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灯篭流し
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あの後、自販機から帰って来た豹と一緒に受付まで行くと男湯から帰って来ていた蓮さんと隆二さんと合流し夜に橋の上で行われるという灯篭流しを見に行った。
「お前ら、喧嘩でもしたのか?」
橋の上にて流れる灯篭を見ながら隣で合流してからずっと顔を合わせない星那と豹に蓮が問いかける。
「別に…」
「何でもないです…」
「はぁ…」
豹と星那の言葉に蓮は溜息をつきながら隆二と顔を合わせる。
二人を他所に内心の星那はというと…
別に喧嘩してるわけじゃないけど何か温泉での事が頭にチラついて…顔を合わせづらいっ!
隣にいる豹の顔をチラッと覗き見るといつもの無表情のまま橋の下の川に流れる灯篭を見つめていた。
豹は何とも思ってないのかな?自分でも何でしたのか分からないって言ってたし、豹からしたらそんなに気にする事じゃないのかも…
何だか自分だけ気にしてるようで嫌気がさしながらも同じく灯篭を見つめ瞼を閉じ願いをかける。
どうか私の大切な皆が幸せな未来でありますように…
「…ねぇ、あの人達イケメンじゃない?」
「え?わぁ!カッコイイ~!モデルさんか何かかな?」
周りで聞こえる女性の観光者の声に内心引き攣る。
私にはないよね…今は女性の身なりだし
自分だけ圏外の話にちょっぴり残念がっていると周りの観光者から再度声がした。
「なぁ、あの黒髪の桜の簪さしてる子可愛くね?」
「うぉ!?可愛い~!声かけてみよっかな?」
「やめとけって!ほら、よく見ると男連れだぜ?」
「チッ…せっかく可愛い子見つけたのに」
あはは…男かよ
女ではなく男の声に内心溜息を吐いているとその様子を見ていた隆二から肩を叩かれ振り向く。
「せなは、何願ったんだ?」
「えっと…”私の大切な皆が幸せな未来になりますよに”って願いました!ふふっ…」
「っ…そ、そうか」
嬉しそうに話す星那を他所に隆二と蓮は内心悶えていた。
可愛すぎかっ…!
二人揃って同じ事を思いつつ星那の嬉しそうな顔を見つめるのだった。
一方、豹はというと複雑な気持ちでその様子を見つめた。
『…心を捨てろ』
その言葉が再度脳内に響き複雑な気持ちさえも捨て去ろうと星那から顔を逸らす。
俺は何かを願う事など出来ない…ただ命令に従うだけだ
冷たくも優しい…そんな少年の心を溶かすのはきっと光を照らす少女だけだろう…
「お前ら、喧嘩でもしたのか?」
橋の上にて流れる灯篭を見ながら隣で合流してからずっと顔を合わせない星那と豹に蓮が問いかける。
「別に…」
「何でもないです…」
「はぁ…」
豹と星那の言葉に蓮は溜息をつきながら隆二と顔を合わせる。
二人を他所に内心の星那はというと…
別に喧嘩してるわけじゃないけど何か温泉での事が頭にチラついて…顔を合わせづらいっ!
隣にいる豹の顔をチラッと覗き見るといつもの無表情のまま橋の下の川に流れる灯篭を見つめていた。
豹は何とも思ってないのかな?自分でも何でしたのか分からないって言ってたし、豹からしたらそんなに気にする事じゃないのかも…
何だか自分だけ気にしてるようで嫌気がさしながらも同じく灯篭を見つめ瞼を閉じ願いをかける。
どうか私の大切な皆が幸せな未来でありますように…
「…ねぇ、あの人達イケメンじゃない?」
「え?わぁ!カッコイイ~!モデルさんか何かかな?」
周りで聞こえる女性の観光者の声に内心引き攣る。
私にはないよね…今は女性の身なりだし
自分だけ圏外の話にちょっぴり残念がっていると周りの観光者から再度声がした。
「なぁ、あの黒髪の桜の簪さしてる子可愛くね?」
「うぉ!?可愛い~!声かけてみよっかな?」
「やめとけって!ほら、よく見ると男連れだぜ?」
「チッ…せっかく可愛い子見つけたのに」
あはは…男かよ
女ではなく男の声に内心溜息を吐いているとその様子を見ていた隆二から肩を叩かれ振り向く。
「せなは、何願ったんだ?」
「えっと…”私の大切な皆が幸せな未来になりますよに”って願いました!ふふっ…」
「っ…そ、そうか」
嬉しそうに話す星那を他所に隆二と蓮は内心悶えていた。
可愛すぎかっ…!
二人揃って同じ事を思いつつ星那の嬉しそうな顔を見つめるのだった。
一方、豹はというと複雑な気持ちでその様子を見つめた。
『…心を捨てろ』
その言葉が再度脳内に響き複雑な気持ちさえも捨て去ろうと星那から顔を逸らす。
俺は何かを願う事など出来ない…ただ命令に従うだけだ
冷たくも優しい…そんな少年の心を溶かすのはきっと光を照らす少女だけだろう…
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