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第四章「鏡師、来訪す」
第二話「交わる生と死」
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夜の川辺は、湿気と霊気が混ざり合い、息苦しいほどの重さを帯びていた。
榊原新右衛門は、灯籠の並ぶ川面を見下ろしながら、胸の内に渦巻く感情をどう扱うべきか、答えを見つけかねていた。
「これは、“生きている者”の顔です」
蒼雲の言葉は、静かだが確信に満ちていた。
道明も黙して頷いた。
水鏡に映る灯籠の火、その中に浮かぶ顔。それが既に死んだ者のものではなく、まさに今この世に生きている者の相貌であると確定されたのだ。
「つまり……あの顔が写ると、“これから”死ぬ」
新右衛門が低く呟くと、蒼雲はゆっくりと視線を川からおせんへ向けた。
「ただの予兆ではない。呼ばれているのです。死者が、生者を……」
その言葉に、おせんが静かに顔を伏せた。
「ならば、これは“呪い”ではなく、“誘い”だ」
新右衛門が呟いたとき、文吉の叫び声が小屋の奥から聞こえた。
「おはる!」
一同が駆けつけると、おはるは作業場の灯籠の前で膝を抱え、火を見つめていた。
その表情には、絶望というより、奇妙な安らぎの色が滲んでいた。
「……お父っつぁん、呼んでるの。火の中から。……私も、あっちへ行けば、一緒にいられる」
その声はか細く、まるで夢を語るようだった。
「やめろ、おはる! そんなこと言うんじゃねぇ!」
文吉が荒々しく近づくと、彼女は怯えるように顔を背けた。
「兄さん、わたし……もう、疲れたの。お父っつぁんが居た頃のことしか、もう思い出せない」
新右衛門は、文吉とおはるのあいだに入るように立ち、静かに問いかけた。
「おはる、君は灯籠に何を書いていた? 髪と名前、そして──何を願った?」
おはるは、ぽつりと答えた。
「……誰も、お父っつぁんのこと、もう思い出さない。だから、書いたの。あの人たちが死んだら、お父っつぁんのこと、思い出してくれるんじゃないかって……」
蒼雲がその言葉に目を細めた。
「悲しみは記憶を呼び起こすが、魂はそれを望まぬ。あなたの願いは、誰のためのものだった?」
おはるは口を開きかけたが、言葉にならなかった。
文吉が拳を握りしめ、震える声で言った。
「……俺も、忘れてた。あの火事の夜のこと、あん時、助けられなかったこと、全部……蓋をしてた。でも、おめぇがこんな形で思い出そうとするなんて、そんなの、おやっさんも望んじゃいねぇ!」
新右衛門は、おはるの手にそっと触れた。
「今なら、まだ戻れる。君が願った“記憶”と“想い”は、必ず形になる。だからこそ、君自身が消えてはいけない」
そのとき、灯籠の火がゆら、と高く燃え上がった。
火の中に、またあの男の顔──仁兵衛の顔が浮かんだ。
そしてその口が、確かに動いた。
「──くるな」
おせんが、震えながら呟いた。「……止めようとしてる。お父さんの霊、呼び寄せようとしてるんじゃない。おはるを、近づけまいとしてる」
おはるの頬に涙が伝った。
「……お父っつぁん……」
火は静かに揺れ、再び灯籠の内へと戻っていった。
道明が一歩前へ出た。「この繋がり、断ち切らねばならぬ。だがそれは、呪いではない。誤った“愛”が呼んでしまった炎だ」
新右衛門は深く頷いた。
火は人を温める。だが扱いを誤れば、人を焼く。
今ここにあるのは──まさにその“境界”だった。
おはるの唇がかすかに震えた。
「……お父っつぁん、止めようとしてくれてたのに……わたし、ずっと……」
