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三章
一話 アンチディスカウント
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ドカンちゃんは、チカンちゃんを自転車の買い物かごに入れて、
二人乗りの自転車に乗ったシアンちゃん、サバンちゃんと共に大阪に向かった。
その日はちょうど十三日の金曜日。
「十三日の金曜日だからって別に変わったことないよね」
チカンちゃんが言った。
「そうですね、関係ないですよ」
気楽にドカンちゃんが言った。
明石から東に向かい、ちょうと岡本の辺りまで来たときに
頭の髪の毛が灰色と黒のストライプの女の子が
ドカンちゃんの前に立ちはだかった。
「前もここを通るの見たけど、せっかく神戸にもフェリー乗り場があるのに
わざわざ大阪にフェリーに乗りにいくことないっしょ!」
その女の子は頭にストライプの耳が生えている。
「あ、地霊さんですか?何でそんなこと知ってるんですか?」
「前に、シアンちゃんが妖怪と戦うときに、地霊大集合の総動員を
かけたっしょ、だからみんな知ってるっしょ!」
「ああ、そうだったんですね。実は、別府の地獄巡り温泉が
すごく珍しくって、みんなが見たいって言うからそちらに
行くことにしたんですよ。神戸から出るフェリーは
大分行きで、別府行きは大阪からだけですからね」
「そうだったんでしょかー」
女の子はしょぼんとした。
「あなたは誰ですか?」
「私はアメリカンショートヘアーのアメショだしょ!」
自慢げにふんぞりかえるアメショの胸にネックレスのロザリオがキラリと光る。
「あ、クリスチャンなんですか?」
「アメリカと言えばクリスチャンっしょ!でも私は少数派のカソリックだしょ!」
得意げにアメショは言った。
「そうなんですね、ようこそ日本へ」
「アメショは日本のアニメが大好きなんだしょ。それで日本の優しい美人の
おねえさんの家に居候して日本橋や三宮にアニメグッズさがしにいってるっしょ!」
「そうなんですね」
「お姉さんのお店を紹介するっしょ!」
「はい」
連れて行かれたお店は岡本の駅の南にある細い路地、ちょっと分かりにくい場所にある
【花かんぱに】という名前の花屋さんだった。
その外見はまるで西洋のお城みたいに豪華で綺麗だったので、すぐ分かった。
「すごいっしょ~」
「すごい!すごいですよ!」
ドカンちゃんは目を輝かせた。
「すごい!すごい!」
ドカンちゃんはピョンピョンさげた。
「ふん、私達が住んでいた豪邸にくらべたらまだまだね」
シアンちゃんが毒を吐く。
「それって、ボクたちが勝手に住み着いて屋根裏に隠れていた
木戸健晴の家の事?」
シアンちゃんが聞く。
「よけいな事はいわなくていいのよ!」
シアンちゃんが怒鳴った。
そのお花屋さんはとても綺麗なお花がいっぱいあった。
「もう一つ、絶対見てほしい場所があるっしょ!」
「え~どんな綺麗な場所かなあ」
アメショはみんなを引き連れて得意げに歩く。
「ここっしょ!」
アメショが指さしたのは建物の二階がボコッと前に出た変な形の建築物だった。
「え?」
ドカンちゃんは一瞬戸惑った。
「普通の家じゃん」
チカンちゃんが言った。
「そんなに広くもないし、ちょっと形が変わってるだけだよね」
とシアンちゃん。
「ぎゃはは!でこっぱち~!」
サバンちゃんが笑った。
「笑うなっしょ!この建物はすごいだしょ!」
「なにがすごいのよ、こんな下に柱もないような建物なんて
地震が来ればすぐに倒壊しちゃうでしょ、この設計した奴、
馬鹿ね」
シアンちゃんがしたり顔で言った。
「この建物は周囲の建物が全壊する中、阪神淡路大震災で
唯一、倒壊しなかった建物でっしょ!」
アメショが拳をふりあげた。
「な、なんだっってー!」
(全員)
「すごいじゃないですか!こんな下に柱もないのに、倒壊しないなんて」
「そうだしょ~。ここのオーナーさんは周囲が安売りの建築業者に頼むなか、
値段が高くても丈夫な建設会社を選んだっしょ。いくら安くても
命を失ったらおしまいっしょ。だから、建築業界はアンチディスカウント!
