シャハルとハルシヤ『とある異世界秘書より』
①その連邦国家では、未だかつて正式な女性首長は存在しなかった――架空の途上国を舞台に、その不文律に抗う少女ソピリヤと、それを一番近くで支えるハルシヤ。彼等は何も知らぬまま、幸福な幼年時代を過ごす。しかしその裏では身近な悲劇が起ころうとしていた。
【幕間】深く傷つけられた魂を抱え、遠く故郷を離れたシャハル。辿り着いた先は、活動修道会・マルチノ会が運営する寄宿舎兼学校だった。そこでジョアン・マルチノと名を隠したシャハルは、愉快な仲間達と共に、つかの間の平穏を得る。
②ある先進国の、冬には雪けぶる辺鄙な田舎町――その町で唯一の民族料理店・ザキントス店主の娘イオニア・プラスティラスは、1人の留学生と出会う。彼の名はジョアン、かつてのシャハルが高校生にまで成長した姿だった。その頃スミドにて、ソピリヤとハルシヤは大事件に巻き込まれる。
③大学で文化人類学を専攻し、ドキュメンタリー作家サワ・マルチノとなったシャハルは、取材のため故郷を訪れる。ハルシヤの娘イレンカも、小学生ながらそれに参加する。
【外伝①】雪けぶる町で成長した、イオニアの娘イズミル。彼女の通う高校に現れた、生意気な留学生の後輩は、何故かよくちょっかいを仕掛けてきて――
【外伝②】永遠の夕焼けが続く白夜のさなか、シャハルは広場のカフェで過去に触れ、自身を慕うシャリムを突き放す。
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蔵屋日唱