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#7 寝ても醒めても
#9
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それからは、車が走り出してしばらく経ってからも、お互いずっと黙ったままだった。
私のテンションが急降下しているからそう思うのかもしれないが、車内には重苦しい雰囲気が立ちこめていて、なんだか息苦しささえ感じてしまう。
沈黙を破るために何かを話そうにも、窪塚はなんだかさっきからずっと不機嫌そうにしているし。
徹夜したと言ってたから、きっとそのせいだろう。そんな時に話しかけられても嫌だろうからと、私も黙ったままでいた。
とはいえ、窪塚と折角こうして一緒にいられるのだから、ちょっと沈黙が続いてるからって、そんなことイチイチ気にしている時間が勿体ないとも思う。
近頃スッカリ恋する乙女モードまっしぐらな私はめげることなく、真剣な面持ちで前方を見据えたまま器用にハンドルをさばく窪塚の貴重な運転姿をこっそりと堪能することに徹していた。
窪塚の今日の出で立ちは、明るい色味のブルーのTシャツに生成りのリネンシャツを合わせたシンプルなものだ。
初デートの時にも爽やかなブルーのシャツを着ていたし、もしかしたら青い色が好みなのかもしれない。
そういえば、医大生の頃から、同系色のものをよく着てた気がする。
そんな些細な気づきでさえも、心がウキウキと弾んでしまう。
重苦しく感じてた沈黙のことなどすっかり忘れて、気を抜いたら顔がニマニマとだらしなく緩んでしまいそうだ。
そのうえ、偶然とはいえ、私が着ている淡いブルーのワンピと、あたかも示し合わせたような、お揃いコーデだったことで、私のテンションは爆上がり気味で。
顔がニヤけたりしないように細心の注意をはらい、口元を引き締めていた。
そんななか、もうそろそろ大学病院の建物が見えてくるだろうと思っていた矢先のことだ。
「……やっぱ、悪いけどさ。徹夜だったせいで眠くてどうしようねーからさ。セミナー、サボってもいいか?」
さっき羽田と対峙したときとはまったく違い、いつも強引な窪塚らしからぬ弱々しい声音が力なく放たれた。
おそらく、セミナーなどの勉強会には必ず参加してきた私に、仕事とはいえ、自分の都合でドタキャンすることを申し訳なく思ってのことだろう。
でも、このところずっと忙しくて、相当疲れだって溜まっているようだし、そんなこと気にしなくてもいいのに。
そうは思いながらも、避妊のこともそうだけど、こういう意外と律儀で気にしいなところも好きだなと、再確認してはイチイチ胸をときめかせてしまっている。
そんな乙女モード全開の私は、特に気にすることなく、窪塚に返事を返した。
「うん。別に、どうしても受けなきゃいけないものでもなかったし、いいよ。サボろう。あっ、それから、羽田のことありがとね。あっ、それより、運転大丈夫? っていっても、私はずっとペーパードライバーだから、運転には自信ないんだけど……」
それとなく羽田の件のお礼を伝えたところで、相当疲れているようだから運転もきついんじゃなかろうか。なんて案じたところで、運転に自信がないから私にはどうしようもないのだけれど。
それでも言わずにはいられなかった。
ーー窪塚のために、何か少しでも役に立ちたい。
という気持ちを抑えることができなかったからだ。
「ハハッ、羽田のことは一応俺ら表向きにはカレカノなんだし、彼氏である俺が怒るのは当然だろ。それに徹夜なんて慣れっこだし、運転だってそこまできつくないから平気だっての。俺も命は惜しいしなぁ」
「わ、悪かったわねー!」
結果として、羽田のことも偽装工作の一環だと念を押された挙げ句、何の役にも立てなかったどころか、窪塚に茶化されてしまうこととなってしまっただけだった。
そんな最初っから分かりきっていたことでイチイチ落胆してしまう自分に少々呆れているところに、窪塚から私へのフォローに続いて、思ってもみなかった言葉が飛び出してきて。
「ハハッ、冗談っだっつの。けど、藤堂に逢いたかったんじゃねーの? それなのに悪い」
願ったり叶ったり。
さっきは窪塚の口から藤堂の名前が飛び出してきて、ショックのあまり否定も肯定もできずにいたけれど、これ以上誤解されたままでも嫌だと思い、慌てて否定したところで。
「え? 否、別にそんなつもりなんてなかったんだけど」
「ハハッ、そんなにムキになって否定しなくてもいーじゃん。俺は知ってんだしさぁ」
「否、本当にそんなつもりじゃ」
「わーったわーった」
「……」
藤堂にまだ未練があると思い込んでいる窪塚に本当のことは言えないから、状況は変わらず終いだった。
ーーもう、いっそのこと何もかも正直に伝えてしまおうか。
頭の片隅で、そんな考えがチラつくも、その勇気が出てこない。
そりゃ、そうだ。
