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サイズの合わないドレスを贈ることは……
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夜になり、国王陛下と大公殿下と共に晩餐会の会場で皇太子殿下を待った。
主催者側なので招待客の殿下よりも早めの時間に会場入りしていたところ、国王陛下より話しかけられた。
「エルリアン嬢、其方には本当に苦労をかける。多大な迷惑をかけたというのに力を貸してくれたこと、誠に感謝に絶えぬ。本当にありがとう……」
「いえ、陛下にそのような言葉をかけて頂くなど畏れ多いことにございます。わたくしは臣下として当然のことをしたまでです」
あくまでも“婚約者”ではなく“臣下”として働いている、という意味が伝わったのか陛下はどことなく寂しそうに「そうか……」と呟いた。
当たり前だよ! お前の息子にどれだけ迷惑かけられていると思ってんだ!?
「と、ところで……今日は紫色のドレスを着てこなかったのか……?」
紫色のドレス、という言葉を陛下が発した途端私はこめかみがピクピク動いた。
予想はしていたけどやっぱり空気読めないジジイだな。
「紫色のドレス、ですか……? それはもしや……先日当家に王太子殿下名義で送られてきたドレスのことでしょうか?」
「おお! それだ! 余が倅に命じて贈らせたものだが……気に入ってもらえたかの?」
お前が命じたんかよ! ああ~なるほど、あいつ……パパに言われて仕方なく贈ったのか。
どういう魂胆があってあんな物を送りつけてきたのかと思いきや、心底くだらない理由だったわ。
というか、それをわざわざ私に言うなよ。息子の意志で贈ったことにしておいてやりなさいって。
本当に気が利かないな……。
「兄上……口を挟んで申し訳ないが、まさかエルリアン嬢に王家の色のドレスを贈ったのか……?」
呆れた声で大公殿下が陛下へと問いかける。
その顔には「正気か?」と書いてあるかのようだった。
「ああ、エルリアン嬢を王家の一員として認める証としてな。息子に命じて贈らせた。王家の男は代々妃に紫のドレスを贈る習わしがあるだろう? お前も妻に贈ったではないか」
「…………いや、私が尋ねているのはそういうことじゃない。エルリアン嬢は近々正式に婚約を破棄する予定だとお忘れか?」
大公殿下のごもっともな突っ込みに陛下は「そうだった……!」と言わんばかりに驚いていた。え? この方の頭大丈夫? 記憶障害でも起こしているの?
「もうすぐ王族の婚約者ではなくなるというのに……王家の一員として認めるとは矛盾していないか? そんな物を贈られてもエルリアン嬢も困るだろう」
困るし迷惑極まりないよ! こちらが言えないことをよく言ってくれた!
「い、いや……だが、今はまだエルリアン嬢は王太子の婚約者である。ならば王家の色のドレスを身に着けても何らおかしくあるまい?」
「いや、おかしいだろう。婚約破棄を予定している相手に贈るものではない」
キッパリと言い切る大公殿下に拍手喝采をしたくなった。
国王も王太子も非常識だけど、この人だけは常識人で助かる。
「そうか……よかれと思ったのだが、迷惑だったろうか……?」
すっかりしょぼくれた陛下が私にそう尋ねるも、国王相手に「迷惑です」とは流石に言えない。本当は言ってやりたくてたまらないが。
「いえ、その……やはり今更というのはございますね。それに恐れながらあのドレスはどうもわたくしのサイズに合わせて作られたものではないようですし……」
「なに? サイズが合わないだと?」
「ええ、どうやらわたくしとは全く体型の異なる方のサイズに合わせたようで、とてもじゃありませんが袖すら通せないのです。なので、あのドレスを着こなすのは難しいかと……」
まさか息子がサイズの合わないドレスを贈るとは思っていなかったのだろう。
陛下の顔はショックで青褪めた後、怒りで瞬時に赤くなった。
まるでリトマス紙みたいだな~と場違いな事を考えてしまったが、陛下がぶるぶる震えだしたのを目にしてハッと我に返った。
「婚約者のドレスのサイズを間違えただと……? アレクセイはそこまでの恥知らずであったか…………」
ここまで怒ることかな? というくらい陛下は怒りに震えた。
こんな事よりもミシェルを蔑ろにしていたこととか、ヘレンをこれみよがしに傍に置き続けたことにもっと怒ってほしかったのだけど……。
「女性にそのような恥をかかせるなどふざけている……。アレクセイはどこまでエルリアン嬢を馬鹿にする気なんだ……!」
おや? 大公殿下まで怒りに身を震わせているのだけど……?
