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こちらはシェルター村です。
脱出じゃー!!!
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「大和尚也。就寝時間だ」
「はい。おやすみなさい」
「夜更かししないように。早く寝ろよ」
「分かりました」
……ここは小学校の修学旅行か!早く寝ろよって言われても夜八時就寝とか小学生でもまだ寝てねえよ!!しかも朝は六時起床……。そんな寝れねぇ……。
牢屋の鍵を閉めると、見張り役は足早に帰っていった。
今日の夜中って……いつぐらいになるのか。時間指定しとけよエイル。そうしたらこんなにビクビクすることもないのに。まあ、脱出にしても緊張感持つべきなんだけど。
するとどこからともなく動物の足音が聞こえた。まさか……。
「監視がいないのは今くらいしかないよねー。ナオヤ」
「牢屋に入れられていい気味だな全く」
「……ルフィア?ダウト!お前どこ行ってたんだよ!」
「やあ。調子はどうだい?」
「ナオヤを助けにいくために準備をしていたのだ!」
ルフィアが牢屋の外から手をふっている。そんな振り返すほど余裕じゃねえよ。
ダウトは相変わらずの口調と口調に合わない体の震え方をしている。やっぱ怖いんだな。
「エイルは?」
「エイルはね、鍵を取りに行ったよ」
「鍵?牢屋の?」
「ああ。そうさ。監視のポケットの中にある鍵をね」
「は!?幾ら何でもそれは捕まるだろ」
「あの子は大丈夫だよー。なんてったってエイルは一瞬で人を殺せるほどの権力と頭脳と体力の持ち主だ。そう簡単には捕まらないよ」
……え。あいつ散々クエストで弱音吐いてましたけど……?
*
「ざっとこのくらいね。大和尚也が入っている牢屋の鍵をくださらない?お兄さん」
「……渡すわけないだろ」
「そっ。残念」
エイルは監視の体を軽々と避け監視の腕を取り、ポケットの中から鍵を取り出した。
監視の腕をガムテープで縛り、ついでというような体の身のこなしで足と口にもガムテープを巻いた。
「ごめんなさいお兄さん。私も手荒な真似はしたくないのだけれど、こればかりは仕方がないの。この鍵もらっていくわね」
「うぐぐぐぐ……」
エイルはナオヤのいる牢屋へ向かった。その間、監獄の中には警報がけたたましく鳴り響いていた。
「さあ、急がないと……!」
*
え、警報鳴ってるんですけど!?大丈夫なのかよエイル……。
「なあ、これ本当に大丈夫なのか?」
「君は大丈夫か分からないけど、少なくともエイルは無事だよ」
なんでそんな余裕そうなんだよ。こんなに警報うるさいのに!!絶対監視の一人や二人来るだろ。
「警報はどこからだ!?」
……ほらきた。
「うわっ!?誰だ!?お前!!」
「ごめんなさいね。監視さん。悪いけどちょっとそこで休んでてもらえる?すぐ終わるから」
「……エイル!!」
「早く!逃げるわよ!!」
牢屋の鍵を一瞬で開けたと同時に牢屋から走って出る。
ああ。こんなにも犯罪を犯すとは……。思ってもみなかったな。
「待て!」
「ごめんなさいお兄さんっ!!」
エイルは監視に蹴りを入れると、鍵を遠くに投げ捨てルフィアを軽々と背負い俺の手を掴んで走った。
警報が鳴り響いている。結構ヤバい状況なのに、こんなにも爽快なのはどうしてだろうか。ニヤケが止まらない。
「ちょっと!女子の下着でもみたわけ!?気持ち悪いわよ。みてて」
「気持ち悪いのは認めるが、下着は断じてみていない」
「本当!?ニヤついてて本当に本当に気持ち悪いわ」
「ああ。本当にみていない」
……エイルって……結構大人だ。
*
走って走って走って……。もうここまでは警官達も追ってこないだろうというところまで来た。
公園のベンチに座りエイルが事前に買っておいたというパンを食べた。
「ひとまず安心ね。もうこのシェルター村からは出ないといけないわ。戸籍も別のを買わなきゃ。あとそれと……」
「話が飛びすぎだ!!第一戸籍ってどうやって買うんだよ!」
「闇市場から買うの。そこらへんに戸籍なんて売ってないでしょ。私は精霊使いの申請はしなくても自動的にお金は入るようになってるからお金には困らないわね」
「え……。お金自動的に振り込まれるの?」
「ええ。通帳持ってるから」
通帳!?この世界にそんな便利なものがあったのか!!