私とだったら恋愛感情を抱いてしまう心配がないからって、セフレになろうと持ちかけられたんだから、好きだなんて伝えられる訳がない。
伝えた途端に、この関係が終わってしまうかもしれないんだから猶更だーー。
私のテンションが急降下しているからそう思うのかもしれないが、車内には重苦しい雰囲気が立ちこめていて、なんだか息苦しささえ感じてしまう。
沈黙を破るために何かを話そうにも、窪塚はなんだかさっきからずっと不機嫌そうにしているし。
徹夜したと言ってたから、きっとそのせいだろう。そんな時に話しかけられても嫌だろうからと、私も黙ったままでいた。
とはいえ、窪塚と折角こうして一緒にいられるのだから、ちょっと沈黙が続いてるからって、そんなことイチイチ気にしている時間が勿体ないとも思う。
近頃スッカリ恋する乙女モードまっしぐらな私はめげることなく、真剣な面持ちで前方を見据えたまま器用にハンドルをさばく窪塚の貴重な運転姿をこっそりと堪能することに徹していた。
窪塚の今日の出で立ちは、明るい色味のブルーのTシャツに生成りのリネンシャツを合わせたシンプルなものだ。
初デートの時にも爽やかなブルーのシャツを着ていたし、もしかしたら青い色が好みなのかもしれない。
そういえば、医大生の頃から、同系色のものをよく着てた気がする。
そんな些細な気づきでさえも、心がウキウキと弾んでしまう。
重苦しく感じてた沈黙のことなどすっかり忘れて、気を抜いたら顔がニマニマとだらしなく緩んでしまいそうだ。
そのうえ、偶然とはいえ、私が着ている淡いブルーのワンピと、あたかも示し合わせたような、お揃いコーデだったことで、私のテンションは爆上がり気味で。
顔がニヤけたりしないように細心の注意をはらい、口元を引き締めていた。
そんななか、もうそろそろ大学病院の建物が見えてくるだろうと思っていた矢先のことだ。
「……やっぱ、悪いけどさ。徹夜だったせいで眠くてどうしようねーからさ。セミナー、サボってもいいか?」
さっき羽田と対峙したときとはまったく違い、いつも強引な窪塚らしからぬ弱々しい声音が力なく放たれた。
おそらく、セミナーなどの勉強会には必ず参加してきた私に、仕事とはいえ、自分の都合でドタキャンすることを申し訳なく思ってのことだろう。
でも、このところずっと忙しくて、相当疲れだって溜まっているようだし、そんなこと気にしなくてもいいのに。
そうは思いながらも、避妊のこともそうだけど、こういう意外と律儀で気にしいなところも好きだなと、再確認してはイチイチ胸をときめかせてしまっている。
そんな乙女モード全開の私は、特に気にすることなく、窪塚に返事を返した。
「うん。別に、どうしても受けなきゃいけないものでもなかったし、いいよ。サボろう。あっ、それから、羽田のことありがとね。あっ、それより、運転大丈夫? っていっても、私はずっとペーパードライバーだから、運転には自信ないんだけど……」
それとなく羽田の件のお礼を伝えたところで、相当疲れているようだから運転もきついんじゃなかろうか。なんて案じたところで、運転に自信がないから私にはどうしようもないのだけれど。
それでも言わずにはいられなかった。
ーー窪塚のために、何か少しでも役に立ちたい。
という気持ちを抑えることができなかったからだ。
「ハハッ、羽田のことは一応俺ら表向きにはカレカノなんだし、彼氏である俺が怒るのは当然だろ。それに徹夜なんて慣れっこだし、運転だってそこまできつくないから平気だっての。俺も命は惜しいしなぁ」
「わ、悪かったわねー!」
結果として、羽田のことも偽装工作の一環だと念を押された挙げ句、何の役にも立てなかったどころか、窪塚に茶化されてしまうこととなってしまっただけだった。
そんな最初っから分かりきっていたことでイチイチ落胆してしまう自分に少々呆れているところに、窪塚から私へのフォローに続いて、思ってもみなかった言葉が飛び出してきて。
「ハハッ、冗談っだっつの。けど、藤堂に逢いたかったんじゃねーの? それなのに悪い」
願ったり叶ったり。
さっきは窪塚の口から藤堂の名前が飛び出してきて、ショックのあまり否定も肯定もできずにいたけれど、これ以上誤解されたままでも嫌だと思い、慌てて否定したところで。
「え? 否、別にそんなつもりなんてなかったんだけど」
「ハハッ、そんなにムキになって否定しなくてもいーじゃん。俺は知ってんだしさぁ」
「否、本当にそんなつもりじゃ」
「わーったわーった」
「……」
藤堂にまだ未練があると思い込んでいる窪塚に本当のことは言えないから、状況は変わらず終いだった。
ーーもう、いっそのこと何もかも正直に伝えてしまおうか。
頭の片隅で、そんな考えがチラつくも、その勇気が出てこない。
そりゃ、そうだ。
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