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告白
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「やっぱり……大丈夫です」
先生が小さく笑って目を伏せる。
イスに深く座って脱力する姿を見て、胸にグッと苦しさにも似たものを感じた。
「いや、あの……キス……して欲しいんですか?」
聞くと、先生はゆらりと頭を持ち上げる。
こっちを見て伸ばしてくる手。
その手を握ると、先生は少しだけ笑った。
俺たちは男同士で、プレイでもなく触れ合うということは……。
「プレイの一つとしてではなく……」
その声がやけに切ない。
「それって……」
「好きなんです」
遮ると、更に先生にもカブせられた。
「え……」
俺はどう反応したらいいのか。
「パートナーとしてだけじゃなく……あなたが好きです」
ふわりと笑われてドキッとしてしまう。
「すいません」
「っ、何でっ!!」
声が小さくなってその目が伏せられて、俺は慌ててその手を掴んだ。
「何で謝るんですか!?」
叫ぶように言うと、困ったように眉を寄せた先生がこっちを見る。
俺だっていつも穏やかに笑う先生が好きだ。
まぁ、それが恋愛感情かと言われると断言はできないが。
先生の声も、優しい話し方も、意外と力強い腕も、しっかりと包み込んでくれる温かさも、先生のご飯も、一緒に過ごす穏やかな時間も。
思い浮かぶ先生が俺の中を満たしていく。
ホッとできるようなその温かさ。
同時に切なくなるようなこの感覚は……俺も……?
プレイがしたいから先生に会いたいわけじゃない?
俺が先生の傍に居たかったから……?
先生が小さく笑って目を伏せる。
イスに深く座って脱力する姿を見て、胸にグッと苦しさにも似たものを感じた。
「いや、あの……キス……して欲しいんですか?」
聞くと、先生はゆらりと頭を持ち上げる。
こっちを見て伸ばしてくる手。
その手を握ると、先生は少しだけ笑った。
俺たちは男同士で、プレイでもなく触れ合うということは……。
「プレイの一つとしてではなく……」
その声がやけに切ない。
「それって……」
「好きなんです」
遮ると、更に先生にもカブせられた。
「え……」
俺はどう反応したらいいのか。
「パートナーとしてだけじゃなく……あなたが好きです」
ふわりと笑われてドキッとしてしまう。
「すいません」
「っ、何でっ!!」
声が小さくなってその目が伏せられて、俺は慌ててその手を掴んだ。
「何で謝るんですか!?」
叫ぶように言うと、困ったように眉を寄せた先生がこっちを見る。
俺だっていつも穏やかに笑う先生が好きだ。
まぁ、それが恋愛感情かと言われると断言はできないが。
先生の声も、優しい話し方も、意外と力強い腕も、しっかりと包み込んでくれる温かさも、先生のご飯も、一緒に過ごす穏やかな時間も。
思い浮かぶ先生が俺の中を満たしていく。
ホッとできるようなその温かさ。
同時に切なくなるようなこの感覚は……俺も……?
プレイがしたいから先生に会いたいわけじゃない?
俺が先生の傍に居たかったから……?
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