え、でも……。
「エイル」
「何?」
「もしその通帳からお金を引き出したら場所特定簡単にされるんじゃ……」
「それは考えてなかったけど……。その時はその時ね。ナオヤが捕まってそれから逃げてって感じよ」
あまりにも衝撃的な発言にベンチに座っていたのに転んでしまった。
「何ナオヤ。変な座り方ね」
お前のせいだよ。
「それ俺、苦労大分背負うことになるぞ」
「いいのよ。ナオヤは男なんだから、これくらいの苦労は当たり前にして貰わないと!」
エイルに思い切り背中を押されまたしても転んでしまった。もういい加減にしてくれ……。
「とりあえずこれを食べ終わったら、シェルター村を離れましょう。隣の村も一応安全とは言い切れないから二つ隣のツマソー村に行きましょう」
「ツ、ツマソー村?」
「ええ。決してこの村の名前をひらがなに全部直して右から読んではいけないって言う決まりがあるのよ」
「え、なんで?」
「やってみれば分かるわ。著作権に引っかかるから」
「ツマソー……ツマソオつまそお……あ」
「でしょう?もうそれ以上は村の名前について何も言わないこと。いいわね?」
先に言い出したのエイルなんですけど。
まあ、いいか。大人気アニメもとい、漫画の主人公の名前……。でもあれ主人公何人いるんだっけ?
「よし!旅を始めましょう!!」
しかし、エイルと俺は知らなかった。これが本当の旅になることを。
**
どうも。野上葵衣です。作中に登場した大人気アニメの主人公ですが、個人的に五男が好きです。
可愛い。
「はい。おやすみなさい」
「夜更かししないように。早く寝ろよ」
「分かりました」
……ここは小学校の修学旅行か!早く寝ろよって言われても夜八時就寝とか小学生でもまだ寝てねえよ!!しかも朝は六時起床……。そんな寝れねぇ……。
牢屋の鍵を閉めると、見張り役は足早に帰っていった。
今日の夜中って……いつぐらいになるのか。時間指定しとけよエイル。そうしたらこんなにビクビクすることもないのに。まあ、脱出にしても緊張感持つべきなんだけど。
するとどこからともなく動物の足音が聞こえた。まさか……。
「監視がいないのは今くらいしかないよねー。ナオヤ」
「牢屋に入れられていい気味だな全く」
「……ルフィア?ダウト!お前どこ行ってたんだよ!」
「やあ。調子はどうだい?」
「ナオヤを助けにいくために準備をしていたのだ!」
ルフィアが牢屋の外から手をふっている。そんな振り返すほど余裕じゃねえよ。
ダウトは相変わらずの口調と口調に合わない体の震え方をしている。やっぱ怖いんだな。
「エイルは?」
「エイルはね、鍵を取りに行ったよ」
「鍵?牢屋の?」
「ああ。そうさ。監視のポケットの中にある鍵をね」
「は!?幾ら何でもそれは捕まるだろ」
「あの子は大丈夫だよー。なんてったってエイルは一瞬で人を殺せるほどの権力と頭脳と体力の持ち主だ。そう簡単には捕まらないよ」
……え。あいつ散々クエストで弱音吐いてましたけど……?
