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10月9日
しおりを挟む「もう、夏希の事知らない。大嫌い!」
「ゆ、悠香待って。」
うちは愕然とした。悠香に大嫌いって言われた事がこんなにも辛いものだなんて。
これは、1時間前に遡る。
今日はこの世で最も大好きな悠香の誕生日。
悠香にプレゼントを渡す為バイトしてお金を溜めてプレゼントも買った。
後は渡すだけ。
「悠香、いらっしゃい。」
「夏希の家に行くのも久々だよ。」
「ゆっくりしていってや。」
「ねぇ、お願いがあるの?」
「何や?」
「私、夏希と喧嘩してみたい。」
「へ?」
頭が真っ白になった。
いやいや、ありえへんやろ。
「な…何で?」
「修学旅行の時、怒ってる夏希を目の前で見て、そういえば私達喧嘩した事無かったなぁって思って。それに、喧嘩するほど仲がいいって言葉もあるし。」
「確かにそうとも言えるけど、うち、喧嘩する気全くないわ。だって泣いてるとこなんか見たくないし。」
「でも10分だけでもいいから。」
「それでも嫌なもんは嫌や。」
「もう、夏希の事知らない。大嫌い!」
「ゆ、悠香待って。」
悠香は立ち上がると家を出てしまった。
駄目や辛すぎる。立ち直れそうにない。
もし、別れ話になったらって考えると血の気が引いていくのが分かる。
だって、まだプレゼント渡してないしおめでとうも言ってないんや。
取り敢えず落ち着け。
手に持った携帯で電話をかけてもでる様子がなかった。
プレゼントを持って家を飛び出した。
家の近くにある公園のベンチに悠香は座ってた。
安堵の溜息をついた。
悠香がうちを見ると涙を流した。
「何泣いとんの?」
「夏希、私の事嫌いになっちゃった?」
持ってたハンカチで涙を拭う。
「アホ、うちが悠香の事嫌いになるわけ無いやろ。」
「だって私、大嫌いって思ってない事言っちゃったし。」
「確かにあれは傷付いたけどな…。」
「ごめんなさい。」
「いいんや、うちが意固地になったから悪いんや。」
「あっそうや、はいプレゼント。」
「プレゼント?」
「悠香誕生日おめでとう。」
「あっ今日私の誕生日だった。忘れてた。」
「自分の誕生日は覚えときや。」
「うん。開けていい?」
「もちろん。」
悠香は包装を開けて中を見た。
「えっ?これって。」
「ペアリングや安もんでごめんな。」
「そんな事ないよ。とっても嬉しいありがとう。」
「付けるから手出して。」
悠香の左手薬指に指輪をはめた。
ぴったりで良かった。
「よし、誕生日祝い直したいから、ウチの家に戻ろか。」
「うん!」
手を繋いで家まで戻った。
さっきショック受けた分たくさんイチャイチャしたるから、覚悟しぃや!
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