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★誕生日だから
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「ほーらっ!早く帰りなさいっ!」
隣の席からチョコの包みを渡されて真野先生を見る。
「あ、ありがとうございます」
「定時退校日よ?今からパソコン開いたら遅くなるでしょ?」
時計を見るとあと十五分で、その程度なら少し画像の整理はできると思ったが素直に従った。
「あ、そうだ!」
そして、思い切ってみる。
「先生は旦那さんの誕生日とかってどうしてます?」
「何?今日、深谷先生、誕生日なの?」
「や、あ、まぁ、そうなんですけど……」
すぐに勘付かれてどもってしまった。
やたら恥ずかしくて既に聞いたことも後悔する。だが、
「好物作ってケーキ用意するくらいよ?」
そんな俺に笑いながら真野先生は教えてくれた。
「好物……ケーキ……」
先生が作るわけだし、ケーキは帰りに寄ってくれるだろうか?
「……夜、サービスすれば?」
「はいっ!?」
イスごと近付いてきた真野先生にこそっと言われて声が裏返った。
急な大声に周りの先生たちの視線が向いてペコッと頭を下げる。それでも、更に……
「だって、先生たちってただのパートナーだけじゃなく付き合ってるでしょ?普段しないこともシてあげたら?」
ニヤリと笑われて言葉にならない。
「……真野先生、あんまり周防先生をイジメないで下さい」
見られていたらしい先生が割り込んできて真野先生は離れていく。
「イジメてないわよ?アドバイスしただけ」
ウインクされて俺はどうしたらいいのかわからなかった。
隣の席からチョコの包みを渡されて真野先生を見る。
「あ、ありがとうございます」
「定時退校日よ?今からパソコン開いたら遅くなるでしょ?」
時計を見るとあと十五分で、その程度なら少し画像の整理はできると思ったが素直に従った。
「あ、そうだ!」
そして、思い切ってみる。
「先生は旦那さんの誕生日とかってどうしてます?」
「何?今日、深谷先生、誕生日なの?」
「や、あ、まぁ、そうなんですけど……」
すぐに勘付かれてどもってしまった。
やたら恥ずかしくて既に聞いたことも後悔する。だが、
「好物作ってケーキ用意するくらいよ?」
そんな俺に笑いながら真野先生は教えてくれた。
「好物……ケーキ……」
先生が作るわけだし、ケーキは帰りに寄ってくれるだろうか?
「……夜、サービスすれば?」
「はいっ!?」
イスごと近付いてきた真野先生にこそっと言われて声が裏返った。
急な大声に周りの先生たちの視線が向いてペコッと頭を下げる。それでも、更に……
「だって、先生たちってただのパートナーだけじゃなく付き合ってるでしょ?普段しないこともシてあげたら?」
ニヤリと笑われて言葉にならない。
「……真野先生、あんまり周防先生をイジメないで下さい」
見られていたらしい先生が割り込んできて真野先生は離れていく。
「イジメてないわよ?アドバイスしただけ」
ウインクされて俺はどうしたらいいのかわからなかった。
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