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第14話
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目が覚める。 どうにもはっきりしていない意識で、アレンさんに意識を奪われたことを思い出す。 ……生きてる?
てっきり食べられるものだとばかり思っていたから、少し不思議だ。
身体のどこも痛みがなく、数少ない貴重品……死ぬ間際に父母から貰っていた指輪も無事である。 分かりきっていたけど、強盗紛いのことをされたわけではない。
「あ、目が覚めた? ごめんね、ごはん作るけど、ちょっと待っててね」
「えっ……あ、いえ……」
知らない女の人。 それに知らない部屋だ。
アレンさんはおらず、時間も日の出ている時間。
「あの、ここは……それに、あなたは……?」
「アレンくんから頼まれたの、ほとぼりが冷めるまで預かっていてくれって」
「……ほとぼり?」
「あれ、聞いてないの? 吸血鬼に襲われたり、人に捕まるかもしれないから、事態が収まったら無事に帰れるように匿ってるの」
……確かに吸血鬼の話がなくなれば、街に戻ることは出来るだろう。 もともと人と関わらなかったし、終わった事件のことを探りにくることもないだろう。
他の吸血鬼にしても、事態が何かに収束したら、仲間が殺された直接の原因ではない狙うことはなくなるだろう。
どれぐらい時間がかかるのかは、少し分からないけれど。
「……アレンさんは? アレンさんは……直接、殺めたのだから……ほとぼりなんて冷めませんよね。 人から追われているのも変わらないと思うのですが……」
女の人は、残念そうに首を横に振る。
「あれはもう助からないよ。 吸血鬼なのに、吸血鬼を殺したら、四面楚歌も当たり前だからね。
どこの誰も狙ってるから、助からないし、長くはないね」
言葉を聞き終わる前に立ち上がろうとして、女の人の手に押しとどめられる。
「離してくださいっ! アレンさんが危ないんでしょう!」
「行って何か意味があるの? 吸血鬼を殺せるの? 人を説得出来る? 捕まるか、殺されるか、足を引っ張るか……」
「でも! 僕のせいなのに!」
「それでまたその「僕のせい」を重ねるの?」
冷たい言葉に、黙り込む。 行っても何も出来ない。
そもそも、僕の現在地も、アレンさんのいる場所も分からない。 走り回れば解決するものでもない。
暖かいスープが目の前に置かれて、飲むように言われる。
「こんなことを、してる場合じゃ……」
「お腹空いたら、すぐに倒れるよ? それとも、アレンくんが死ぬまで断食でもするの? 今、襲われてるわけでもないだろうし、食べてる場合だよ」
「……でも」
食べたい気分ではない。 好きな人が、僕のせいで危ないのだ。 物を食べて味わうような気持ちにはならない。
そんな僕が気持ちは無視されて、女の人にスプーンを口に突っ込まれる。
「ミアちゃん。 私はアレンくんから頼まれたの。 だから……意味なく死ぬようなことはさせれないかな」
「……どういう関係ですか?」
「お客さんだよ。 お金貰って、ミアちゃんを預かってるの。 ……安心した?」
「いえ……別に」
フラれたことには変わりないのだ。 安心も何もない。
「まぁ、ほら、あれだよね? もしかしたら霧の国の吸血鬼を全員倒して無事とかあるかもだしさ」
「……あるんですか?」
「まぁ、ないけど」
期待させられた。 一瞬で倒していたから、もしかしたらと思っていたけれど、そんな都合がいいはずがない。
「実力自体は高いけど、吸血鬼同士がやり合えばすぐに人がやってくるし、そうしたらまた敵が増える。 アレンくんは人を殺したがらないから一方的なことになるだろうから、まず間違いなく死んじゃうね」
死んじゃう。 なんて……軽く口にしていい言葉ではないだろう。
そう思って自分の服の裾を握ると、彼女は溜息を吐きながら僕に向けて言う。
「……勘違いしてるかもしれないけど、私は貴方みたいにおかしくないから、吸血鬼に同情とかしないからね。
客だから物は売るし、お金がもらえたら頼みも聞くけど、それ以上はしないよ。 勿論小銭のために危ない橋を渡ることもしないから」
女の人はそう行ってから、部屋を出て行く。 スープ……飲む気がしない。
でも、塞がっていても何も出来ない。 無理矢理お腹に書き込んで、部屋を見回す。 カーテンを開けて窓を見て、時間を把握する。
まだ昼だ。 正直なところ、僕の出来ることは極端に少ない、普段から本を読むことしかせずに過ごしていたせいで体力はなく、知識はあっても体験はないので知恵としても不十分。
戦うなんて以ての外で、下手に治安の悪いところに行ったらそれで人攫いにあっても抵抗すら出来ない。
「考えないと」
