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第10話「来なかった春」
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東京の朝は、思っていたよりも静かだった。
桐原尚吾は、大学の最寄り駅から続く通学路を歩きながら、ふとそんなことを思った。都会というのはもっと喧騒と人混みにまみれていると思っていたが、実際には、歩道の脇に植えられた木々が風に揺れ、古い商店が並ぶ通りにはゆったりとした時間が流れていた。
四月からの新生活。右も左も分からないまま、けれど日々を積み重ねるようにして講義に出て、図書館にこもり、コンビニ弁当で夜を済ませる。そんな暮らしが、尚吾にとっては意外にも肌に馴染んだ。
ただひとつだけ、馴染まないものがあった。
瑠璃の声が、なかった。
LINEの未読はずっとそのままで、電話もつながらない。高校を卒業して以降、一度も会えていないことが、尚吾の胸にじくじくとした痛みを残していた。
「三月十一日、毎年ここで会おうね」
その言葉だけが、春の風と共に心に残り続けていた。
そして迎えた3月。尚吾は講義を終え、荷物をまとめて夜行バスに乗った。窓の外にビル群が過ぎていくたび、心の奥で何かがざわめく。
――約束は、まだ生きている。
その想いを胸に、尚吾は故郷へと戻った。
三月十一日。風はまだ少し冷たいが、日差しは春の気配を孕んでいた。
進学して一年。尚吾は春休みを使って帰省し、静かな構内に足を踏み入れた。許可を取ったわけではないが、卒業生がふらりと立ち寄ることをとがめるような学校でもなかった。
校舎の裏手、部室棟の影を抜けると、見慣れたあの桜がそこにあった。枝先には、また蕾がついていたが、花はまだ咲いていなかった。けれど、見上げる空は晴れわたり、どこか希望めいた匂いが漂っていた。
あの日と同じ、桜の木の下に、尚吾は立っていた。
「……もうすぐ、来るよな」
誰に言うでもなく呟いた声が、風にさらわれる。瑠璃の姿は、まだない。
ベンチに腰を下ろし、時計を見る。昼を少し過ぎたところだった。高校の時の彼女なら、少し遅れてでも来るだろう――尚吾はそう信じていた。
だが、陽は傾き始めても、彼女の姿は見えなかった。
風が強まり、冷えた空気が頬を撫でていく。尚吾は立ち上がり、もう一度桜を見上げた。
「たまたま都合が悪かったのかもしれない」
そう自分に言い聞かせながら、ベンチに手を置いた。けれどその手が、わずかに震えていることに気づいて、尚吾は拳を握りしめた。
その夜、実家に戻った尚吾は、黙って玄関の鍵を開けた。
「おかえり」
母・陽子の声が、いつものように聞こえる。けれどその響きが、なぜか胸に沁みた。
「ただいま」
返事をした声がかすれていたのを、自分でもわかっていた。
ダイニングテーブルには紅茶の香りが漂っていた。陽子はカップを二つ用意し、尚吾の前にそっと一つを差し出した。
「今年も……来なかったのね」
尚吾は頷く代わりに、紅茶を一口飲んだ。温かさが喉を滑り落ちていく感触に、ようやく言葉がついてきた。
「……うん。まあ、忙しかったんだと思う。連絡、取れないけど……体調崩してるとか、そんなのじゃないといいけど」
陽子は静かに頷いた。ふたりのあいだに沈黙が流れる。
やがて彼女は、ぽつりと呟いた。
「きっと来年は」
その一言は慰めでもなければ、軽々しい希望でもなかった。ただ、信じるということの強さが、そこにはあった。
尚吾はその言葉に救われるように、カップの中をじっと見つめた。
瑠璃の顔が、ふいに浮かんでくる。桜の花びらの下、笑いながら「また来年ね」と手を振った幻のような姿が。
「来年も、帰ってくるよ。……きっと」
そう言って尚吾は、紅茶の湯気の向こうにある桜を想像した。
二年目の春も、風は冷たかった。
大学生活にも少しずつ慣れ、レポートやバイトに追われる日々の中でも、尚吾はこの季節が近づくたび、心のどこかがざわついた。友人たちが春休みの旅行や飲み会の予定を立てる中、尚吾は迷いなく新幹線の切符を買っていた。
「ただいま」
実家の玄関に立つと、母・陽子が台所から顔を出した。
「早かったのね。お昼、作っておいたわよ」
「……ありがとう。でも、その前に、ちょっとだけ行ってくる」
陽子はなにも言わずに頷いた。彼女にとっても、それがどういう意味を持つのか、もう分かっていたのだろう。
桜の宮高校の校門を抜ける。卒業生の顔を見かけても、警備員も先生も誰も咎めはしない。校庭の端――体育倉庫の裏にある、あの一本の桜。その木だけが、今も変わらぬ姿で、風に枝を揺らしていた。
「……久しぶり」
