ねこのフレンズ

楠乃小玉

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第二章

四話 西へ向かうぞ!

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 どっちに向かう?

 それはもちろん、西~に向かうぞふんにゃかにゃかにゃかにゃかにゃん!

 ドカンちゃんは自転車をこいで西に向かう。
 ママの自転車よりも断然早い。
 あっという間に播磨町を越えた。
 すぐ目の前に加古川が見える。
 
 ずっと進んで電車沿いの道を進む。
 ちょっと喉が渇いたので駅を探して、駅前にある自動販売機でコーヒーを飲む。
 ドカンちゃんとチカンちゃんの半分こ。

 「あれ?」
 ドカンちゃんが駅名を見る。

 「宝殿だって、どこかに宝物でもあるのかな」
 「あるよ、見てみる?」
 「うん!」
 「じゃあ、案内するよ!」

 チカンちゃんに案内されてドカンちゃんはある山の麓まで来た。

 そこには急な石段がある。
 その石段を登ってくと、水の上に浮かんだ四角い巨大な石があった。

 「すごい!石が水の上に浮かんでる!」
 「すごいでしょ!これは霊力で浮かんでいるんだよ。
 ここは石の宝殿といって、日本三奇の一つだと言われているんだ」

 「日本三奇?」

 ドカンちゃんはすぐにスマホで探した。

 「あ、これが日本三奇の宮城県の塩竃かあ」
 ドカンちゃんはすぐに動画を見つけた。
 「もう一つは鹿児島県の霧山神宮にある天の逆鉾かあ」
 もう一つもすぐに画像を見つけるが写真が陰になって
 詳細な模様が見えない。
 ただ黒い棒のようなものが写っているようにしか見えない。
 「あーこれはもっと近くで見たいなあ」

 ドカンちゃんが言った。

 「それなら神様にお願いしてみたら?」
 「そうだね。どうか天の逆鉾が見られますように」

 ドカンちゃんは水に浮いた巨大な石に向かって手を合わせた。

 「これはすごいものだったねえ、こんな近くに、こんなすごいものが
 あるなんて、しらなかったよ」

 「まだ、近くにすごいものがあるよ」
 「え?何?」

 「鹿縞神社の大鳥居」

 「え?何それ、何それ?見たい!見たい!」
 「行って見る?」
 「行く!行く!」
 
 さっそく、ドカンちゃんはチカンちゃんに案内されて
 近くの鹿縞神社に向かった。

 最初にチカンちゃんが案内したのは、
 わりと小さな神社だった。
 
 「けっこう小さな神社だね、ここに大鳥居があるの?」
 「違うよ。でも、ここが、今から行く神社の元社にあたると 
 いわれているんだ。先の宇治の神社もそうだけど、
 元々あった場所の神社がすごく小さくて
 あとからできた神社が大きくなることがあるからね」
 
 「そうなんだ~」

 ドカンちゃんとチカンちゃんは階段を上ってその
 鹿縞神社に参拝した。
 階段を降りてくると、ドカンちゃんの自転車に、す~っと蛇がよってきて、
 タイヤの中をわざわざくぐり抜けて神社の中に入っていった。

 「すごいね、縁起がいいよ!」
 チカンちゃんが言った。
 「そうなの?」
 「うん、神社が歓迎してくださっている時、
 ふいに動物がよってきたりするんだ」
 「そうなんだ、ありがとうございます」
 ドカンちゃんが蛇に向かって一礼すると
 蛇も、鎌首をあげてから一礼した。
 「うわ!すごい!」
 ドカンちゃんが驚いていると、蛇はどこかに行ってしまった。

 ※
 
 この元社といわれるところに参拝して
 蛇が現れたエピソードは実際に作者が体験した実話です。

 本当に自転車の車輪の中を蛇が通り抜け、神社に入っていき、
 そこでこちらをむいて、頭をあげて、こちらが一礼すると蛇も
 一礼しました。
 冷静な話をすると、こちらが頭を下げたので、蛇が警戒して
 姿勢を低くしたとも考えられますが、私自身はすごく
 感動して、今でも覚えています。

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