ロマンチック・トラップ

るっぴ

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幸せな日

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時計はもう10時を指していて、かなり長く寝ていたんだな、と少し驚いた。 

 「蓮都、ご飯できたよ」
 「柊さん、すみません何から何まで、、」
 「いいんだよ。僕が好きでやってることだからさ。」

そういって柊さんがテーブルに置いたのはトーストだけかと思いきや、サラダにヨーグルトまでついて、まるでまるでどこかのカフェにあるモーニングのようだ。
いただきますと小さく言って、一口食べる。こんなにちゃんとした朝ご飯はとても久しぶりな気がする。おいしくて、がっつくように食べてしまった。

 「、、っ、」

安心したからなのか、頬に涙が伝った。いままであったことを思い出してしまって、柊さんのやさしさが胸にしみて、ぼろぼろと涙が溢れ出て止まらない。
柊さんはそんな僕を見て静かに頭を撫でた。柊さん頭を撫でられるとなんだかとってもうれしくなる。いままでは褒められても自分のSub性が満たされるという淡々とした感情だけだったんだけどな、、。柊さんに会ってからなんだかからだが変だ。

 「ごめんなさい、ごちそうさまでした。おいしかったです。」

真っ赤に腫れた目をこすりながら言う。

 「それならよかった」
 「柊さんは、、何も聞かないんですね。」
 「聞いたほうがよかった?」
 「、、いえ、、」
 「蓮都が言いたくなる時まで待つよ。無理に急かす必要もない。」

柊さんの声は相変わらず穏やかで、やさしいままだ。あんまりにも幸せになるのが急だったから、いつかこのやさしさに溺れきって依存してしまいそうで怖い。

 「ありがとうございます、。」

ズズっと鼻を鳴らしながらお礼をする。
朝ごはんを食べ終わった後は、数日間泊まるために日用品や服を買いに柊さんと近くの大きいショッピングモールに行くことにした。昨日着てた服は洗濯中みたいだったから柊さんの服を貸してもらったけど、、、萌え袖でも言い訳が効かないほどブカブカだった。

 「早く服買おっか。」

柊さんはそんな僕を見てくすくすと笑った。



ーーーーーー


 「蓮都、これ着てみて」
 そう言って柊さんが差し出したのは誰もが知るお高いブランドの店に入った時のことだった。今の手持ちではおそらく買えるような値段ではないだろう。でもそう言う柊さんの目からはわずかにglareが漏れ出ており、僕の体は勝手に頷いて服を受け取ってしまっていた。

 「柊さん、どうですか、、?」
 「いいね、それ。似合ってる」

 柊さんの顔は何故かとても満足げだ。でも、、

 「あの、僕今手持ちが少なくって、。」
 「僕が買うから心配しなくてもいいよ?」
 「え、」
 「もともとは同居だって僕が言い出したことだし。」
 「で、でも、流石に買ってもらうのは申し訳ないです!」

そういうと柊さんはう~んと悩むような仕草をして、

 「じゃあ、今度ご飯でも作ってもらおうかな。」
 「!、わかりました。」

まあご飯を作るだけと言うのは明らかにこの服と釣り合いが取れてなさすぎるけど、頼ってもらえるのは素直に嬉しい。


 「そういえば、柊さんの店って何のお店なんですか?」
歯ブラシとかコップとかの買い出しに日用品を見ながら、気になっていた事を尋ねる。

 「そうだね、、一言でいうと雑貨店、、かな。まあ見たほうが分かりやすいよ。後で一緒に見に行こう。店は僕の家の一階なんだ。」
 「いいんですか?」
 「もちろんだよ。」

 そういえば一階に降りていくとき木の扉が見えた気がする。あれが入り口だったのかな。
 それにしても雑貨店か。雑貨を売っている柊さんはすごく想像できる。なぜなら柊さん自身がおしゃれだから。今日のシンプル目な簡素な服なのに組み合わせがいいからなのか、センスが良く見える。しかも顔がかっこいいから何を着ても服が映えるのだろう、、。こんな人の横に立つと、いつもTシャツにジーパンだった自分が少し恥ずかしい。

 無事すべての買い出しが終わり、柊さんのお店兼家に向かうことになった。ちなみに、買い物をしている間僕がお財布を出すことはなかった。一度も。

 「今日は臨時休業の日だったから、ちょうどよかったよ。」

彼の横画をを見ながら、先ほどいつのまにか手に持たされていたカフェラテを一口飲んだ。ミルクがたっぷり入っているタイプのもので、苦いのが苦手な僕でも飲めるくらいの甘さだ。

 今日買ってもらったものを合計するとすれば、いったいどれほど柊さんにご飯を作らなければいけないのだろうか、、、。途方がなさ過ぎて、途中で考えるのをやめた。
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