わがまま放題の悪役令息はイケメンの王に溺愛される

★……ダメ？

6

「……お前、毎日こうする気じゃないだろうな？」
「えー？」

　否定しないということはその気はあったんだろう。
　リューラに丁寧に体を拭かれた俺はそのまま上質なシャツを着せられてベッドに入れられていた。
　風呂から出たら帰ろうと思っていたが、抱き締められてすぐにでもウトウトと眠ってしまいそうではある。

「サラも疲れたでしょ？今日ずっと一緒に居てくれたから」

　自分の方があんな大勢の前で話して更に丁寧に対応を続けて疲れたはずなのに、そっと俺の背中を擦ってくれた。
　大きな温かい手。
　心地よくて余計に眠気が増してくる。

「大丈夫。迎えに来ていたエミリオには明日の昼にって頼んであるから」
「……は？」

　穏やかに言われて一瞬流してしまいかけたが、声をあげて目も開いた。
　腕枕をされているその顔を見上げると、リューラはにこっと笑みを向けてくる。

「もしかして……で、明日の朝は起きられないかもしれないだろう？」
「は？何言って……」
「さっきの続き……する？」

　甘く蕩けるような色気のある声。
　
「つ、続きって……」

　ドキドキしつつその言葉の指す意味がわからずに呟くと、リューラは俺の体を抱き寄せた。
　耳元に唇を寄せられてキスをされるのがくすぐったい。

「エッチなこと……する？」
「も、もーしただろっ!!」

　慌ててその胸を押すと、リューラはくすくすと笑った。

「あれで終わり？」
「はぁ？」
「男同士でもできるよ？」

　スルリと尻を撫でられてビクッと身体が跳ねる。