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見守る紳士
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「せな~!」
バタンッ!
休憩室のドアを勢いよく閉め見事に蓮の隣を素通りする星那に手のつくしようがないと肩を落とす。
「朝からずっとこうだ!昨日の事謝ろうとしてんのに話すら聞きやしねぇ…」
「あいつ本気で怒らせたら何日間かかかりますよ…」
すると休憩室に向かってドア付近にいる蓮の横を通り過ぎざまに明が小さく漏らす。
「マジかよ…はぁ…」
「隆二さんから聞いたんすけど、せなの奴男同志のスキンシップとかめちゃくちゃ嫌うんでやるとアウト間違いなしっす」
「あー…確かにそういうとこあったな」
「まぁ、気長に機嫌がなおるのを待つのが吉っすね」
「俺としてはすぐに機嫌がなおってもらいたい所だが…」
「せなの事もそうですけど、今はあんなに嫌がりながらもメイド服着たせなみたいに俺達も早く着替えないと…」
「そうだな…」
「じゃ、先に更衣室行ってきます…」
「おう」
*
蓮を無視し開店前の店内の掃除をする為にテーブルを拭いていると背後から声がかかった。
「せな、後は俺がやっておくから先に空き缶外に出してくれないか?」
振り向くとそこには迷彩柄の軍服の服装をした隆二さんの姿があった。
「うわぁ…軍服似合います!かっこいいです!」
金髪に水色のカラコンを入れきっちりとボタンが締められた服は隆二さんの紳士さを醸し出しまるで王子様にも見える隆二に思わず近寄り見惚れているとその視線に耐えきれなかったのか戸惑いながら一歩下がる隆二がいた。
「っ…せな、あまり近いと困るんだが…」
「あ、すみませんっ!ついかっこよくて…」
恥ずかしながらすぐ様離れると今度は隆二さんの方が近づいてきた。
「せなは可愛いな?女性の中でも一番可愛い…」
「っ…」
隆二さんの強ばった大きな手が頬にそっと触れると硝子を扱うように優しく撫でられ息が止まる。
「…そ、そいう事はお客様に言ってあげて下さいっ!」
「ふっ…そうだな」
その言葉に触れていた手が離れすぐ様一歩後ずさる。
いつもと違う隆二さんに思わず息止まっちゃった…
「あ、空き缶出してきますっ!」
ここにこれ以上いたら危険だと思い先程の会話を思い出しすぐ様その場を後にした。
*
星那が空き缶を外に出しに走り去っていった後、隆二は先程の星那の頬に触れた時に掌に残った感触を感じていた。
「いくら女だとしても俺は影ながらお前を守る…」
星那が何故性別を隠しホストとして働いているのか?とかおそらく知っている豹は何故星那を庇うのか?とか色々知りたい事はあるがそれ以前に女である事を知ったあの日から星那を一人の女性として守ってあげたいという気持ちが一番にあった。
それ故に隆二は星那の女である事を星那や豹に追求するのではなく影ながら守る事に決めたのだった。
バタンッ!
休憩室のドアを勢いよく閉め見事に蓮の隣を素通りする星那に手のつくしようがないと肩を落とす。
「朝からずっとこうだ!昨日の事謝ろうとしてんのに話すら聞きやしねぇ…」
「あいつ本気で怒らせたら何日間かかかりますよ…」
すると休憩室に向かってドア付近にいる蓮の横を通り過ぎざまに明が小さく漏らす。
「マジかよ…はぁ…」
「隆二さんから聞いたんすけど、せなの奴男同志のスキンシップとかめちゃくちゃ嫌うんでやるとアウト間違いなしっす」
「あー…確かにそういうとこあったな」
「まぁ、気長に機嫌がなおるのを待つのが吉っすね」
「俺としてはすぐに機嫌がなおってもらいたい所だが…」
「せなの事もそうですけど、今はあんなに嫌がりながらもメイド服着たせなみたいに俺達も早く着替えないと…」
「そうだな…」
「じゃ、先に更衣室行ってきます…」
「おう」
*
蓮を無視し開店前の店内の掃除をする為にテーブルを拭いていると背後から声がかかった。
「せな、後は俺がやっておくから先に空き缶外に出してくれないか?」
振り向くとそこには迷彩柄の軍服の服装をした隆二さんの姿があった。
「うわぁ…軍服似合います!かっこいいです!」
金髪に水色のカラコンを入れきっちりとボタンが締められた服は隆二さんの紳士さを醸し出しまるで王子様にも見える隆二に思わず近寄り見惚れているとその視線に耐えきれなかったのか戸惑いながら一歩下がる隆二がいた。
「っ…せな、あまり近いと困るんだが…」
「あ、すみませんっ!ついかっこよくて…」
恥ずかしながらすぐ様離れると今度は隆二さんの方が近づいてきた。
「せなは可愛いな?女性の中でも一番可愛い…」
「っ…」
隆二さんの強ばった大きな手が頬にそっと触れると硝子を扱うように優しく撫でられ息が止まる。
「…そ、そいう事はお客様に言ってあげて下さいっ!」
「ふっ…そうだな」
その言葉に触れていた手が離れすぐ様一歩後ずさる。
いつもと違う隆二さんに思わず息止まっちゃった…
「あ、空き缶出してきますっ!」
ここにこれ以上いたら危険だと思い先程の会話を思い出しすぐ様その場を後にした。
*
星那が空き缶を外に出しに走り去っていった後、隆二は先程の星那の頬に触れた時に掌に残った感触を感じていた。
「いくら女だとしても俺は影ながらお前を守る…」
星那が何故性別を隠しホストとして働いているのか?とかおそらく知っている豹は何故星那を庇うのか?とか色々知りたい事はあるがそれ以前に女である事を知ったあの日から星那を一人の女性として守ってあげたいという気持ちが一番にあった。
それ故に隆二は星那の女である事を星那や豹に追求するのではなく影ながら守る事に決めたのだった。
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