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episodo:5
#4
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*海翔side*
芽依、悪い。
今日だけでいいから、利用させてくれないか?
お前を抱くことで、嫌なこと全部、忘れさせてくれないか?
さっきは、
芽依が男といたときのことを思い出してしまって、強引なことをして泣かせたばかりなのに…。
それでも、
俺の傍に居たいって言ってもらえて本当に嬉しかったんだ……。
好きになってもらえなくてもいい、ただ傍で居てくれるだけでいいんだ。
「風呂の準備してくるな」
「……う、うん」
俺が立ち上がって、
ソファーに直に腰を下ろした芽依は、
泣き止んでから緊張しているのか、強ばった表情のままだ。
ぎこちない動きで首を縦に振って返事を返してきたし。
それを視界の隅で捉えたお俺は、
ふう……と安堵の息を吐き出していた。
泣き止んでくれて良かったっていうのもあるけれど…。
芽依が傍に居てくれて、ホッ…としてるっていうのが本音だ。
芽依と居ると、何故だろう?
心が落ち着いてくれる。
波風がたって、荒れてしまいそうになっていた心が穏やかに凪いでゆく。
芽依には、どうして解るんだろう?
偶然だったのかもしれないけど…、
俺が一人になりたくないってことが……。
風呂の準備をして戻った俺を見た途端、
カッチーン……って音がしそうなほど、芽依が固まってしまった。
「ふっ…、芽依、どうした?イヤらしいことでも想像してたのか?」
その反応が、
可愛らしくて堪らなくて、
どうも、俺は、無性に苛めたくなってしまうらしい。
気づけば、
怒らせるようなことを言ってしまっている。
「ち、違うっ!」
赤くなって俯いてしまった芽依の隣に腰掛けた俺は、
「俺は、想像してたんだけど…」
芽依を抱き寄せて、
首筋に顔を埋めて唇を這わせた。
「ひゃぁ!!」
すると、
変な声をあげて、
ビクンと身体が跳ね上がった。
「ん?どうした?」
「つ、冷たかったから、びっくりしただけだよ!」
「じゃぁ、これは?」
怒ってるってことは解るんだけど、
真っ赤になってる顔を見ていると、
どうも俺は、
スイッチが入ってしまうらしい。
芽依だけにだけど……。
芽依、悪い。
今日だけでいいから、利用させてくれないか?
お前を抱くことで、嫌なこと全部、忘れさせてくれないか?
さっきは、
芽依が男といたときのことを思い出してしまって、強引なことをして泣かせたばかりなのに…。
それでも、
俺の傍に居たいって言ってもらえて本当に嬉しかったんだ……。
好きになってもらえなくてもいい、ただ傍で居てくれるだけでいいんだ。
「風呂の準備してくるな」
「……う、うん」
俺が立ち上がって、
ソファーに直に腰を下ろした芽依は、
泣き止んでから緊張しているのか、強ばった表情のままだ。
ぎこちない動きで首を縦に振って返事を返してきたし。
それを視界の隅で捉えたお俺は、
ふう……と安堵の息を吐き出していた。
泣き止んでくれて良かったっていうのもあるけれど…。
芽依が傍に居てくれて、ホッ…としてるっていうのが本音だ。
芽依と居ると、何故だろう?
心が落ち着いてくれる。
波風がたって、荒れてしまいそうになっていた心が穏やかに凪いでゆく。
芽依には、どうして解るんだろう?
偶然だったのかもしれないけど…、
俺が一人になりたくないってことが……。
風呂の準備をして戻った俺を見た途端、
カッチーン……って音がしそうなほど、芽依が固まってしまった。
「ふっ…、芽依、どうした?イヤらしいことでも想像してたのか?」
その反応が、
可愛らしくて堪らなくて、
どうも、俺は、無性に苛めたくなってしまうらしい。
気づけば、
怒らせるようなことを言ってしまっている。
「ち、違うっ!」
赤くなって俯いてしまった芽依の隣に腰掛けた俺は、
「俺は、想像してたんだけど…」
芽依を抱き寄せて、
首筋に顔を埋めて唇を這わせた。
「ひゃぁ!!」
すると、
変な声をあげて、
ビクンと身体が跳ね上がった。
「ん?どうした?」
「つ、冷たかったから、びっくりしただけだよ!」
「じゃぁ、これは?」
怒ってるってことは解るんだけど、
真っ赤になってる顔を見ていると、
どうも俺は、
スイッチが入ってしまうらしい。
芽依だけにだけど……。
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