はりぼてスケバン弐

あさまる

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通学路。
生徒を迎えに来ていた車。
どれもこれもが高級車だ。
そんな物を横目で見ながら歩いて行く。

いつもなら、それが視界に入る度に劣等感で苛立ってしまっていた。
しかし、今日の秋姫には、そんなものはなかった。
それは、隣を歩く巳白のお陰だろう。

少し歩くと、巳白が足を止めた。
どうしたのだろう?
その疑問は、彼女の口を通して音となった。

「……た、瀧澤君?どうしたの?」

「あ、あぁ……ちょっとね……。」
先ほどまでとは違う笑み。
所謂苦笑いというやつだ。

無理をしている。
露骨だ。

彼は少し居心地が悪そうに見える。
視線を彼の見ている方に合わせる。
そこにいたのは黒龍高校の生徒達であった。

「……黒高の人だ……。」
ボソリ。
呟く秋姫。
その時、なぜだか彼女の脳裏には華子の姿が過った。

「は、橋川さん……別の道に行かない?」
慌てての提案。

「か、構わないけど……大丈夫?」
みるみるうちに真っ青になっていく巳白。
彼のことが心配になる秋姫であった。

「あ、あぁ。大丈夫……大丈夫だけど、早く行こう。」

「……うん。」

回り道をし、進む。
その間も、巳白の顔色は芳しくなかった。


無言の時間が続く。
そして、先に口を開いたのは巳白であった。

「ごめん、みっともない所を見せてしまったね。」
苦笑い。
どことなくまだ無理をしているように見える。

「いや、それは大丈夫だけど……具合悪いならどこかベンチにでも……。」
心配だ。
彼へ、一先ずの休息を提案する秋姫。

「大丈夫、あいつらがいなければ大丈夫だから……。」

「……あいつら?黒高の生徒?」

「そうとも言えるけど……その……不良全般がね……。」

「そう……なんだ。」

「実は、前にカツアゲされてさ……本当に、あぁいう野蛮な輩って苦手なんだ……。」

「で、でも……最近はボランティアとかしてるみたいだよ?」

「そう、らしいね。……でも、そんなことであいつらの根本って、本当に変わるのかな?」

「え?」

「結局、本質は変わらないと思うんだ。」

「……。」
本質は変わらない。
彼のその言葉に、秋姫は何も言えなかった。
否定も肯定もすることが出来なかったのだ。

「正直、どう思う?」

「え?ど、どうって……。」

「この現状、不愉快だと思わない?」

「……。」
またしても言葉が出ない秋姫。
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