魔法少女は華麗に舞い散る

Cecil

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魔法少女初日

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どうやって部屋に帰ってきたのか、それすらもわからない程に、陽菜は疲れ切っていた。

制服を脱いで、下着姿のままベッドに倒れ込むと、今日あった出来事を考える。
 学校では、いつもと変わらない一日だった。
 聖に話し掛けたいのに、結局は話し掛ける事が出来ずに、そのまま学校を出た。

駅に向かいながら、今日は新刊の発売日である事を思い出して、自宅から最寄りの駅の改札を通ると、いつもとは違う方向に歩いて本屋に向かった。

無事に新刊を手に入れると、そのまま帰宅していたのだが、帰宅途中にダークメアに遭遇して、そのまま捕食された。
「うっ! かっ、あぅっ!」
 再び吐き気を催して、トイレへと駆け込む。
 胃の中の物を全て吐き出すと、気持ちが軽くなった気がして、再び今日あった事に意識を集中する。

捕食されて、死んだと思っていたのだが女神様に救われて、それで魔女になった。
「そう言えば、誰かに裸を見られるなんて、ましてやお漏らしまで見られたんだよね」
 女神様に裸を見られた事も恥ずかしかったが、それ以上にこの年でお漏らしをしてしまった。
 そしてそれを美女に目撃されてしまった事が恥ずかしくて、陽菜は顔を真っ赤にしながら悶える。

女神様に言われて、魔法少女になって生き返る事が出来たが、本当に自分の様なか弱い女の子に、魔法少女が務まるのか、不安しかない。

母親の作ってくれたシチューは、本当に美味しくて生きてる実感を噛み締めると、思わず泣きそうになってしまった。
 何とか泣かずに済んだが、きっとお母さんは不思議そうな顔をしていたんだろうなと、そんな事を思いながら、陽菜はご馳走様と言うと自室に戻って行った。

「ねえ、聖は感じた?」
我儘を言って、久しぶりに聖と一緒にお風呂に入っている。
「ええ、感じたわ」
 ここあに胸を触られているので、他人が見たら勘違いしてしまいそうな、そんなシチュエーションだが、二人の顔は真剣そのものである。
「やっぱり間違いじゃなかったんだ」
「新しい魔法少女が誕生したのね」
 二人は、母親も魔法少女だった経歴のある根っからの魔法少女一家である。
 そんな、二人には生まれつきの魔法少女には、新たに魔法少女が誕生した際に、それを感知する事が出来た。

「どっちかな? こっち側ならいいけど、もし西側なら不利になるよ」
「そうね。出来たらこっち側か中立ならいいんだけどって、そこまでは駄目よ!」
 聖の叢を掻き分けて、ここあは聖の女の子の部分に手を伸ばしていたのだが、気付いた聖によって阻止される。
「やっぱり気づいたか。触りたかったのに」
「自分のでも、触りなさい!」
「自分のは、偶に触ってるし、聖のが触りたいんだよぉ~」
 今サラッと凄いことに言わなかった?
 偶に触ってるって、同じ部屋に居るのにいつ触ってるの?
「お風呂でに決まってるじゃん。さすがに隣りに聖が寝てるのに、触れないよ」
 そう言う事ねと、聖はやっぱり皆んな同じなのねと、納得してしまう。

年頃の女の子なんだから、エッチな事には興味がある。
 聖も例に漏れずに自分で触ってみたりはするのだが、気持ちいいより痛いの方が強くて、最近は触ってはいない。
 ここあに触れられた時は、あんなにも気持ち良かったのに、因みにここあが勝手に触れてきたのが正解である。
 やっぱり自分だと気持ちよくないのかな?
「ねえ、ここあ」
「どうしたのかにゃ?」
「ここあも自分で触るんだよね? 気持ちいい?」
「唐突な質問だにゃ。う~ん、気持ちいいけど、前に無理言って聖に触ってもらった時の方が気持ち良かったかにゃ」
 やっぱりそうなんだ。
「聖は、気持ち良くないの?」
「何て言うか、痛いの方が強くて」
 聖は正直に答えていた。
 隠しても、ここあにはバレてるとここあに隠し事は、昔から出来なかった。

聖の話しを聞いて、ここあはやり方の問題じゃないかな? とどんな風にするの? と真剣な眼差しで聞いてきた。
 聖は、恥ずかしいけど正直に答える。
「それは痛いよ。ゆっくりとほぐす様に周りから、優しく触れてちゃんと濡れてからじゃないと、いきなり触ったら痛いに決まってるにゃ」
「そ、そうなの?」
 性的な事に興味はあるし、自分でも試してはいたのだが、正直知識は小学生に毛が生えたレベルなのだ。
「仕方ないにゃ、今度教えてあげるから、恥ずかしいけどうちのやり方見せてあげるから、それで勉強しなさい」
「お、お願いします」
 自分のですら、数回鏡で見た程度なのにここあのアソコを見ていいの? と思ってしまう。でも、他の女の子のも見たいと思ってる自分もいて、聖はそんな相反する気持ちに戸惑いを隠せなかった。


