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貴族令嬢に生まれたからには念願のだらだらニート生活したい。
ベーシックインカムの追加給付は大歓迎です。
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私は玄関先でそわそわとしていた。今日は待ちに待った釣りデートの日。
と言っても勝手知ったる家の敷地内。ちょっと髪型を変えて編み込みで後ろに垂らしたり、初夏の花のカチューシャをしたり等のお洒落はしているが、基本動きやすい服である。
少しばかり露出の増えた夏仕様の活動着は袖が大きく広がり風を通す作りになっていて、色合いも爽やかな青緑系。シースルーの薄衣やレースがふんだんに使われたものだ。これを仕立てる時にキャミソールタイプを希望したのだが、周囲の大反対に遭ってこういう形になった。
「お越しになりました」
使用人が先触れをし、扉が開かれてグレイが姿を現す。
流石に熱いのか、薄手の服装をしていた。シンプルな白いシャツ、黒のパンツにブーツ。それが赤毛と翡翠の眼差しを引き立てている。
彼は私の手を取ると甲に唇を落とした。
「おはよう、マリー。今日は僕が待たせてしまったみたいだね」
「おはよう、グレイ。実は早めに支度していたの。だってお昼からはお爺様達との会食でしょう? 後、頼みたい事があって」
「頼みたい事?」
「ええ。我が家の敷地は広いでしょう? だから時間の節約の為にもリディクトに乗って移動したいの。駄目かしら?」
「なんだ、そんな事か。構わないよ」
我が家の玄関から居住区まではかなり距離がある。いつもなら愛馬に乗るのだが、今日ばかりは無理だ。そこで考えたのがリディクトという本物に乗せて貰う事。歩いていては時間がかかりすぎるからな。
リディクトはまだ連れて行かれていなかった。そっと手を伸ばすと口をむにょむにょ動かされる。可愛いなぁ。
「マリー、今日は二人乗り用の鞍じゃないんだ。だから普通に跨った方が安全だから」
撫でている内にグレイが上馬しており、踏み台が運ばれてきた。今日こそは横乗りをと思った矢先にそれを言われる。それもそうかと私は素直に跨った。
確かにサイドサドルが無ければずり落ちてしまう可能性があるからな。それは避けたい。
しかしだ。二人乗りの鞍じゃないから、何というか……。
凄く密着している。
更にはグレイの二の腕が手綱を掴む為に私を抱き込むように回された。何かエロくてドキドキするな。
「しっかり掴まっていて。と、池はどっちかな」
グレイの問いかけに、「あちらです」と我が侍女。
「ありがとう。ゆっくり回り道して行くから急がなくても構いません」
言って、馬の腹を軽く蹴るグレイ。リディクトが動き出した。頭を下げるサリーナが遠ざかっていく。
やはり本物の馬は速い。
「グレイ、これだけの早さなら遠回りするぐらいで丁度良さそうだわ」
「じゃあマリー、案内してくれる?」
「ええ」
私は薔薇園や果樹園、畑エリア等々を案内していった。陽が高く昇ると気温も上がってくるが、馬上に居るからか風が吹いて心地よい。
気の早い蝉が遠くにジジジ…と鳴いている。夏だ。
鳥達に餌やりをしている場所に着く頃には、木陰に敷物が敷かれ、軽食や飲み物、釣り道具等の準備がすっかり整えられていた。
グレイが先に下馬し、私も下ろして貰う。
……馬の脚共の若干恨めしそうな目は見なかった事にする。お前ら昨日さんざんお婆様を担がされて疲れているんじゃないのか。今朝だって私を乗せたんだし。
何故他の使用人達に混ざってこいつらもいるのかと言えば、勿論私の釣りの為である。グレイにあれこれ言いつける訳にはいかないからな。他の使用人に頼まないのは阿吽の呼吸が分からないからである。一番手慣れているのが馬の脚共。何か突っ込まれそうになったら笑って誤魔化そう、うん。
ちなみに今日の釣りデートでは必要なものは全て我が家で用意する事になっているのでグレイは基本手ぶらである。
「こちらをどうぞ」
サリーナがお絞りと水で冷やしたお茶をそれぞれ渡してくれた。
「ありがとう」