*
「ざっとこのくらいね。大和尚也が入っている牢屋の鍵をくださらない?お兄さん」
「……渡すわけないだろ」
「そっ。残念」
エイルは監視の体を軽々と避け監視の腕を取り、ポケットの中から鍵を取り出した。
監視の腕をガムテープで縛り、ついでというような体の身のこなしで足と口にもガムテープを巻いた。
「ごめんなさいお兄さん。私も手荒な真似はしたくないのだけれど、こればかりは仕方がないの。この鍵もらっていくわね」
「うぐぐぐぐ……」
エイルはナオヤのいる牢屋へ向かった。その間、監獄の中には警報がけたたましく鳴り響いていた。
「さあ、急がないと……!」
*
え、警報鳴ってるんですけど!?大丈夫なのかよエイル……。
「なあ、これ本当に大丈夫なのか?」
「君は大丈夫か分からないけど、少なくともエイルは無事だよ」
なんでそんな余裕そうなんだよ。こんなに警報うるさいのに!!絶対監視の一人や二人来るだろ。
「警報はどこからだ!?」
……ほらきた。
「うわっ!?誰だ!?お前!!」
「ごめんなさいね。監視さん。悪いけどちょっとそこで休んでてもらえる?すぐ終わるから」
「……エイル!!」
「早く!逃げるわよ!!」
牢屋の鍵を一瞬で開けたと同時に牢屋から走って出る。
ああ。こんなにも犯罪を犯すとは……。思ってもみなかったな。
「待て!」
「ごめんなさいお兄さんっ!!」
エイルは監視に蹴りを入れると、鍵を遠くに投げ捨てルフィアを軽々と背負い俺の手を掴んで走った。
警報が鳴り響いている。結構ヤバい状況なのに、こんなにも爽快なのはどうしてだろうか。ニヤケが止まらない。
「ちょっと!女子の下着でもみたわけ!?気持ち悪いわよ。みてて」
「気持ち悪いのは認めるが、下着は断じてみていない」
「本当!?ニヤついてて本当に本当に気持ち悪いわ」
「ああ。本当にみていない」
……エイルって……結構大人だ。
*
走って走って走って……。もうここまでは警官達も追ってこないだろうというところまで来た。
公園のベンチに座りエイルが事前に買っておいたというパンを食べた。
「ひとまず安心ね。もうこのシェルター村からは出ないといけないわ。戸籍も別のを買わなきゃ。あとそれと……」
「話が飛びすぎだ!!第一戸籍ってどうやって買うんだよ!」
「闇市場から買うの。そこらへんに戸籍なんて売ってないでしょ。私は精霊使いの申請はしなくても自動的にお金は入るようになってるからお金には困らないわね」
「え……。お金自動的に振り込まれるの?」
「ええ。通帳持ってるから」
通帳!?この世界にそんな便利なものがあったのか!!
え、でも……。
「エイル」
「何?」
「もしその通帳からお金を引き出したら場所特定簡単にされるんじゃ……」
「それは考えてなかったけど……。その時はその時ね。ナオヤが捕まってそれから逃げてって感じよ」
あまりにも衝撃的な発言にベンチに座っていたのに転んでしまった。
「何ナオヤ。変な座り方ね」
お前のせいだよ。
「それ俺、苦労大分背負うことになるぞ」
「いいのよ。ナオヤは男なんだから、これくらいの苦労は当たり前にして貰わないと!」
エイルに思い切り背中を押されまたしても転んでしまった。もういい加減にしてくれ……。
「とりあえずこれを食べ終わったら、シェルター村を離れましょう。隣の村も一応安全とは言い切れないから二つ隣のツマソー村に行きましょう」
「ツ、ツマソー村?」
「ええ。決してこの村の名前をひらがなに全部直して右から読んではいけないって言う決まりがあるのよ」
「え、なんで?」
「やってみれば分かるわ。著作権に引っかかるから」
「ツマソー……ツマソオつまそお……あ」
「でしょう?もうそれ以上は村の名前について何も言わないこと。いいわね?」
先に言い出したのエイルなんですけど。
まあ、いいか。大人気アニメもとい、漫画の主人公の名前……。でもあれ主人公何人いるんだっけ?
「よし!旅を始めましょう!!」
しかし、エイルと俺は知らなかった。これが本当の旅になることを。
**
どうも。野上葵衣です。作中に登場した大人気アニメの主人公ですが、個人的に五男が好きです。
可愛い。
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