ああ~……そういえば、この世界で婚約者に贈るドレスのサイズを間違えるって切腹ものの恥になるんだった。切腹という行為はないけれど、それこそこれが原因で男有責の婚約破棄できるほどの大事だったよ。婚約者に贈り物すらされなかったからそんな常識すっかり忘れていた。
あの王太子はどんどん恥を上塗りしていくな……。もう恥が服着て歩いていると言って過言はないよ。
「そういうわけですのでお返ししてもよろしいですか? 着ることもできないドレスを持っていても仕方ないので……」
丁度いいからここであれを返却する話をつけておこう。
サイズが違うドレスを持っていても無駄だし、色が色だから侍女に下賜することも出来やしない。
「……ああ、勿論だ。とんでもない恥をかかせて申し訳なかった……」
陛下がすっかりしょぼくれてしまった。
こちらとしてはあの阿呆に恥をかかされるなんて今更だし、別にどうとも思っていない。
そんなことよりも罵倒したこととかヘレンと見せつけるようにイチャコラしたことの方が許せないのだけど……ここでそれを言ってもな。
いやでも……皇太子殿下がいらっしゃるまでまだ時間があるし、この機会に陛下に直接思いの丈をぶちまけてしまおうかな?
思えば話し合いは父に任せていたから陛下に直接何かを言うのはこれが初めてだ。
あの阿呆の製造元である陛下に言ってやりたいことは三桁を超えるし……いい機会だから言ってみるか。今の状況だと私の方が優位に立っているようなものだし、このどさくさに紛れてあの阿呆の文句を一言二言告げても不敬にはならない気がする。
「陛下、この機に申し上げたいことが…………」
そう言いかけた時だった。いきなり会場の扉がバンと音を立てて乱暴に開かれたのは。
「ミシェル! 貴様……ヘレンのドレスを返せ!!」
場違いな怒号にその場にいた全員が扉の方に目を遣る。
そこにいたのはその場にいてはいけない人物──軟禁中の王太子アレクセイだった。
主催者側なので招待客の殿下よりも早めの時間に会場入りしていたところ、国王陛下より話しかけられた。
「エルリアン嬢、其方には本当に苦労をかける。多大な迷惑をかけたというのに力を貸してくれたこと、誠に感謝に絶えぬ。本当にありがとう……」
「いえ、陛下にそのような言葉をかけて頂くなど畏れ多いことにございます。わたくしは臣下として当然のことをしたまでです」
あくまでも“婚約者”ではなく“臣下”として働いている、という意味が伝わったのか陛下はどことなく寂しそうに「そうか……」と呟いた。
当たり前だよ! お前の息子にどれだけ迷惑かけられていると思ってんだ!?
「と、ところで……今日は紫色のドレスを着てこなかったのか……?」
紫色のドレス、という言葉を陛下が発した途端私はこめかみがピクピク動いた。
予想はしていたけどやっぱり空気読めないジジイだな。
「紫色のドレス、ですか……? それはもしや……先日当家に王太子殿下名義で送られてきたドレスのことでしょうか?」
「おお! それだ! 余が倅に命じて贈らせたものだが……気に入ってもらえたかの?」
お前が命じたんかよ! ああ~なるほど、あいつ……パパに言われて仕方なく贈ったのか。
どういう魂胆があってあんな物を送りつけてきたのかと思いきや、心底くだらない理由だったわ。
というか、それをわざわざ私に言うなよ。息子の意志で贈ったことにしておいてやりなさいって。
本当に気が利かないな……。
「兄上……口を挟んで申し訳ないが、まさかエルリアン嬢に王家の色のドレスを贈ったのか……?」
呆れた声で大公殿下が陛下へと問いかける。
その顔には「正気か?」と書いてあるかのようだった。
「ああ、エルリアン嬢を王家の一員として認める証としてな。息子に命じて贈らせた。王家の男は代々妃に紫のドレスを贈る習わしがあるだろう? お前も妻に贈ったではないか」
「…………いや、私が尋ねているのはそういうことじゃない。エルリアン嬢は近々正式に婚約を破棄する予定だとお忘れか?」
大公殿下のごもっともな突っ込みに陛下は「そうだった……!」と言わんばかりに驚いていた。え? この方の頭大丈夫? 記憶障害でも起こしているの?