「ありがたいよ。ふぅ、釣りをする前から汗をかいてしまったね、マリー。ああ、生き返る。こういう時にもこのお茶は良いのか」
お茶の苦みが却って心地よいというグレイ。私はクスリと笑った。
「お茶は体を冷やしてくれるものが入ってるのよ」
「へぇ」
私が言うのはカフェインである。カフェインは利尿作用があり、用を足す時に体の熱を奪っていく。熱いお湯でお茶を淹れて貰って、それから蛍の出る流れの辺りで冷やしたのでカフェインは十分抽出されている。
逆に、カフェイン量を抑えたければ六十度以下の低温度か水出しがおすすめ。
二人でしばらく木陰で休んでいると、お茶の効果もあってか涼しさを感じ、汗はすっかり引いていた。
「……綺麗ね」
大ぶりの、蓮に似た睡蓮の花。それが広い池の所々に群落を作り、綺麗に花開いていた。
「いつもは見慣れた光景なのに、違って見えるのはグレイが一緒だからかしら」
そう言うと、彼の新緑の瞳が優しく細まる。
「そうだね。僕も薔薇の時に同じことを思ったよ。いつもは見慣れた庭なのにって」
「ふふふ」
私達は何となく笑いあった。
睡蓮をしばし楽しんだ後――さて釣りをしようかという事になり。
「マリー……」
釣り餌を針につけ、いざ釣りを開始しようとした矢先――私を見たグレイは絶句していた。
「あら、どうかしたのグレイ」
私は彼に何も言わせない為ににっこりと笑う。丁度前脚が私の釣り針に餌を付けていたところだった。
「いや、何でもない……」
言って、釣り糸を垂れる。賢明にも見て見ぬふりをしたようである。うむ。
私もそれに続いた。
***
「――ととっ、うわっ、大きい!」
先に釣り上げたのはグレイだった。彼はその鯉の大きさに驚きながらも嬉しそうだった。
釣り針を抜くとそれをバケツに入れる。
「今日の昼食はこれに決まりね」
サリーナの指示を受けて、使用人の一人がバケツを持って屋敷へ戻って行った。勿論グレイが釣った魚という事で祖父母も交えての昼食の手柄とするつもりである。
バケツは二つあるのでまだ大丈夫。
「きっとお爺様達も喜ぶわ」
「一匹で足りるかな? もう少し釣っておこうか?」
「大丈夫、あれだけ大きければ充分よ。足りると思うわ」
一匹も釣れない万が一の可能性も考え、肉も用意してある。
魚のおかずが増えたという程度でよろしかろうと思う。何よりグレイが釣ったという付加価値に意義があるのだから。
それからも二人で仲良く会話しながら釣り糸を垂れ続ける。最初の鯉以降はなかなか当たりが来ないので、軽食を摘まむ事にした。
どこからかチチィーッ、パッと鳥の囀りが聞こえて来る。続けてピュイッピューという別の鳥の声も。
「長閑だね」とサンドイッチをほうばるグレイ。「ええ」と頷いて私も食べようと口を開けたその時。
ぐわっぐわっと鳴きながら、水鳥の一家がやって来た。釣り妨害になる位に物凄く近い。
私は内心焦った。いつも餌やりをしている事が仇になった模様。
どうしよう……前カレル兄と釣りした時は来なかったのに。というか、今の時間帯鳥達は居ない筈なんじゃあ……。
そうこうしている内、水鳥の一家以外にも鳥達は次々と姿を現した。どんどん数が増えていく。
思わせぶりに横を向き――鳥が何かをじっと見る時は目の付き方からして大抵横を向く――こちらをじっと見つめている。
そこで、気付いてしまった。
――カレル兄と釣りをしていた時は、単に食べ物が無かったから来なかったんだという事に。
それを証明するかのように鳩もやってきて、とうとう私の傍に降り立った。首をフリフリ、視線はサンドイッチに釘付けである。
鳩達より少し離れた場所には青と緑の小鳥達がピョンピョン飛び跳ねていた。青いのがチチ、チチ、チチィーッ、パッ、緑のがピュイッピューと鳴く。
先程の声はこいつらだったらしい。
というか、もしかしてお前らか。お前らが他の奴等を呼んだのか。
どうもタイミング的にそんな気がしている。色と鳴き声的にもSNSの如く拡散しているようだったからな。
「な、何か鳥達が凄く僕達の周囲に集まってきているんだけど……?」
グレイが非常に戸惑った声を上げる。な、何とかせねば。
私はすくりと立ち上がった。
「愚み……ゴホン、もう! あなたたちにはちゃんと毎朝十分なごはんを上げているでしょう?」
あっ、危ねぇー!
