
翔子ほど、というわけではない。
しかし、それでもやはり、流石彼女の妹だ。
幼いながらも顔が良い。
そんな梨華の顔がいきなり近づいたのだ。
慌ててしまうのも無理はない。
「そんなこと良いからっ!良いから教えて下さい!」
「わ、分かった。分かったからっ……!」
その言葉を聞き、落ち着きを取り戻した梨華。
スッと離れた。
なるべく正確に話そう。
そう思う真優であったが、上手く話せているか自信はなかった。
「……そう、なんですね……。」
「……梨華ちゃん?」
「良かった……。」
ツー……。
そう言う梨華の頬を伝う涙。
「り、梨華ちゃん、大丈夫?」
「はいっ。はい、大丈夫です。」
梨華の瞳から、大粒の涙が出始めた。
とても大丈夫な様子ではない。
それでも、今度は彼女の言葉に嘘はない。
そう思う真優であった。
「……す、すみません。少々取り乱してしまいました。」
俯く梨華。
そんな彼女の耳は、真っ赤であった。
「大丈夫だよ。落ち着いたみたいで良かったよ。」
少しして、冷静になった梨華。
そんな彼女に一安心の真優であった。
「そうなんですね……。翔子ちゃん、皆さんに受け入れてもらえたんですね……。」
「そのことなんだけど、一個良いかな?」
「はい。」
ずっと気になっていたことだ。
以前、梨華に言われたこと。
今まで教室で見せていた彼女と、素の彼女の差がある。
そのことを他者にはなしてはならない。
そういうものであった。
このことは、きっと翔子のことを知る上で重要なものになってくるだろう。
しかし、それを彼女からではなく、その妹から聞いて良いのだろうか?
以前、卯佐子からの話を拒んだ。
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いくらなんでもそれは自分勝手過ぎないか?
「雨枝先輩なら、教えても良いかもしれません……。」
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