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メモ帳
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「せなくんあ~ん!」
パクッ
「美味しい?」
「んー、出来れば峯岸様の唇を食べたいけどなぁ…」
「えっ!」
「な~んてね!ふふっ 本気にした?」
「な、な~んだ冗談か!あはははっ」
「…本気だったらどうしたの?」
「っ…」
峯岸様の赤くなる反応に満足しつつフルーツを口に入れ味わっているとメモ帳を片手に俯く瑞穂の様子が目に入った。
あのメモ帳…未来のビジョンとまったく同じだ。
もしメモ帳が鍵になるのならあれに何が書かれているんだ?
気になって俯く瑞穂を覗き込む。
「…あ、はっ!?」
視線が合い驚いた瑞穂がすぐ様飛び退くとすかさず逃がさないように右腕を掴む。
「っ…」
「メモ帳さっきから気にしてるみたいだけど何か悩み事でもあるの?もしあるんだったら俺が聞いてあげる…ね?」
「で、でもっ…」
「瑞穂ちゃん、この手のことならせなくんなら頼りになるから吐き出してごらんなさいな」
峯岸様の心配そうな瞳が瑞穂に映り口を閉ざしていた口がゆっくりと開く。
「私…昨日まで働いていた会社が倒産して…これまで働いていた職場では虐めを受けていたので特におもいれはないんですが次の働き口が見つからず挙句の果てには面接官に”君みたいな幸薄い子雇う会社なんてない”って言われたんです…もう私どうしたらいいか分からなくてっ…」
「瑞穂ちゃん、貴方は素晴らしい人よ。きっと貴方のいい所を分かってくれる人がきっと…」
「他人事だからそう言えるんです!私の気持ちなんて誰もわかりっこないんですっ!」
「あ!瑞穂ちゃん!」
峯岸様の言葉に周りの視線を気にせず半ば叫び気味に言うとそのまま走り出し瑞穂が出ていった。
メモ帳…
テーブルに置かれたメモ帳に視線を落とし拾うと残された峯岸様に向き直る。
「すみません峯岸様!俺は紳士として瑞穂様をこのままには出来ません!」
「せなくんお願い!瑞穂ちゃんを助けてあげて!」
「はい!」
残されたメモ帳を片手に飛び出した瑞穂を追いかけ店内を飛び出した。
パクッ
「美味しい?」
「んー、出来れば峯岸様の唇を食べたいけどなぁ…」
「えっ!」
「な~んてね!ふふっ 本気にした?」
「な、な~んだ冗談か!あはははっ」
「…本気だったらどうしたの?」
「っ…」
峯岸様の赤くなる反応に満足しつつフルーツを口に入れ味わっているとメモ帳を片手に俯く瑞穂の様子が目に入った。
あのメモ帳…未来のビジョンとまったく同じだ。
もしメモ帳が鍵になるのならあれに何が書かれているんだ?
気になって俯く瑞穂を覗き込む。
「…あ、はっ!?」
視線が合い驚いた瑞穂がすぐ様飛び退くとすかさず逃がさないように右腕を掴む。
「っ…」
「メモ帳さっきから気にしてるみたいだけど何か悩み事でもあるの?もしあるんだったら俺が聞いてあげる…ね?」
「で、でもっ…」
「瑞穂ちゃん、この手のことならせなくんなら頼りになるから吐き出してごらんなさいな」
峯岸様の心配そうな瞳が瑞穂に映り口を閉ざしていた口がゆっくりと開く。
「私…昨日まで働いていた会社が倒産して…これまで働いていた職場では虐めを受けていたので特におもいれはないんですが次の働き口が見つからず挙句の果てには面接官に”君みたいな幸薄い子雇う会社なんてない”って言われたんです…もう私どうしたらいいか分からなくてっ…」
「瑞穂ちゃん、貴方は素晴らしい人よ。きっと貴方のいい所を分かってくれる人がきっと…」
「他人事だからそう言えるんです!私の気持ちなんて誰もわかりっこないんですっ!」
「あ!瑞穂ちゃん!」
峯岸様の言葉に周りの視線を気にせず半ば叫び気味に言うとそのまま走り出し瑞穂が出ていった。
メモ帳…
テーブルに置かれたメモ帳に視線を落とし拾うと残された峯岸様に向き直る。
「すみません峯岸様!俺は紳士として瑞穂様をこのままには出来ません!」
「せなくんお願い!瑞穂ちゃんを助けてあげて!」
「はい!」
残されたメモ帳を片手に飛び出した瑞穂を追いかけ店内を飛び出した。
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