尚吾は声に出して言ってみた。まるで、そこに誰かが待っているような気がして。
ベンチもなければ、花もまだ咲いていない。ただ枝先に小さな蕾がいくつか膨らんでいるだけ。それでもこの場所には、あの日の匂いが確かに残っている。
ポケットからスマホを取り出す。何度も確認してきた瑠璃のアイコンは、ずっと「未読」のままだ。連絡が来る兆しもない。それでも尚吾は、それをそっと胸にしまい込んだ。
「来なかったからって、もう来ないとは限らないよな」
呟いた声は、木々のざわめきに飲まれて消えていった。
帰宅すると、陽子は静かに紅茶を淹れてくれていた。去年と同じティーカップ、同じ香り。
「今年も、来なかったのね」
そう言う陽子の声には、責める響きも、慰めもなかった。ただ事実をなぞるような、やさしい言い方だった。
尚吾は頷いた。
「うん。でも、何か理由があると思うんだ。嫌われたとか、そういうんじゃなくて……きっと、どうしても来られない理由があるんだと思う」
「うん、母さんも、そう思う」
陽子の答えに、尚吾は少し驚いた。なぜそう思うのかと尋ねようとしたが、その前に陽子は小さく笑った。
「女の子ってね、どうでもいい人には、約束なんてしないの。三月十一日って、あの子にとっても、きっと特別だったはずよ」
尚吾はカップの湯気越しに、その言葉を噛みしめた。
三年目の春。
東京では桜が開花し始めたというニュースを見て、尚吾はまた帰省した。周囲からは「まだ会えないのか」と言われることも増えてきた。だけど、諦める理由にはならなかった。
「……瑠璃」
呼びかけてみても、返事はない。
桜は今年も咲き始めていた。去年より少し早い開花。花びらが風に乗って、一枚、尚吾の肩に落ちた。
静かに目を閉じる。あの日、あの時の瑠璃の声が、耳の奥でこだまする。
《また来年も、ここで会おうね》
思い出すたびに、胸の奥がじんわりと熱くなる。もういないのかもしれないという不安が、年を重ねるごとに濃くなっていく。それでも尚吾は、来ない春を「終わり」だとは思わなかった。
その年も、公園の桜の下から戻った尚吾を、陽子は静かに迎えてくれた。
テーブルに湯気の立つ紅茶を二つ。尚吾がひと口すすいだとき、陽子は言った。
「花ってね、咲かなくても、蕾をつけている限り、生きてるのよ。咲く日が来るまで、ずっと待ってる。……人間も、似てるでしょ」
尚吾は答えず、ただ黙って紅茶を飲んだ。
何かを信じ続けるということは、こんなにも苦しくて、そしてこんなにも静かであたたかい。
そう思いながら、彼はまた来年の春を心に刻んだ。
桐原尚吾は、大学の最寄り駅から続く通学路を歩きながら、ふとそんなことを思った。都会というのはもっと喧騒と人混みにまみれていると思っていたが、実際には、歩道の脇に植えられた木々が風に揺れ、古い商店が並ぶ通りにはゆったりとした時間が流れていた。
四月からの新生活。右も左も分からないまま、けれど日々を積み重ねるようにして講義に出て、図書館にこもり、コンビニ弁当で夜を済ませる。そんな暮らしが、尚吾にとっては意外にも肌に馴染んだ。
ただひとつだけ、馴染まないものがあった。
瑠璃の声が、なかった。
LINEの未読はずっとそのままで、電話もつながらない。高校を卒業して以降、一度も会えていないことが、尚吾の胸にじくじくとした痛みを残していた。
「三月十一日、毎年ここで会おうね」
その言葉だけが、春の風と共に心に残り続けていた。
そして迎えた3月。尚吾は講義を終え、荷物をまとめて夜行バスに乗った。窓の外にビル群が過ぎていくたび、心の奥で何かがざわめく。
――約束は、まだ生きている。
その想いを胸に、尚吾は故郷へと戻った。
三月十一日。風はまだ少し冷たいが、日差しは春の気配を孕んでいた。
進学して一年。尚吾は春休みを使って帰省し、静かな構内に足を踏み入れた。許可を取ったわけではないが、卒業生がふらりと立ち寄ることをとがめるような学校でもなかった。
校舎の裏手、部室棟の影を抜けると、見慣れたあの桜がそこにあった。枝先には、また蕾がついていたが、花はまだ咲いていなかった。けれど、見上げる空は晴れわたり、どこか希望めいた匂いが漂っていた。
あの日と同じ、桜の木の下に、尚吾は立っていた。
「……もうすぐ、来るよな」
誰に言うでもなく呟いた声が、風にさらわれる。瑠璃の姿は、まだない。
ベンチに腰を下ろし、時計を見る。昼を少し過ぎたところだった。高校の時の彼女なら、少し遅れてでも来るだろう――尚吾はそう信じていた。
だが、陽は傾き始めても、彼女の姿は見えなかった。
風が強まり、冷えた空気が頬を撫でていく。尚吾は立ち上がり、もう一度桜を見上げた。
「たまたま都合が悪かったのかもしれない」
