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ご褒美
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「お疲れ様です」
先生とマンションに辿り着いたのは日付も変わりそうな時刻。
結局、今日はみんなでほぼ定時で帰ることにしたのだが、いつの間にか話が進んでいて気づいたら俺と深谷先生は何人かの先生たちと居酒屋へ行くことになっていた。
明日は日曜日で、月曜日も代休だ。
しかも、俺が深谷先生に乗せてもらっているのを見られていて、「だから、イケますよね?」と何度酒を注がれたか。
「……?」
先生の部屋に辿り着いたことにホッとしたのか、靴を脱いでいるつもりなのに膝が床についていて首を傾げる。
「酔ってますね」
先生はくすくす笑って俺の靴を脱がせて揃えると、俺の脇に手を差し込んで立たせてくれた。
肩を貸してもらってそのままリビングに荷物を置く。
「水飲みますか?それともシャワー浴びてもう寝ます?」
「うー……風呂入りたい」
支えられたままの俺は聞かれてフワフワする頭で浮かんだままのことを口にした。
「酔っててお風呂は危険ですからシャワーにしておいた方が……」
「ゆっくりお湯に浸かりたい」
止められると余計に入りたくなる不思議。
「……うーん、どうしましょうねぇ?」
先生が困っているのはわかるのに、今日は我儘を聞いて欲しいと思ってしまった。
「先生ぇ、俺、今日頑張ったんですよ。疲れたけど、しんどかったけど……先生がいっぱい助けてくれるから頑張ったんです」
グリグリと頭をつけて甘える。
先生とマンションに辿り着いたのは日付も変わりそうな時刻。
結局、今日はみんなでほぼ定時で帰ることにしたのだが、いつの間にか話が進んでいて気づいたら俺と深谷先生は何人かの先生たちと居酒屋へ行くことになっていた。
明日は日曜日で、月曜日も代休だ。
しかも、俺が深谷先生に乗せてもらっているのを見られていて、「だから、イケますよね?」と何度酒を注がれたか。
「……?」
先生の部屋に辿り着いたことにホッとしたのか、靴を脱いでいるつもりなのに膝が床についていて首を傾げる。
「酔ってますね」
先生はくすくす笑って俺の靴を脱がせて揃えると、俺の脇に手を差し込んで立たせてくれた。
肩を貸してもらってそのままリビングに荷物を置く。
「水飲みますか?それともシャワー浴びてもう寝ます?」
「うー……風呂入りたい」
支えられたままの俺は聞かれてフワフワする頭で浮かんだままのことを口にした。
「酔っててお風呂は危険ですからシャワーにしておいた方が……」
「ゆっくりお湯に浸かりたい」
止められると余計に入りたくなる不思議。
「……うーん、どうしましょうねぇ?」
先生が困っているのはわかるのに、今日は我儘を聞いて欲しいと思ってしまった。
「先生ぇ、俺、今日頑張ったんですよ。疲れたけど、しんどかったけど……先生がいっぱい助けてくれるから頑張ったんです」
グリグリと頭をつけて甘える。
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