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父さんと
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「お前も……ちゃんとしろよ。個人的な感情で動いていい問題じゃない」
噛み締めるように言われてタイを緩める。
「俺たちは別に付き合ってるわけじゃ……」
「でも、陛下はお前のこと本気だろう?」
じっと見られて言葉を飲み込んだ。
もうリューラの気持ちを否定する気はないし、俺自身がサフィナよりリューラに気持ちが傾いているのは事実だから。
「こちらがちゃんと身を引かなければいけない。きちんと終わらせなければ先に進めないからな」
実感がこもった言い方。
だが、寂しさが滲んでいるのは見過ごせない。
「後悔はしてないんですか?」
「後悔?」
頷くと、父さんはフッと表情を緩めた。
「私はお前の母もちゃんと愛していたし、結婚してお前とマニエルを授かったことはこの上ない幸せだったよ。それのどこに後悔なんて要るんだ?」
穏やかなその言葉に嘘はないだろう。
でも、俺が聞いたのはそういうことじゃない。
「そうじゃなくて、先王……」
「私がキリアと結婚したからお前たちが居るんだ」
もう一度、今度はまっすぐ目を見られる。
「そうかもしれないけど……」
「男同士に子供はない」
キッパリと言い切る言葉が重く響いた。
「アーリンもシャロンと結婚したからリューラ様とリティナ様がお産まれになったんだ」
こうやって父さんは自分の想いを断ち切ってきたのだろうか?
確かにそうしてくれたから俺たちは産まれたのかもしれない。
でも……それ以上は言葉にできなかった。
噛み締めるように言われてタイを緩める。
「俺たちは別に付き合ってるわけじゃ……」
「でも、陛下はお前のこと本気だろう?」
じっと見られて言葉を飲み込んだ。
もうリューラの気持ちを否定する気はないし、俺自身がサフィナよりリューラに気持ちが傾いているのは事実だから。
「こちらがちゃんと身を引かなければいけない。きちんと終わらせなければ先に進めないからな」
実感がこもった言い方。
だが、寂しさが滲んでいるのは見過ごせない。
「後悔はしてないんですか?」
「後悔?」
頷くと、父さんはフッと表情を緩めた。
「私はお前の母もちゃんと愛していたし、結婚してお前とマニエルを授かったことはこの上ない幸せだったよ。それのどこに後悔なんて要るんだ?」
穏やかなその言葉に嘘はないだろう。
でも、俺が聞いたのはそういうことじゃない。
「そうじゃなくて、先王……」
「私がキリアと結婚したからお前たちが居るんだ」
もう一度、今度はまっすぐ目を見られる。
「そうかもしれないけど……」
「男同士に子供はない」
キッパリと言い切る言葉が重く響いた。
「アーリンもシャロンと結婚したからリューラ様とリティナ様がお産まれになったんだ」
こうやって父さんは自分の想いを断ち切ってきたのだろうか?
確かにそうしてくれたから俺たちは産まれたのかもしれない。
でも……それ以上は言葉にできなかった。
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