建築事業で経費を削って値切ろうとする奴は命まで失うっしょ!」
「そうだったんですね、こんな設計にしても絶対倒壊しない自信があった。
だから下に柱のない建物をあえて作ったんですね。
これは小説でも同じだと思う。
決して手抜きしない。惰性に陥らない。つねに読者を楽しませるために
細かいところに手抜きせず、マンネリに陥らず、常に工夫し、考え続ける。
その心がけがなくなったら、地震で壊れた建物たちのように物語も
壊れてしまうんだなって思いました」
「そうだしょ!神は細部にやどる。
細かいところにも手抜きせず、たとえ時間がかかってもしっかり作る!
新人賞の〆切りが近いからって、読み返しも誤字脱字チェックもせず、
流して書いたら絶対ダメ!たとえコストがかかっても、
しっかりとした骨格のものをつくらないとだめっしょ!
それはすべての業界で言えることっしょ!
それなのに、人々は安いだけで安物を選んでしまうっしょ!
アメショはそれが悲しいっしょ!アンチディスカウントこそ、正義だっしょ!」
「ありがとうございます!すごく何か生きる上で大きなヒントをいただいた気がします」
「それは良かったっしょ。いままでドカンちゃんは色々な人を手助けしてきたっしょ。
今度はドカンちゃんが色々な人から色々な教えを賜る時っしょ、
旅行を楽しみにするっしょ!」
「はい、色々と勉強してきたいと思います!、ありがとうございます!」
ドカンちゃんは深々と頭をさげた。
「ばいばいっしょ~!」
アメショは笑顔でドカンちゃんたちに手を振った。
ドカンちゃんたちは大阪南港に向かった。
二人乗りの自転車に乗ったシアンちゃん、サバンちゃんと共に大阪に向かった。
その日はちょうど十三日の金曜日。
「十三日の金曜日だからって別に変わったことないよね」
チカンちゃんが言った。
「そうですね、関係ないですよ」
気楽にドカンちゃんが言った。
明石から東に向かい、ちょうと岡本の辺りまで来たときに
頭の髪の毛が灰色と黒のストライプの女の子が
ドカンちゃんの前に立ちはだかった。
「前もここを通るの見たけど、せっかく神戸にもフェリー乗り場があるのに
わざわざ大阪にフェリーに乗りにいくことないっしょ!」
その女の子は頭にストライプの耳が生えている。
「あ、地霊さんですか?何でそんなこと知ってるんですか?」
「前に、シアンちゃんが妖怪と戦うときに、地霊大集合の総動員を
かけたっしょ、だからみんな知ってるっしょ!」
「ああ、そうだったんですね。実は、別府の地獄巡り温泉が
すごく珍しくって、みんなが見たいって言うからそちらに
行くことにしたんですよ。神戸から出るフェリーは
大分行きで、別府行きは大阪からだけですからね」
「そうだったんでしょかー」
女の子はしょぼんとした。
「あなたは誰ですか?」
「私はアメリカンショートヘアーのアメショだしょ!」
自慢げにふんぞりかえるアメショの胸にネックレスのロザリオがキラリと光る。
「あ、クリスチャンなんですか?」
「アメリカと言えばクリスチャンっしょ!でも私は少数派のカソリックだしょ!」
得意げにアメショは言った。
「そうなんですね、ようこそ日本へ」
「アメショは日本のアニメが大好きなんだしょ。それで日本の優しい美人の
おねえさんの家に居候して日本橋や三宮にアニメグッズさがしにいってるっしょ!」
「そうなんですね」
「お姉さんのお店を紹介するっしょ!」
「はい」
連れて行かれたお店は岡本の駅の南にある細い路地、ちょっと分かりにくい場所にある
【花かんぱに】という名前の花屋さんだった。