つい、『愚民共』といつもの調子で言おうとしてしまった。
と言っても勝手知ったる家の敷地内。ちょっと髪型を変えて編み込みで後ろに垂らしたり、初夏の花のカチューシャをしたり等のお洒落はしているが、基本動きやすい服である。
少しばかり露出の増えた夏仕様の活動着は袖が大きく広がり風を通す作りになっていて、色合いも爽やかな青緑系。シースルーの薄衣やレースがふんだんに使われたものだ。これを仕立てる時にキャミソールタイプを希望したのだが、周囲の大反対に遭ってこういう形になった。
「お越しになりました」
使用人が先触れをし、扉が開かれてグレイが姿を現す。
流石に熱いのか、薄手の服装をしていた。シンプルな白いシャツ、黒のパンツにブーツ。それが赤毛と翡翠の眼差しを引き立てている。
彼は私の手を取ると甲に唇を落とした。
「おはよう、マリー。今日は僕が待たせてしまったみたいだね」
「おはよう、グレイ。実は早めに支度していたの。だってお昼からはお爺様達との会食でしょう? 後、頼みたい事があって」
「頼みたい事?」
「ええ。我が家の敷地は広いでしょう? だから時間の節約の為にもリディクトに乗って移動したいの。駄目かしら?」
「なんだ、そんな事か。構わないよ」
我が家の玄関から居住区まではかなり距離がある。いつもなら愛馬に乗るのだが、今日ばかりは無理だ。そこで考えたのがリディクトという本物に乗せて貰う事。歩いていては時間がかかりすぎるからな。
リディクトはまだ連れて行かれていなかった。そっと手を伸ばすと口をむにょむにょ動かされる。可愛いなぁ。
「マリー、今日は二人乗り用の鞍じゃないんだ。だから普通に跨った方が安全だから」
撫でている内にグレイが上馬しており、踏み台が運ばれてきた。今日こそは横乗りをと思った矢先にそれを言われる。それもそうかと私は素直に跨った。
確かにサイドサドルが無ければずり落ちてしまう可能性があるからな。それは避けたい。
しかしだ。二人乗りの鞍じゃないから、何というか……。
凄く密着している。
更にはグレイの二の腕が手綱を掴む為に私を抱き込むように回された。何かエロくてドキドキするな。
「しっかり掴まっていて。と、池はどっちかな」
グレイの問いかけに、「あちらです」と我が侍女。
「ありがとう。ゆっくり回り道して行くから急がなくても構いません」
言って、馬の腹を軽く蹴るグレイ。リディクトが動き出した。頭を下げるサリーナが遠ざかっていく。
やはり本物の馬は速い。
「グレイ、これだけの早さなら遠回りするぐらいで丁度良さそうだわ」
「じゃあマリー、案内してくれる?」
「ええ」
私は薔薇園や果樹園、畑エリア等々を案内していった。陽が高く昇ると気温も上がってくるが、馬上に居るからか風が吹いて心地よい。
気の早い蝉が遠くにジジジ…と鳴いている。夏だ。
鳥達に餌やりをしている場所に着く頃には、木陰に敷物が敷かれ、軽食や飲み物、釣り道具等の準備がすっかり整えられていた。
グレイが先に下馬し、私も下ろして貰う。
……馬の脚共の若干恨めしそうな目は見なかった事にする。お前ら昨日さんざんお婆様を担がされて疲れているんじゃないのか。今朝だって私を乗せたんだし。
何故他の使用人達に混ざってこいつらもいるのかと言えば、勿論私の釣りの為である。グレイにあれこれ言いつける訳にはいかないからな。他の使用人に頼まないのは阿吽の呼吸が分からないからである。一番手慣れているのが馬の脚共。何か突っ込まれそうになったら笑って誤魔化そう、うん。
ちなみに今日の釣りデートでは必要なものは全て我が家で用意する事になっているのでグレイは基本手ぶらである。
「こちらをどうぞ」
サリーナがお絞りと水で冷やしたお茶をそれぞれ渡してくれた。
「ありがとう」
「ありがたいよ。ふぅ、釣りをする前から汗をかいてしまったね、マリー。ああ、生き返る。こういう時にもこのお茶は良いのか」
お茶の苦みが却って心地よいというグレイ。私はクスリと笑った。
「お茶は体を冷やしてくれるものが入ってるのよ」
「へぇ」