お風呂に入りながら、チビの割には胸は普通かそれ以上なのだから、以外と侮れない。陽菜は自分の胸を湯船に浮かべながら、明日は自分から聖に声を掛けてみようと、折角生きてるのだからとそんな事を考えながら、聖の笑顔を思い浮かべる。

彼女の笑顔を思い浮かべると、心が落ち着く。
 陽菜は、更に体育の時間に更衣室で着替えている聖を思い浮かべる。
 すぐ後ろで、聖とここあが着替えていた。
 見事に引き締まった綺麗な体型をしているが、唯一胸だけは小振りに見えた。
 初めて見た聖の脚線美に、陽菜は着替えるのも忘れて見惚れてしまった。

「聖さんの身体ラインが綺麗だし、触ってみたいな」
 チビの自分とは違い。スラっとして無駄な肉など全くない。
 本当に誰もが憧れる体型をしている。
 思い出す度に、女の子の部分が疼いてしまうが、声を聞かれたらと陽菜は軽くアソコに触れる程度で済ませる。

お風呂から上がると、陽菜はさっそく続きを始める。
 百合漫画をオカズに、もちろん相手は聖である。
 聖に抱かれてると、想像しながら自分の女の子の部分を優しくほぐしていく。
 聖に触られてると想像するだけで、女の子の部分は既に洪水状態である。
「ハァハァ、聖さん、聖さんもっと触って、もっと私のアソコを見て!」
 想像すればする程に、どんどんと溢れて陽菜はすぐに絶頂を迎えて、荒い呼吸のまま聖を思い浮かべる。

自分がこんなにもエッチな女の子だと知ったら、彼女はどう思うのだろうか?
 まだ話した事すらないのに、そんな事を考えてしまう。
 聖にだけは嫌われたくないと、そして魔法少女として彼女だけは、絶対に守り抜くと心に決めた夜だった。

魔法少女初日である。
 別にこれと言って、いつもと変わらない朝なのだが、一つだけ違うのは胸に刻まれた刻印である。
 昨日も何度も見たが、今朝も確認してやっぱり魔法少女になったんだなと実感してしまう。
 女神様の話しでは、仲間を見つけなさいとの事だったが、どう見つければいいのだろうか?
 流石にいきなり胸を見せてくださいとは言えない。
 そんな事をすれば、学校に通えなくなるし下手すれば、警察に通報されて逮捕されてしまう。

どうすればいいんですか? と女神様に訴えかけながら、陽菜は教室に入る。
 既に聖とここあは登校していた。
 勇気を出して、二人の前に行くと「おはようございます」と挨拶する。
「おはよう朝比奈さん」
「おはにゃん。陽菜っち」
 と二人から返事が来て、特に聖から返事が来た事が嬉しくて、それだけで陽菜は昇天しそうになる。

浮かれ気分で、席に着く陽菜を二人は見つめていた。
「もしかして、あの娘」
「聖も気づいた。あの娘から刻印の魔力を感じたんだけど」
「まさか、新しい魔法少女って朝比奈さん?」
「多分。でもどうやってなったんだろう?」
 殆どの魔法少女は、母親からその能力を受け継いでいる場合が多い。
 稀に、魔法少女としての能力に目覚める女の子もいるが、本当に稀である。

聖とここあの二人は、小声で確認する必要があるわねと、陽菜がどうやって魔法少女になったのか、そして彼女はこちら側の魔法少女なのかを確認する必要がある事を確認しあうと、陽菜の元に歩いていた。

浮かれ気分の陽菜の前に、聖とここあの二人が立っていた。
「陽菜にゃん。今日の放課後って暇かにゃ?」
「だ、大丈夫ですけど」
「良かった。なら今日家に遊びに来ない?」
 い、いいいいんですかーーー!
 さっき言葉を交わしたばかりなのに、いきなりのお誘いなんて、急展開に陽菜は頭がパンクしそうである。
「実は、入学した時からずっと陽菜にゃんの事が気になってたんだけど、陽菜にゃんってきっと内気なんだろうなって」
「それで、中々声を掛けられなくてごめんなさい。ずっとお話ししたかったのよ」
 本当にですかーーー!
 陽菜は、天にも昇る気持ちである。
 二人が、陽菜が魔法少女なのか、そして敵なのか味方なのかを確認する為に、陽菜を家に誘っているなどとは、一ミリも思っていない陽菜だった。

席に戻ると二人は「これで大丈夫ね」と、陽菜を誘う事に成功して良かったと、顔を見合わせながら、次の段取りを考える。
 いきなり胸を見せてとは言えないし、魔法少女なの? とも聞けない。
 暫し思案する。
「なら、うちがこの洋服似合いそうって、うちの服に着替えさせるのは?」
 体型は聖よりここあの方が、陽菜と近いし身長もここあの方が少し高いだけである。
「そうね。それでいきましょう」
「問題は刻印がブラで隠れてないかなんだけど、そこはうちがスキンシップと称して、陽菜にゃんの胸に触るから、聖は確認して」
「わかったわ」
 こうして、陽菜が新たな魔法少女なのかを確認する段取りを決めると、二人は休み時間の度に陽菜とお喋りをして、陽菜との仲を深めて行った。
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