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ぎこちなく
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宿に着く頃には周りは薄暗くなってきていて、エントランスの扉を開けるとエミリオはすぐに中に入ってあちこちに火を灯した。
「ふふっ」
妙にリューラがご機嫌なのも気になる。
「こちらです」
中央にある階段を上った右奥。
六つしか部屋のないこの宿で一番広い部屋なのは想像通りだが、ドアを開けた先、記憶にある部屋の様子とは違っていて口を噤んだ。
カーテンと絨毯だけだった室内には大きなソファーとテーブル。
花もあちこちに飾ってあってかなり華やかだ。
この短時間に……これだけ用意するのにエミリオはどれだけ動き回ったのだろう?
チラッと見ると微笑んで頭を下げられる。
「すぐにお食事の用意をしましょうか?」
「どう?」
エミリオの言葉を受けてリューラに見られてため息を吐いた。
「それとも先にお風呂の準備をしましょうか?」
「それもいいねぇ」
「いい!食事でいいっ!!」
エミリオにニヤりと笑われて、リューラもパチンと飾緒を外すのを見て俺は慌てて割り込む。
笑う二人を見て揶揄われたことに気付いたが、エミリオの気遣いにも気付いていて文句が言えない。
すぐにテーブルに並べられる料理。
そこにジョンとネロ、ハロルドの姿もあって、協力者の存在も明らかになる。
「では、私は下の部屋に待機しておりますので、何かあればお呼び下さい」
パタンとドアが閉まると、後ろからリューラに抱き寄せられてドクンと心臓が跳ねた。
「ふふっ」
妙にリューラがご機嫌なのも気になる。
「こちらです」
中央にある階段を上った右奥。
六つしか部屋のないこの宿で一番広い部屋なのは想像通りだが、ドアを開けた先、記憶にある部屋の様子とは違っていて口を噤んだ。
カーテンと絨毯だけだった室内には大きなソファーとテーブル。
花もあちこちに飾ってあってかなり華やかだ。
この短時間に……これだけ用意するのにエミリオはどれだけ動き回ったのだろう?
チラッと見ると微笑んで頭を下げられる。
「すぐにお食事の用意をしましょうか?」
「どう?」
エミリオの言葉を受けてリューラに見られてため息を吐いた。
「それとも先にお風呂の準備をしましょうか?」
「それもいいねぇ」
「いい!食事でいいっ!!」
エミリオにニヤりと笑われて、リューラもパチンと飾緒を外すのを見て俺は慌てて割り込む。
笑う二人を見て揶揄われたことに気付いたが、エミリオの気遣いにも気付いていて文句が言えない。
すぐにテーブルに並べられる料理。
そこにジョンとネロ、ハロルドの姿もあって、協力者の存在も明らかになる。
「では、私は下の部屋に待機しておりますので、何かあればお呼び下さい」
パタンとドアが閉まると、後ろからリューラに抱き寄せられてドクンと心臓が跳ねた。
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