その外見はまるで西洋のお城みたいに豪華で綺麗だったので、すぐ分かった。
「すごいっしょ~」
「すごい!すごいですよ!」
ドカンちゃんは目を輝かせた。
「すごい!すごい!」
ドカンちゃんはピョンピョンさげた。
「ふん、私達が住んでいた豪邸にくらべたらまだまだね」
シアンちゃんが毒を吐く。
「それって、ボクたちが勝手に住み着いて屋根裏に隠れていた
木戸健晴の家の事?」
シアンちゃんが聞く。
「よけいな事はいわなくていいのよ!」
シアンちゃんが怒鳴った。
そのお花屋さんはとても綺麗なお花がいっぱいあった。
「もう一つ、絶対見てほしい場所があるっしょ!」
「え~どんな綺麗な場所かなあ」
アメショはみんなを引き連れて得意げに歩く。
「ここっしょ!」
アメショが指さしたのは建物の二階がボコッと前に出た変な形の建築物だった。
「え?」
ドカンちゃんは一瞬戸惑った。
「普通の家じゃん」
チカンちゃんが言った。
「そんなに広くもないし、ちょっと形が変わってるだけだよね」
とシアンちゃん。
「ぎゃはは!でこっぱち~!」
サバンちゃんが笑った。
「笑うなっしょ!この建物はすごいだしょ!」
「なにがすごいのよ、こんな下に柱もないような建物なんて
地震が来ればすぐに倒壊しちゃうでしょ、この設計した奴、
馬鹿ね」
シアンちゃんがしたり顔で言った。
「この建物は周囲の建物が全壊する中、阪神淡路大震災で
唯一、倒壊しなかった建物でっしょ!」
アメショが拳をふりあげた。
「な、なんだっってー!」
(全員)
「すごいじゃないですか!こんな下に柱もないのに、倒壊しないなんて」
「そうだしょ~。ここのオーナーさんは周囲が安売りの建築業者に頼むなか、
値段が高くても丈夫な建設会社を選んだっしょ。いくら安くても
命を失ったらおしまいっしょ。だから、建築業界はアンチディスカウント!
建築事業で経費を削って値切ろうとする奴は命まで失うっしょ!」
「そうだったんですね、こんな設計にしても絶対倒壊しない自信があった。
だから下に柱のない建物をあえて作ったんですね。
これは小説でも同じだと思う。
決して手抜きしない。惰性に陥らない。つねに読者を楽しませるために
細かいところに手抜きせず、マンネリに陥らず、常に工夫し、考え続ける。
その心がけがなくなったら、地震で壊れた建物たちのように物語も
壊れてしまうんだなって思いました」
「そうだしょ!神は細部にやどる。
細かいところにも手抜きせず、たとえ時間がかかってもしっかり作る!
新人賞の〆切りが近いからって、読み返しも誤字脱字チェックもせず、
流して書いたら絶対ダメ!たとえコストがかかっても、
しっかりとした骨格のものをつくらないとだめっしょ!
それはすべての業界で言えることっしょ!
それなのに、人々は安いだけで安物を選んでしまうっしょ!
アメショはそれが悲しいっしょ!アンチディスカウントこそ、正義だっしょ!」
「ありがとうございます!すごく何か生きる上で大きなヒントをいただいた気がします」
「それは良かったっしょ。いままでドカンちゃんは色々な人を手助けしてきたっしょ。
今度はドカンちゃんが色々な人から色々な教えを賜る時っしょ、
旅行を楽しみにするっしょ!」
「はい、色々と勉強してきたいと思います!、ありがとうございます!」
ドカンちゃんは深々と頭をさげた。
「ばいばいっしょ~!」
アメショは笑顔でドカンちゃんたちに手を振った。
ドカンちゃんたちは大阪南港に向かった。
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