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第一章 シャハルとハルシヤ
ソピリヤの案件
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ヨウゼン邸はスミドの市街地から目と鼻の先にあり、高い塀と鬱蒼と生い茂る木々に囲まれて、外から内部は全く知れない。
*
もうじき半年になるということで、ソピリヤ様のお伴として、私は産まれて初めてヨウゼン家のお屋敷の中に入った。とは言うものの、ソピリヤ様は迎えの方々と太守様のご機嫌伺いに出向かれ、私はその間、お庭に設けられた四阿で一人別待機を命じられた。
気にせず出されたお茶菓子を頬張っていると、簡素な侍女服を着た同い年くらいの女の子が通り掛かった。
「ご機嫌よう。近頃はだいぶ暑くなりましたね。よろしいですか、一緒に座っても」
「どうぞどうぞ。あ、良かったらお食べ下さい」
私は甲斐甲斐しくお茶を淹れ、茶菓子の段重ねを女の子の前に移動させた。女の子は両手で茶器を抱え、一口飲むと小さく一息吐いた。
「お優しい方なんですね、どうもありがとう。わたくし、クサンナと申します。あなたは何と仰るの」
「ハルシヤ=イェノイェです」
「では、ソピリヤ様の。奇遇ですね。実はわたくしも、以前まではソピリヤ様にお仕えしておりました。今はご令室のロミネ・ハルサナワ様にお仕えしております。いみじくも、ロミネ様はソピリヤ様の後ろ楯をしておられますので」
「そうでしたか」
「ええ。ソピリヤ様は、実は男子が苦手で。唯一話せる例外は、あなたのご親戚のシャハルくらい」
「ああ…何となくですが、分かります」
「……今のご学友の方々は、かつてソピリヤ様の遊び相手を勤め上げた女子達の、兄弟親戚の中から、出来る限り歳の近い者を見繕った結果です」
「えっ、そういう風に決まっていたんですか」
「はい。いかがです、あなたから見て。ソピリヤ様は、他の方々と打ち解けていらっしゃいますか」
「う~ん、言われてみるとあまり…」
「では、苦手なままかもしれませんね。ですが、次期太守様たる者。己の好き嫌いは脇に置いて、どなたとでもお付き合いを欠かしてはなりません。あ、」
「どうしましたか」
「見て下さい、茶柱が立ちました」
慌ててクサンナの茶器を覗き込むと、真ん中に見事な茶柱がぷかぷかと浮かんでいた。
その頃ソピリヤは、ハンムラビの執務室で叱責を受けていた。
「マヌ家、フヌ家、コシヌ家、ウツ家。それからタワ家とコボ家、全ての家から抗議が届いた。内容はまた下らんどうでも良いことだが、あれでも多少は使い勝手のある馬鹿弟共だ。適当に仲良くしておけ。これはお前の義務だ。出来なければハルシヤと云ったか、次はあれを帰宅させる」
「はい。申し訳ありませんでした。お父様」
次にソピリヤは、屋敷の女性達が暮らす南側の洋館を訪れた。最初はここの主である、令室のロミネ・ハルサナワの執務室に向かい、扉を軽く叩いた。
「どうぞお入りになって」
ソピリヤは扉を開けて部屋に入り、それを室内で扉の近くに立っていた生母のヤシリヤが素早く丁寧に閉めた。
「失礼致します。お義母様、ご無沙汰しております。お腹様もいらっしゃったのですね、ご機嫌よう」
「勿体無いお言葉です。ご機嫌よう」
「お久し振り。少し背が伸びたんじゃなくて。でもあまり他の子達とは親しくなっていないようですね。そんなに彼の従弟君が気に入ったの」
「直々に選んだこともあり、少し贔屓してしまいました」
「少し、少しでは無いでしょう。そんなに自覚が薄いようではねえ。別に心まで男ぶる必要はありませんよ。多少は女子らしさというものを残して置いて、適度に見せておやり」
「ソピリヤ様、急いては事を仕損じます。あなた様は生まれながらの男子ではございません。この上数少ない支持者達の子弟にまで見放されては……わたくしは、あなた様の行く末が心配です」
「ご両人様とも、痛み入ります」
ソピリヤは暇を乞い、庭に出て日課である飼い犬の散歩中だったトゥアル・マヌに挨拶した。
「トゥアル夫人、ご機嫌麗しゅう」
「あなたもね。ソピリヤ」
「つかぬことをお伺いしますが、マリナルお姉様とメノアお姉様は、いずこに」
「二人とも自室に居ますよ。トゥントゥ、めっ。お待ちなさい」
トゥアルが一瞬目を離した隙に、手に持っていたおやつの袋を飼い犬が破り、骨型のビスケットが辺りに散乱していた。その時、洋館の二階の窓が二つ開き、件の異母姉達が顔を出した。
「ソピー、来てたの」
「おかえりなさい」
