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第1章「警察官になりました」
11話「ニグレド」
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【第二章 ニグレド】
錬金術のプロセスで黒化(腐敗)を現す概念。ユングの心理学のプロセスで個々の
「内なる影」との直面を表す。
この章では超能力者が主人公となり、自身が隠してきた弱く醜い部分と
対峙する。トラウマ、恐怖、後悔…。他人と全く違うものを持っているからこそ
周りから蔑まれる恐怖がある。それら全てと対峙し、全てに見切りをつける。
コイツ、幽霊が見えるんだって。うわぁ、気持ち悪ッ!なんかね、ホントのママと
パパに捨てられたんだって。だから、あんなに根暗なんだ。あの子と同じ班に
なりたくないよ。
それは悪夢であり、あったかもしれない可能性を見る夢。
―もしも、霊が見えなかったら。
普通の子と変わらず生活が出来ていただろう。
―いいや。今は今のままで良い。霊感があったから警察官という安定した
仕事に就けている。
―もしも、里子に出されていなかったら。
普通の家と変わらない本当の家族として心の底から愛してもらえただろう。
―いいや。違う。兎澤家の人たちは自分の事を心の底から愛してくれた。
今の自分があることが何よりもの証拠だ。
―もしも月輪家に自分が生まれていなかったら。
きっと怖い思いもしないで平穏無事に過ごせていたはずだ。
―それも違う。今、自分が生まれているのは月輪家だから。そこで
生まれていなかったら今の自分じゃなかったはずだ。
「それにさっきから私に友だちがいないみたいな言い方してる。そりゃあね?
数は少ないけどさ。一人もいないわけじゃないんだよ?」
中学生の時にも友だちは出来た。里子だという自分の事を知っていても
舞雪ちゃんは舞雪ちゃんでしょ?義理の家族で何が問題なの?と
蹴っ飛ばしてくれた友だちがいた。
高校生の時にも友だちは出来た。彼女たちも同様だった。知っても尚、
変わらず話をしてくれて色々なことに巻き込んでくれた友だちがいた。
『よく、頑張ったね。出口はあっち。あの光の先が出口。急いで!
もう敵は動き出してるよ!』
「貴方はどうするの?」
『私は良いの。貴女を生かすことが私の贖罪だから』
「何か悪いことをしたの?」
『どうだろう。あのね、貴方はもう霊力と言う力を持ってるんだよ。
能力がないと言う事は、貴方の霊力は貴方が自由に操ることが出来るの。
何事もイメージが大切よ』
巫女服の女性に背中を押されて光の中に体を滑りこませた。
兎澤舞雪の負の側面は一人の寂しさ。普通に過ごせない環境への
悲しみ。だがその環境を彼女はもう悲しむことも無い。
他職員も同じ。彼等が黒化することはない。それぞれ苦しみを持っている。
しかしそれを自分の中で上手く良い意味として捉えることで克服している。
「なんで…なんでだ…!全員、僕と同じなのになんで!!!」
犯人には何も理解できない。
続く最終章の名前を
【最終章 ニルヴァーナ】
錬金術のプロセスで黒化(腐敗)を現す概念。ユングの心理学のプロセスで個々の
「内なる影」との直面を表す。
この章では超能力者が主人公となり、自身が隠してきた弱く醜い部分と
対峙する。トラウマ、恐怖、後悔…。他人と全く違うものを持っているからこそ
周りから蔑まれる恐怖がある。それら全てと対峙し、全てに見切りをつける。
コイツ、幽霊が見えるんだって。うわぁ、気持ち悪ッ!なんかね、ホントのママと
パパに捨てられたんだって。だから、あんなに根暗なんだ。あの子と同じ班に
なりたくないよ。
それは悪夢であり、あったかもしれない可能性を見る夢。
―もしも、霊が見えなかったら。
普通の子と変わらず生活が出来ていただろう。
―いいや。今は今のままで良い。霊感があったから警察官という安定した
仕事に就けている。
―もしも、里子に出されていなかったら。
普通の家と変わらない本当の家族として心の底から愛してもらえただろう。
―いいや。違う。兎澤家の人たちは自分の事を心の底から愛してくれた。
今の自分があることが何よりもの証拠だ。
―もしも月輪家に自分が生まれていなかったら。
きっと怖い思いもしないで平穏無事に過ごせていたはずだ。
―それも違う。今、自分が生まれているのは月輪家だから。そこで
生まれていなかったら今の自分じゃなかったはずだ。
「それにさっきから私に友だちがいないみたいな言い方してる。そりゃあね?
数は少ないけどさ。一人もいないわけじゃないんだよ?」
中学生の時にも友だちは出来た。里子だという自分の事を知っていても
舞雪ちゃんは舞雪ちゃんでしょ?義理の家族で何が問題なの?と
蹴っ飛ばしてくれた友だちがいた。
高校生の時にも友だちは出来た。彼女たちも同様だった。知っても尚、
変わらず話をしてくれて色々なことに巻き込んでくれた友だちがいた。
『よく、頑張ったね。出口はあっち。あの光の先が出口。急いで!
もう敵は動き出してるよ!』
「貴方はどうするの?」
『私は良いの。貴女を生かすことが私の贖罪だから』
「何か悪いことをしたの?」
『どうだろう。あのね、貴方はもう霊力と言う力を持ってるんだよ。
能力がないと言う事は、貴方の霊力は貴方が自由に操ることが出来るの。
何事もイメージが大切よ』
巫女服の女性に背中を押されて光の中に体を滑りこませた。
兎澤舞雪の負の側面は一人の寂しさ。普通に過ごせない環境への
悲しみ。だがその環境を彼女はもう悲しむことも無い。
他職員も同じ。彼等が黒化することはない。それぞれ苦しみを持っている。
しかしそれを自分の中で上手く良い意味として捉えることで克服している。
「なんで…なんでだ…!全員、僕と同じなのになんで!!!」
犯人には何も理解できない。
続く最終章の名前を
【最終章 ニルヴァーナ】
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