幸いなことに、時間はある。 情報が伝わるまでに幾らかの時間はあるだようし、それから見つかるまでの時間も……である。
てっきり食べられるものだとばかり思っていたから、少し不思議だ。
身体のどこも痛みがなく、数少ない貴重品……死ぬ間際に父母から貰っていた指輪も無事である。 分かりきっていたけど、強盗紛いのことをされたわけではない。
「あ、目が覚めた? ごめんね、ごはん作るけど、ちょっと待っててね」
「えっ……あ、いえ……」
知らない女の人。 それに知らない部屋だ。
アレンさんはおらず、時間も日の出ている時間。
「あの、ここは……それに、あなたは……?」
「アレンくんから頼まれたの、ほとぼりが冷めるまで預かっていてくれって」
「……ほとぼり?」
「あれ、聞いてないの? 吸血鬼に襲われたり、人に捕まるかもしれないから、事態が収まったら無事に帰れるように匿ってるの」
……確かに吸血鬼の話がなくなれば、街に戻ることは出来るだろう。 もともと人と関わらなかったし、終わった事件のことを探りにくることもないだろう。
他の吸血鬼にしても、事態が何かに収束したら、仲間が殺された直接の原因ではない狙うことはなくなるだろう。
どれぐらい時間がかかるのかは、少し分からないけれど。
「……アレンさんは? アレンさんは……直接、殺めたのだから……ほとぼりなんて冷めませんよね。 人から追われているのも変わらないと思うのですが……」
女の人は、残念そうに首を横に振る。
「あれはもう助からないよ。 吸血鬼なのに、吸血鬼を殺したら、四面楚歌も当たり前だからね。
どこの誰も狙ってるから、助からないし、長くはないね」
言葉を聞き終わる前に立ち上がろうとして、女の人の手に押しとどめられる。
「離してくださいっ! アレンさんが危ないんでしょう!」
「行って何か意味があるの? 吸血鬼を殺せるの? 人を説得出来る? 捕まるか、殺されるか、足を引っ張るか……」
「でも! 僕のせいなのに!」
「それでまたその「僕のせい」を重ねるの?」
冷たい言葉に、黙り込む。 行っても何も出来ない。
そもそも、僕の現在地も、アレンさんのいる場所も分からない。 走り回れば解決するものでもない。
暖かいスープが目の前に置かれて、飲むように言われる。
「こんなことを、してる場合じゃ……」
「お腹空いたら、すぐに倒れるよ? それとも、アレンくんが死ぬまで断食でもするの? 今、襲われてるわけでもないだろうし、食べてる場合だよ」
「……でも」
食べたい気分ではない。 好きな人が、僕のせいで危ないのだ。 物を食べて味わうような気持ちにはならない。
そんな僕が気持ちは無視されて、女の人にスプーンを口に突っ込まれる。
「ミアちゃん。 私はアレンくんから頼まれたの。 だから……意味なく死ぬようなことはさせれないかな」
「……どういう関係ですか?」
「お客さんだよ。 お金貰って、ミアちゃんを預かってるの。 ……安心した?」
「いえ……別に」
フラれたことには変わりないのだ。 安心も何もない。
「まぁ、ほら、あれだよね? もしかしたら霧の国の吸血鬼を全員倒して無事とかあるかもだしさ」
「……あるんですか?」
「まぁ、ないけど」
期待させられた。 一瞬で倒していたから、もしかしたらと思っていたけれど、そんな都合がいいはずがない。
「実力自体は高いけど、吸血鬼同士がやり合えばすぐに人がやってくるし、そうしたらまた敵が増える。 アレンくんは人を殺したがらないから一方的なことになるだろうから、まず間違いなく死んじゃうね」
死んじゃう。 なんて……軽く口にしていい言葉ではないだろう。
そう思って自分の服の裾を握ると、彼女は溜息を吐きながら僕に向けて言う。
「……勘違いしてるかもしれないけど、私は貴方みたいにおかしくないから、吸血鬼に同情とかしないからね。
客だから物は売るし、お金がもらえたら頼みも聞くけど、それ以上はしないよ。 勿論小銭のために危ない橋を渡ることもしないから」
女の人はそう行ってから、部屋を出て行く。 スープ……飲む気がしない。
でも、塞がっていても何も出来ない。 無理矢理お腹に書き込んで、部屋を見回す。 カーテンを開けて窓を見て、時間を把握する。
まだ昼だ。 正直なところ、僕の出来ることは極端に少ない、普段から本を読むことしかせずに過ごしていたせいで体力はなく、知識はあっても体験はないので知恵としても不十分。
戦うなんて以ての外で、下手に治安の悪いところに行ったらそれで人攫いにあっても抵抗すら出来ない。
「考えないと」
幸いなことに、時間はある。 情報が伝わるまでに幾らかの時間はあるだようし、それから見つかるまでの時間も……である。
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