男装ホストは未来を見る

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謎の転校生現る!?

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「起立!礼!」

「お願いします!」

朝の挨拶が終わり担任の先生が教室に入ってくる。

「皆おはよう~。今日は転校生を紹介するぞ~…宮端入れ」

すると入って来たのは茶髪の天然パーマに高身長の男子生徒だった。

「宮端、自己紹介適当に頼む」

「はい…宮端みやばたひょうです。宜しくお願いします 」

高い声ではなく女子が好むような低い声が教室にこだまし女子生徒達の間で既にピンクの奇声が飛んでいる。

「じゃ皆仲良くしてくれよな。んと席は…お!美嶋の隣が空いてるな。宮端、窓際の一番後ろの席な」

「はい…」

まさかの隣の席に内心最悪と思いながらも笑顔、笑顔と自分に言いきかせる。

「私、美嶋 星那。宮端くん、宜しくね」

「…よろしく」

小さく返ってきた返事に笑顔で対応し視線を教壇に戻す。

何だろう?なんか読めない人だなぁ…

雰囲気からして謎のオーラを発する宮端くんに戸惑いながらもさして気にはとめないようにした。

 *

「宮端くん、さっそく女子に大人気だね」

午前の授業が終わり昼休みに教室で理沙とご飯を食べていると隣で女子達に囲まれながらご飯を食べている宮端くんがみえた。

うわぁ…大変そう…

見るからに女子達の質問攻めにあっている宮端くんはそれらに気にもとめず無言でご飯を食べていた。

んー、これは助けた方がいいのかな?

迷った末、困っていたら大変だと思い助け舟を差し伸べた。

「あんまり質問攻めにしたら、せっかくの昼休みなのにゆっくりご飯食べれないよ?質問するなら一人一人で宮端くんがご飯食べ終わった後でもいいんじゃないかな?」

「星那さん…」

「だ、だよね。逆に宮端くん困っちゃうよね…」

鶴の一声で途端に女子達が引き返していくのをみてホッと安堵した。

「あの…」

「つい見ていられなくて注意しちゃったけど大丈夫だった?」

「あ、うん…その、ありがとう」

「いいえ!」

宮端くんのお礼の言葉に笑顔で答える。

「あ!星那、昼休み先生に呼ばれてなかったけ?」

「あぁ!忘れてた!ちょっと行ってくるね」

慌てて教室を飛び出し職員室に向かった。

「ねぇ…美嶋さん?だっけ?どんな人なの?」

宮端は教室を出ていった星那を見送っていた理沙に問いかける。

「ああ、星那はね…人助けが好きな馬鹿なやつかな?ふふっ」

「人助けか…」

宮端は小さくそう繰り返し呟くと食べていたお弁当を鞄になおし星那を追いかけるようにして教室を出ていった。

「ちょっ!?宮端くん?」

驚いて呼び止める理沙の声が教室にこだまする。

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