私が言うのはカフェインである。カフェインは利尿作用があり、用を足す時に体の熱を奪っていく。熱いお湯でお茶を淹れて貰って、それから蛍の出る流れの辺りで冷やしたのでカフェインは十分抽出されている。
逆に、カフェイン量を抑えたければ六十度以下の低温度か水出しがおすすめ。
二人でしばらく木陰で休んでいると、お茶の効果もあってか涼しさを感じ、汗はすっかり引いていた。
「……綺麗ね」
大ぶりの、蓮に似た睡蓮の花。それが広い池の所々に群落を作り、綺麗に花開いていた。
「いつもは見慣れた光景なのに、違って見えるのはグレイが一緒だからかしら」
そう言うと、彼の新緑の瞳が優しく細まる。
「そうだね。僕も薔薇の時に同じことを思ったよ。いつもは見慣れた庭なのにって」
「ふふふ」
私達は何となく笑いあった。
睡蓮をしばし楽しんだ後――さて釣りをしようかという事になり。
「マリー……」
釣り餌を針につけ、いざ釣りを開始しようとした矢先――私を見たグレイは絶句していた。
「あら、どうかしたのグレイ」
私は彼に何も言わせない為ににっこりと笑う。丁度前脚が私の釣り針に餌を付けていたところだった。
「いや、何でもない……」
言って、釣り糸を垂れる。賢明にも見て見ぬふりをしたようである。うむ。
私もそれに続いた。
***
「――ととっ、うわっ、大きい!」
先に釣り上げたのはグレイだった。彼はその鯉の大きさに驚きながらも嬉しそうだった。
釣り針を抜くとそれをバケツに入れる。
「今日の昼食はこれに決まりね」
サリーナの指示を受けて、使用人の一人がバケツを持って屋敷へ戻って行った。勿論グレイが釣った魚という事で祖父母も交えての昼食の手柄とするつもりである。
バケツは二つあるのでまだ大丈夫。
「きっとお爺様達も喜ぶわ」
「一匹で足りるかな? もう少し釣っておこうか?」
「大丈夫、あれだけ大きければ充分よ。足りると思うわ」
一匹も釣れない万が一の可能性も考え、肉も用意してある。
魚のおかずが増えたという程度でよろしかろうと思う。何よりグレイが釣ったという付加価値に意義があるのだから。
それからも二人で仲良く会話しながら釣り糸を垂れ続ける。最初の鯉以降はなかなか当たりが来ないので、軽食を摘まむ事にした。
どこからかチチィーッ、パッと鳥の囀りが聞こえて来る。続けてピュイッピューという別の鳥の声も。
「長閑だね」とサンドイッチをほうばるグレイ。「ええ」と頷いて私も食べようと口を開けたその時。
ぐわっぐわっと鳴きながら、水鳥の一家がやって来た。釣り妨害になる位に物凄く近い。
私は内心焦った。いつも餌やりをしている事が仇になった模様。
どうしよう……前カレル兄と釣りした時は来なかったのに。というか、今の時間帯鳥達は居ない筈なんじゃあ……。
そうこうしている内、水鳥の一家以外にも鳥達は次々と姿を現した。どんどん数が増えていく。
思わせぶりに横を向き――鳥が何かをじっと見る時は目の付き方からして大抵横を向く――こちらをじっと見つめている。
そこで、気付いてしまった。
――カレル兄と釣りをしていた時は、単に食べ物が無かったから来なかったんだという事に。
それを証明するかのように鳩もやってきて、とうとう私の傍に降り立った。首をフリフリ、視線はサンドイッチに釘付けである。
鳩達より少し離れた場所には青と緑の小鳥達がピョンピョン飛び跳ねていた。青いのがチチ、チチ、チチィーッ、パッ、緑のがピュイッピューと鳴く。
先程の声はこいつらだったらしい。
というか、もしかしてお前らか。お前らが他の奴等を呼んだのか。
どうもタイミング的にそんな気がしている。色と鳴き声的にもSNSの如く拡散しているようだったからな。
「な、何か鳥達が凄く僕達の周囲に集まってきているんだけど……?」
グレイが非常に戸惑った声を上げる。な、何とかせねば。
私はすくりと立ち上がった。
「愚み……ゴホン、もう! あなたたちにはちゃんと毎朝十分なごはんを上げているでしょう?」
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