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新学期
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入学式で養護教諭として紹介され、微笑み、頭を下げた時なんて親たちもうっとりするほどだったのに……昨日の先生を思い出しながらワイシャツに袖を通しつつ気怠さにため息が漏れる。
「今日は待ちに待った始業式なのに元気ないですね?」
「誰のせいで?」
ボタンを留めてくれるらしい先生に向かって腰を擦りながら目を細めると、先生はくすくすと笑った。
昨夜も散々シて俺だけこんなにもダメージがあるのは納得いかない。
「かわいい航生さんが何度も強請るからでしょう?」
「お、俺かっ!?」
喚いてしまうと先生は手を止めてじっとこっちを見てくる。
「……本当この時期はスーツで出勤することが多くてドキドキしちゃいますね?」
反省していないらしく、向けてくる熱っぽいその目は危険だ。
逃げようとすると、
「“Come”」
先にコマンドを使われて抱きつくハメになった。
「“Good”」
更に頭を撫でられると心地よくて力が抜けてしまう。
「朝からはシませんよ!それより、航生さんはいつも頑張っちゃいますけど……新学期、しかも六年生だからって気負い過ぎないで下さいね」
優しいその言葉が沁みた。
「……うん」
素直にただ答えられるのはそれだけ先生が俺を安定させてくれているからだろう。
「先せ……っ、冬弥も……無理はしないで」
言いかけたのをじっと見られて呼び名を訂正する。
「はいっ!」
それだけで嬉しそうにされて、幸せだなんて思ってしまって……やけに恥ずかしかった。
「今日は待ちに待った始業式なのに元気ないですね?」
「誰のせいで?」
ボタンを留めてくれるらしい先生に向かって腰を擦りながら目を細めると、先生はくすくすと笑った。
昨夜も散々シて俺だけこんなにもダメージがあるのは納得いかない。
「かわいい航生さんが何度も強請るからでしょう?」
「お、俺かっ!?」
喚いてしまうと先生は手を止めてじっとこっちを見てくる。
「……本当この時期はスーツで出勤することが多くてドキドキしちゃいますね?」
反省していないらしく、向けてくる熱っぽいその目は危険だ。
逃げようとすると、
「“Come”」
先にコマンドを使われて抱きつくハメになった。
「“Good”」
更に頭を撫でられると心地よくて力が抜けてしまう。
「朝からはシませんよ!それより、航生さんはいつも頑張っちゃいますけど……新学期、しかも六年生だからって気負い過ぎないで下さいね」
優しいその言葉が沁みた。
「……うん」
素直にただ答えられるのはそれだけ先生が俺を安定させてくれているからだろう。
「先せ……っ、冬弥も……無理はしないで」
言いかけたのをじっと見られて呼び名を訂正する。
「はいっ!」
それだけで嬉しそうにされて、幸せだなんて思ってしまって……やけに恥ずかしかった。
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