「もうすぐ王族の婚約者ではなくなるというのに……王家の一員として認めるとは矛盾していないか? そんな物を贈られてもエルリアン嬢も困るだろう」
困るし迷惑極まりないよ! こちらが言えないことをよく言ってくれた!
「い、いや……だが、今はまだエルリアン嬢は王太子の婚約者である。ならば王家の色のドレスを身に着けても何らおかしくあるまい?」
「いや、おかしいだろう。婚約破棄を予定している相手に贈るものではない」
キッパリと言い切る大公殿下に拍手喝采をしたくなった。
国王も王太子も非常識だけど、この人だけは常識人で助かる。
「そうか……よかれと思ったのだが、迷惑だったろうか……?」
すっかりしょぼくれた陛下が私にそう尋ねるも、国王相手に「迷惑です」とは流石に言えない。本当は言ってやりたくてたまらないが。
「いえ、その……やはり今更というのはございますね。それに恐れながらあのドレスはどうもわたくしのサイズに合わせて作られたものではないようですし……」
「なに? サイズが合わないだと?」
「ええ、どうやらわたくしとは全く体型の異なる方のサイズに合わせたようで、とてもじゃありませんが袖すら通せないのです。なので、あのドレスを着こなすのは難しいかと……」
まさか息子がサイズの合わないドレスを贈るとは思っていなかったのだろう。
陛下の顔はショックで青褪めた後、怒りで瞬時に赤くなった。
まるでリトマス紙みたいだな~と場違いな事を考えてしまったが、陛下がぶるぶる震えだしたのを目にしてハッと我に返った。
「婚約者のドレスのサイズを間違えただと……? アレクセイはそこまでの恥知らずであったか…………」
ここまで怒ることかな? というくらい陛下は怒りに震えた。
こんな事よりもミシェルを蔑ろにしていたこととか、ヘレンをこれみよがしに傍に置き続けたことにもっと怒ってほしかったのだけど……。
「女性にそのような恥をかかせるなどふざけている……。アレクセイはどこまでエルリアン嬢を馬鹿にする気なんだ……!」
おや? 大公殿下まで怒りに身を震わせているのだけど……?
ああ~……そういえば、この世界で婚約者に贈るドレスのサイズを間違えるって切腹ものの恥になるんだった。切腹という行為はないけれど、それこそこれが原因で男有責の婚約破棄できるほどの大事だったよ。婚約者に贈り物すらされなかったからそんな常識すっかり忘れていた。
あの王太子はどんどん恥を上塗りしていくな……。もう恥が服着て歩いていると言って過言はないよ。
「そういうわけですのでお返ししてもよろしいですか? 着ることもできないドレスを持っていても仕方ないので……」
丁度いいからここであれを返却する話をつけておこう。
サイズが違うドレスを持っていても無駄だし、色が色だから侍女に下賜することも出来やしない。
「……ああ、勿論だ。とんでもない恥をかかせて申し訳なかった……」
陛下がすっかりしょぼくれてしまった。
こちらとしてはあの阿呆に恥をかかされるなんて今更だし、別にどうとも思っていない。
そんなことよりも罵倒したこととかヘレンと見せつけるようにイチャコラしたことの方が許せないのだけど……ここでそれを言ってもな。
いやでも……皇太子殿下がいらっしゃるまでまだ時間があるし、この機会に陛下に直接思いの丈をぶちまけてしまおうかな?
思えば話し合いは父に任せていたから陛下に直接何かを言うのはこれが初めてだ。
あの阿呆の製造元である陛下に言ってやりたいことは三桁を超えるし……いい機会だから言ってみるか。今の状況だと私の方が優位に立っているようなものだし、このどさくさに紛れてあの阿呆の文句を一言二言告げても不敬にはならない気がする。
「陛下、この機に申し上げたいことが…………」
そう言いかけた時だった。いきなり会場の扉がバンと音を立てて乱暴に開かれたのは。
「ミシェル! 貴様……ヘレンのドレスを返せ!!」
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そこにいたのはその場にいてはいけない人物──軟禁中の王太子アレクセイだった。
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