わがまま放題の悪役令息はイケメンの王に溺愛される

水ノ瀬 あおい

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疲れ

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 今回、ディオー村にリバーは残ってくれる。
 こちら側の開発は一度止まるが、リンエット国側は山を切り拓く作業が続くからだ。
 ほんの数ヶ月で終わるような作業ではなく、何年もかかるその開発。
 リバーも休むようには伝えたが、まさかのこっちに移住する計画を立てていたらしくそれを進めるから大丈夫だと笑われた。
 この村の魅力に気付いてこうやって人が増えることを望んでいたため、嬉しいことではある。

「サライド様は王都に戻って陛下の支えになって差し上げて下さい」

 そうやってジョンと共に送り出されて俺はエミリオと戻っていた。
 領主に思うところはあるが、リバーとジョンたちが居ればかなり安心だとは思う。

「無理はするなよ!」

 それでも心配ではあったのを口にすると、

「はい!サライド様のお言葉『無理なく続けてこその開発』をしっかり胸に刻んでおりますのでご安心下さい」

 ジョンに笑顔で返された。
 伯爵家の令息であったジョンが表に出るようになってできたパイプだってある。
 それにリューラが心配なのも事実だ。
 あいつは平然としつつも無理をする。
 そして、普通なら無謀な量の仕事も熟してしまうからなかなか気付かれない。
 ロットルや父さんが居てまだマシだとは思うが……軍と共にマニエルもラグランドルへと出ていて、気を抜ける暇も減っているだろう。
 俺が行くと邪魔かもしれない。
 でも、きっと俺にしかできないことも……あるはずだ!!
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