わがまま放題の悪役令息はイケメンの王に溺愛される

水ノ瀬 あおい

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許さないと言われても

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「バッ!!」

 慌ててその手を振り解いて逃げようとしても、体は抱きすくめられる。

「ロットルは知ってる」

 そんなこと言われてもただ抱き締められているわけにはいかなかった。

「そうじゃねぇだろ!俺は……」
「急にそんな他人みたいにしなくてもいいだろ!?縁談なんてやめて、ちゃんと俺のモノになってよ!」

 言いかけた自制の言葉もリューラは被せるように言ってまたキスをしようとしてくる。
 避けると、そのまま首筋にキスをされた。
 チュッとその一点を吸われる感覚にビクッとしつつピリッとしたその僅かな痛みに眉を顰める。

「な、何したっ!!」
「俺のモンだよ!」
「違う!!」

 またあの真剣な目が目の前にあって、パッと見ないようにしながら否定をした。

「結婚したいの?」
「あぁ」

 それは嘘ではなくてスルリと言葉にできる。
 結婚して、家族を持って、父さんの後は公爵として名を揚げたい。
 “かつての神童”ではなくちゃんと今の俺の能力を認められたかった。

「……この前、逃げずに居てくれて……俺のことも受け入れてくれた、と思ってたよ?それは違った?」

 寄った眉のまま首を傾げるリューラに「違う」と言ってやればそれで終わりかもしれない。
 あんなのただ気持ち良さに流されただけーー。
 そう言えばいいのに、言葉にはならなかった。

「……サラ、黙ってると都合良く解釈するよ?」

 リューラが俺の垂れた髪を耳に掛けて顔を近付けてくる。
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