そう自分に言い聞かせながら、ベンチに手を置いた。けれどその手が、わずかに震えていることに気づいて、尚吾は拳を握りしめた。
その夜、実家に戻った尚吾は、黙って玄関の鍵を開けた。
「おかえり」
母・陽子の声が、いつものように聞こえる。けれどその響きが、なぜか胸に沁みた。
「ただいま」
返事をした声がかすれていたのを、自分でもわかっていた。
ダイニングテーブルには紅茶の香りが漂っていた。陽子はカップを二つ用意し、尚吾の前にそっと一つを差し出した。
「今年も……来なかったのね」
尚吾は頷く代わりに、紅茶を一口飲んだ。温かさが喉を滑り落ちていく感触に、ようやく言葉がついてきた。
「……うん。まあ、忙しかったんだと思う。連絡、取れないけど……体調崩してるとか、そんなのじゃないといいけど」
陽子は静かに頷いた。ふたりのあいだに沈黙が流れる。
やがて彼女は、ぽつりと呟いた。
「きっと来年は」
その一言は慰めでもなければ、軽々しい希望でもなかった。ただ、信じるということの強さが、そこにはあった。
尚吾はその言葉に救われるように、カップの中をじっと見つめた。
瑠璃の顔が、ふいに浮かんでくる。桜の花びらの下、笑いながら「また来年ね」と手を振った幻のような姿が。
「来年も、帰ってくるよ。……きっと」
そう言って尚吾は、紅茶の湯気の向こうにある桜を想像した。
二年目の春も、風は冷たかった。
大学生活にも少しずつ慣れ、レポートやバイトに追われる日々の中でも、尚吾はこの季節が近づくたび、心のどこかがざわついた。友人たちが春休みの旅行や飲み会の予定を立てる中、尚吾は迷いなく新幹線の切符を買っていた。
「ただいま」
実家の玄関に立つと、母・陽子が台所から顔を出した。
「早かったのね。お昼、作っておいたわよ」
「……ありがとう。でも、その前に、ちょっとだけ行ってくる」
陽子はなにも言わずに頷いた。彼女にとっても、それがどういう意味を持つのか、もう分かっていたのだろう。
桜の宮高校の校門を抜ける。卒業生の顔を見かけても、警備員も先生も誰も咎めはしない。校庭の端――体育倉庫の裏にある、あの一本の桜。その木だけが、今も変わらぬ姿で、風に枝を揺らしていた。
「……久しぶり」
尚吾は声に出して言ってみた。まるで、そこに誰かが待っているような気がして。
ベンチもなければ、花もまだ咲いていない。ただ枝先に小さな蕾がいくつか膨らんでいるだけ。それでもこの場所には、あの日の匂いが確かに残っている。
ポケットからスマホを取り出す。何度も確認してきた瑠璃のアイコンは、ずっと「未読」のままだ。連絡が来る兆しもない。それでも尚吾は、それをそっと胸にしまい込んだ。
「来なかったからって、もう来ないとは限らないよな」
呟いた声は、木々のざわめきに飲まれて消えていった。
帰宅すると、陽子は静かに紅茶を淹れてくれていた。去年と同じティーカップ、同じ香り。
「今年も、来なかったのね」
そう言う陽子の声には、責める響きも、慰めもなかった。ただ事実をなぞるような、やさしい言い方だった。
尚吾は頷いた。
「うん。でも、何か理由があると思うんだ。嫌われたとか、そういうんじゃなくて……きっと、どうしても来られない理由があるんだと思う」
「うん、母さんも、そう思う」
陽子の答えに、尚吾は少し驚いた。なぜそう思うのかと尋ねようとしたが、その前に陽子は小さく笑った。
「女の子ってね、どうでもいい人には、約束なんてしないの。三月十一日って、あの子にとっても、きっと特別だったはずよ」
尚吾はカップの湯気越しに、その言葉を噛みしめた。
三年目の春。
東京では桜が開花し始めたというニュースを見て、尚吾はまた帰省した。周囲からは「まだ会えないのか」と言われることも増えてきた。だけど、諦める理由にはならなかった。
「……瑠璃」
呼びかけてみても、返事はない。
桜は今年も咲き始めていた。去年より少し早い開花。花びらが風に乗って、一枚、尚吾の肩に落ちた。
静かに目を閉じる。あの日、あの時の瑠璃の声が、耳の奥でこだまする。
《また来年も、ここで会おうね》
思い出すたびに、胸の奥がじんわりと熱くなる。もういないのかもしれないという不安が、年を重ねるごとに濃くなっていく。それでも尚吾は、来ない春を「終わり」だとは思わなかった。
その年も、公園の桜の下から戻った尚吾を、陽子は静かに迎えてくれた。
テーブルに湯気の立つ紅茶を二つ。尚吾がひと口すすいだとき、陽子は言った。
「花ってね、咲かなくても、蕾をつけている限り、生きてるのよ。咲く日が来るまで、ずっと待ってる。……人間も、似てるでしょ」
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