マリナル・ヨウゼンは目を輝かせ、メノア・ヨウゼンは微笑んだ。そして異母姉妹三人は、この中では一番年上の、マリナルの部屋に集まった。
「この前あなたがくれた花、一日と経たずに萎れちゃて」
「花瓶の水を換えさせようとしたら、侍女が不注意で溶かしちゃったの」
マリナルとメノアは交互にソピリヤに向かって話し掛けた。それはおよそ半年前、ソピリヤが街の屋台で購入して異母姉達に届けさせた、花型綿菓子についての話題だった。
「せっかくの珍しいお花だったのに」
「ごめんねソピー」
マリナルはいつしか涙ぐみ、メノアに至っては、手巾を取り出して静かに鼻を押さえた。ソピリヤは、あまりに純粋無垢な異母姉達の、凄まじい世間知らずに鳥肌が立った。
私がクサンナとお菓子を食べながら雑談を続けていると、最初に来た時とは違って、どこか落ち込んだ様子のソピリヤ様が戻って来た。何か一声掛けようと私が口を開けた時、ソピリヤ様が何かに気付かれ、勢いよく見送りの人達を置いて走り出した。当然見送りの人達もすぐに後を追い掛けたが、走り始めの差でソピリヤ様が先に四阿に着き、クサンナの両肩を掴んで揺さぶった。
「ちょっとどういうこと。クサンナ、クサンナ・コシヌじゃない。ねえどうしてここに居るの。その格好は何」
うわあ、こんなソピリヤ様は初めて見た。コシヌ…う~ん、どこかで聞いた名前なんだけど。誰だっけ。私はソピリヤ様とクサンナの会話を聴きつつ、頭を捻って思い出そうとした。
「奥様に追い出されちゃいました。後は父が、ロミネ様に取り次いで下さいましたから」
えっ、クサンナって家を追い出されたんだ。可哀想に…こんな可愛い子になんて酷いことをするんだろう。
「追い出されたってそんな……許せない。全部レジーヴォの母親の仕業か。レジーヴォもあいつ、何も無かったみたいにして…」
あっ、レジーヴォ様か。いやあすっかり忘れていた。って、ええっ。こんな身近に犯人が。
「落ち着いて下さい、わたくしは無事ですよ。奥様にも異母弟にも、誰からも危害は」
「追い出されたのは危害でしょうっ」
流石に言い返す言葉が無かったのか、クサンナは一旦黙り込んだ。
「……すいません。もう戻らないと。わたくしのことは、全てロミネ様が善きに計らって下さいますので、どうかお構い無く。難しいかもしれませんが、異母弟達と仲良くしてやって下さい。皆、本当はいい人達ですから」
ソピリヤ様は渋々クサンナから手を離し、クサンナは、それではご機嫌よう、とにこやかに手を振って走り去った。
*
もうじき半年になるということで、ソピリヤ様のお伴として、私は産まれて初めてヨウゼン家のお屋敷の中に入った。とは言うものの、ソピリヤ様は迎えの方々と太守様のご機嫌伺いに出向かれ、私はその間、お庭に設けられた四阿で一人別待機を命じられた。
気にせず出されたお茶菓子を頬張っていると、簡素な侍女服を着た同い年くらいの女の子が通り掛かった。
「ご機嫌よう。近頃はだいぶ暑くなりましたね。よろしいですか、一緒に座っても」
「どうぞどうぞ。あ、良かったらお食べ下さい」
私は甲斐甲斐しくお茶を淹れ、茶菓子の段重ねを女の子の前に移動させた。女の子は両手で茶器を抱え、一口飲むと小さく一息吐いた。
「お優しい方なんですね、どうもありがとう。わたくし、クサンナと申します。あなたは何と仰るの」
「ハルシヤ=イェノイェです」
「では、ソピリヤ様の。奇遇ですね。実はわたくしも、以前まではソピリヤ様にお仕えしておりました。今はご令室のロミネ・ハルサナワ様にお仕えしております。いみじくも、ロミネ様はソピリヤ様の後ろ楯をしておられますので」
「そうでしたか」
「ええ。ソピリヤ様は、実は男子が苦手で。唯一話せる例外は、あなたのご親戚のシャハルくらい」
「ああ…何となくですが、分かります」
「……今のご学友の方々は、かつてソピリヤ様の遊び相手を勤め上げた女子達の、兄弟親戚の中から、出来る限り歳の近い者を見繕った結果です」
「えっ、そういう風に決まっていたんですか」
「はい。いかがです、あなたから見て。ソピリヤ様は、他の方々と打ち解けていらっしゃいますか」
「う~ん、言われてみるとあまり…」
「では、苦手なままかもしれませんね。ですが、次期太守様たる者。己の好き嫌いは脇に置いて、どなたとでもお付き合いを欠かしてはなりません。あ、」
「どうしましたか」
「見て下さい、茶柱が立ちました」
慌ててクサンナの茶器を覗き込むと、真ん中に見事な茶柱がぷかぷかと浮かんでいた。
その頃ソピリヤは、ハンムラビの執務室で叱責を受けていた。
