わがまま放題の悪役令息はイケメンの王に溺愛される

水ノ瀬 あおい

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★解そう?

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 リューラと共に部屋に戻ってソファーに倒れ込む。
 目を閉じたらこのまま眠れそうだ。だが、

「サラ、せめて風呂で疲れた筋肉は解そう?」

 リューラに俺のマフラーを解きながら言われて体を起こす。
 疲れたが、山に登って少し汗をかいたので流したいのも事実だった。
 コートも脱がしてくれてソファーの背に掛けられる。

「……後は自分でやる」

 座って一気に襲ってきていた眠気と闘いながら、俺は立ち上がってフラフラと浴室に向かった。
 こういう時は部屋に併設されているのは便利だと思う。
 上を脱ぎ捨ててベルトを外すと、そのままジッパーを下げて床に落とした。
 石の床に当たってコツンと音がしたが、もう眠くてそんなことも確認していられない。
 湯気のたつ浴槽から湯を掬って体に掛ける。
 そのまま湯船に脚を入れようとしてバランスを崩した。
 ヤバい!!と思ってもどうにもできない。
 衝撃を覚悟してギュッと目を閉じる。
 だが痛みはなく、俺はガシッと後ろから支えられていた。
 濡れた俺を支えたせいでベタべタになってしまったシャツ。

「こんなところに捨てるから……濡れちゃってるよ?」

 ベルトと共に拾い上げたスラックスを籠に入れると、リューラは自らのシャツに手を掛けた。

「は?お前、何す……」

 ザブッと慌てて湯の中に体を沈めて顔を出す。

「濡れたから俺も入れて」

 服を素早く全部脱いで籠に収めると、リューラはこっちを向いて歩いてきた。
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