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優しい歌
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いつも隣の席の女の子は歌を歌っていた。鼻歌だけれど、その時に流行っている歌や子守唄まで。知らぬ間に歌っている時や、少し意識的に練習しているときもあった。それはいつも昼食の時間の時だけ。人の声に紛れて友達の声に耳を傾けながらなど自由に歌っているのだ。ばれないのだろうか、友達は3人グループのようで僕が気になるその子は少し除け者にされているようだった。けれど、食事をしている時は一緒におりたまに移動教室の時は一緒に行ったり行かなかったりで彼女を見れることもあれば見れないこともあった。
「岸田くん」
後ろを見ると彼女が立っていた。
「どうしたの」
びっくりした、丁度彼女のことを考えていた時に声をかけられたものだから驚きをかくせなかった。
「何の歌が好き?」
「えっ 」
「急でびっくりしたよね?ごめんね」
そう言うと外にちらりと目を向け、悲しそうな表情を一瞬する。
同じく外を見ると彼女の友人二人が他の女子や男子生徒に混じり、仲良くキャッチボールをして戯れていた。
「ねえ、並木さん」
「はい」
見ていたことに気付かれたのが、恥ずかしかったのか少し俯く。
「僕さ、歌は何でもいいよ、君の歌が好きだ」
気が付くとそんな事を言っていた。
「えっ、え、あの…」
それを聞くと彼女の頬は赤らみ、両手で目元を隠す。
「聞いていたのっ…」
「あっ、ごめん、僕の知ってる曲とかあったりしてつい…」
「そっか…」
そう言うと彼女は少し涙ぐんだ顔をしてにっこり笑った。色んな感情が混ざっていてとても辛そうにみえた。彼女の心を分かってあげることは出来ないけど僕は彼女の傍にいたい。
「さっ、さっきは…歌が好きって言ったけど、僕は…僕は君が彼女になってくれたら嬉しい…あっ最初は友達からでも良いよ」
届いて欲しい、君の心に。いつも君が歌っている歌のように。どうか君の心を高ぶらせてわくわくさせてあげれますように。そんな想いを込めて。
「岸田くん」
後ろを見ると彼女が立っていた。
「どうしたの」
びっくりした、丁度彼女のことを考えていた時に声をかけられたものだから驚きをかくせなかった。
「何の歌が好き?」
「えっ 」
「急でびっくりしたよね?ごめんね」
そう言うと外にちらりと目を向け、悲しそうな表情を一瞬する。
同じく外を見ると彼女の友人二人が他の女子や男子生徒に混じり、仲良くキャッチボールをして戯れていた。
「ねえ、並木さん」
「はい」
見ていたことに気付かれたのが、恥ずかしかったのか少し俯く。
「僕さ、歌は何でもいいよ、君の歌が好きだ」
気が付くとそんな事を言っていた。
「えっ、え、あの…」
それを聞くと彼女の頬は赤らみ、両手で目元を隠す。
「聞いていたのっ…」
「あっ、ごめん、僕の知ってる曲とかあったりしてつい…」
「そっか…」
そう言うと彼女は少し涙ぐんだ顔をしてにっこり笑った。色んな感情が混ざっていてとても辛そうにみえた。彼女の心を分かってあげることは出来ないけど僕は彼女の傍にいたい。
「さっ、さっきは…歌が好きって言ったけど、僕は…僕は君が彼女になってくれたら嬉しい…あっ最初は友達からでも良いよ」
届いて欲しい、君の心に。いつも君が歌っている歌のように。どうか君の心を高ぶらせてわくわくさせてあげれますように。そんな想いを込めて。
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