「マヌ家、フヌ家、コシヌ家、ウツ家。それからタワ家とコボ家、全ての家から抗議が届いた。内容はまた下らんどうでも良いことだが、あれでも多少は使い勝手のある馬鹿弟共だ。適当に仲良くしておけ。これはお前の義務だ。出来なければハルシヤと云ったか、次はあれを帰宅させる」
「はい。申し訳ありませんでした。お父様」
次にソピリヤは、屋敷の女性達が暮らす南側の洋館を訪れた。最初はここの主である、令室のロミネ・ハルサナワの執務室に向かい、扉を軽く叩いた。
「どうぞお入りになって」
ソピリヤは扉を開けて部屋に入り、それを室内で扉の近くに立っていた生母のヤシリヤが素早く丁寧に閉めた。
「失礼致します。お義母様、ご無沙汰しております。お腹様もいらっしゃったのですね、ご機嫌よう」
「勿体無いお言葉です。ご機嫌よう」
「お久し振り。少し背が伸びたんじゃなくて。でもあまり他の子達とは親しくなっていないようですね。そんなに彼の従弟君が気に入ったの」
「直々に選んだこともあり、少し贔屓してしまいました」
「少し、少しでは無いでしょう。そんなに自覚が薄いようではねえ。別に心まで男ぶる必要はありませんよ。多少は女子らしさというものを残して置いて、適度に見せておやり」
「ソピリヤ様、急いては事を仕損じます。あなた様は生まれながらの男子ではございません。この上数少ない支持者達の子弟にまで見放されては……わたくしは、あなた様の行く末が心配です」
「ご両人様とも、痛み入ります」
ソピリヤは暇を乞い、庭に出て日課である飼い犬の散歩中だったトゥアル・マヌに挨拶した。
「トゥアル夫人、ご機嫌麗しゅう」
「あなたもね。ソピリヤ」
「つかぬことをお伺いしますが、マリナルお姉様とメノアお姉様は、いずこに」
「二人とも自室に居ますよ。トゥントゥ、めっ。お待ちなさい」
トゥアルが一瞬目を離した隙に、手に持っていたおやつの袋を飼い犬が破り、骨型のビスケットが辺りに散乱していた。その時、洋館の二階の窓が二つ開き、件の異母姉達が顔を出した。
「ソピー、来てたの」
「おかえりなさい」
マリナル・ヨウゼンは目を輝かせ、メノア・ヨウゼンは微笑んだ。そして異母姉妹三人は、この中では一番年上の、マリナルの部屋に集まった。
「この前あなたがくれた花、一日と経たずに萎れちゃて」
「花瓶の水を換えさせようとしたら、侍女が不注意で溶かしちゃったの」
マリナルとメノアは交互にソピリヤに向かって話し掛けた。それはおよそ半年前、ソピリヤが街の屋台で購入して異母姉達に届けさせた、花型綿菓子についての話題だった。
「せっかくの珍しいお花だったのに」
「ごめんねソピー」
マリナルはいつしか涙ぐみ、メノアに至っては、手巾を取り出して静かに鼻を押さえた。ソピリヤは、あまりに純粋無垢な異母姉達の、凄まじい世間知らずに鳥肌が立った。
私がクサンナとお菓子を食べながら雑談を続けていると、最初に来た時とは違って、どこか落ち込んだ様子のソピリヤ様が戻って来た。何か一声掛けようと私が口を開けた時、ソピリヤ様が何かに気付かれ、勢いよく見送りの人達を置いて走り出した。当然見送りの人達もすぐに後を追い掛けたが、走り始めの差でソピリヤ様が先に四阿に着き、クサンナの両肩を掴んで揺さぶった。
「ちょっとどういうこと。クサンナ、クサンナ・コシヌじゃない。ねえどうしてここに居るの。その格好は何」
うわあ、こんなソピリヤ様は初めて見た。コシヌ…う~ん、どこかで聞いた名前なんだけど。誰だっけ。私はソピリヤ様とクサンナの会話を聴きつつ、頭を捻って思い出そうとした。
「奥様に追い出されちゃいました。後は父が、ロミネ様に取り次いで下さいましたから」
えっ、クサンナって家を追い出されたんだ。可哀想に…こんな可愛い子になんて酷いことをするんだろう。
「追い出されたってそんな……許せない。全部レジーヴォの母親の仕業か。レジーヴォもあいつ、何も無かったみたいにして…」
あっ、レジーヴォ様か。いやあすっかり忘れていた。って、ええっ。こんな身近に犯人が。
「落ち着いて下さい、わたくしは無事ですよ。奥様にも異母弟にも、誰からも危害は」
「追い出されたのは危害でしょうっ」
流石に言い返す言葉が無かったのか、クサンナは一旦黙り込んだ。
「……すいません。もう戻らないと。わたくしのことは、全てロミネ様が善きに計らって下さいますので、どうかお構い無く。難しいかもしれませんが、異母弟達と仲良くしてやって下さい。皆、本当はいい人達ですから」
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