その肩に文吉が手を置く。「いい。もう何も言わなくていい。……俺のせいだ。全部、俺が、もっと早く気づいてりゃ……」
おせんが、灯籠の火を見つめながら低く言った。
「この火……もう囁いていない」
道明も頷いた。「霊の力が、いまの娘の言葉と涙に反応している。呼び出す咒ではない。むしろ、鎮めの兆しだ」
蒼雲が鏡を取り出し、再び水を張る。静かに術を施すと、鏡の中に、ぼんやりと仁兵衛の顔が浮かび上がった。だが、以前のような憎悪の表情ではなかった。
「……穏やかだ」
蒼雲がつぶやいた。
「怨みではなく、護ろうとしている父の想念……」道明が霊符を手に歩み出た。「だがまだ完全には解けていない。娘の魂がまた揺れれば、火は再び開くだろう」
新右衛門は、おはるに向き直った。
「これ以上、この火を灯し続ければ、君自身が燃えてしまう。君が本当に望んでいることは、何だ?」
おはるはしばらく言葉を飲み込んでいたが、やがてしぼり出すように答えた。
「……お父っつぁんに、ありがとうって……言いたかった。でも……言えなかった。怖くて……言葉が届かない気がして……」
「ならば、今言え」
新右衛門のその一言に、おはるは震える声で、火に向かって呼びかけた。
「お父っつぁん……あの日、わたしをかばってくれて、ありがとう……。ずっと、ずっと、言えなくて、ごめんね……」
その瞬間、灯籠の火が静かに収束し、鏡の中の顔も霧のように薄れていった。
おはるは、ぽろぽろと涙を流したまま、膝をついた。
文吉がその背に手を添え、「やっと、言えたな……」と、目頭を拭った。
蒼雲が水鏡を伏せ、道明が術符を収めた。
「これで“火の道”は、ひとまず閉じられた。だが……」
「……だが?」
新右衛門の問いに、道明は静かに言った。
「この火を通じて呼ばれた者は、一人ではない可能性がある。死者と生者の境が揺らいだ結果、他の霊も、火の奥に残されているかもしれん」
おせんが顔を上げた。「感じる……まだ、何かが……川底にいる」
新右衛門は、焔陰の柄にそっと触れた。
「斬らずにすむなら、それに越したことはない。だが──また火が囁くなら、その時は、俺が行く」
夜風が静かに川面を撫でていく。
おはるは、文吉に支えられながら立ち上がり、名残惜しそうに灯籠の残り火を見つめていた。
「……さよなら、お父っつぁん」
その言葉に、誰かが応えるように、小さく灯籠が揺れた。
新右衛門はその光を目に焼き付けるように見つめながら、心に刻んだ。
──生きている者の想いも、死者の声も、どちらも掬わねばならぬ。
この江戸の闇を歩く“影”として。
榊原新右衛門は、灯籠の並ぶ川面を見下ろしながら、胸の内に渦巻く感情をどう扱うべきか、答えを見つけかねていた。
「これは、“生きている者”の顔です」
蒼雲の言葉は、静かだが確信に満ちていた。
道明も黙して頷いた。
水鏡に映る灯籠の火、その中に浮かぶ顔。それが既に死んだ者のものではなく、まさに今この世に生きている者の相貌であると確定されたのだ。
「つまり……あの顔が写ると、“これから”死ぬ」
新右衛門が低く呟くと、蒼雲はゆっくりと視線を川からおせんへ向けた。
「ただの予兆ではない。呼ばれているのです。死者が、生者を……」
その言葉に、おせんが静かに顔を伏せた。
「ならば、これは“呪い”ではなく、“誘い”だ」
新右衛門が呟いたとき、文吉の叫び声が小屋の奥から聞こえた。
「おはる!」
一同が駆けつけると、おはるは作業場の灯籠の前で膝を抱え、火を見つめていた。
その表情には、絶望というより、奇妙な安らぎの色が滲んでいた。
「……お父っつぁん、呼んでるの。火の中から。……私も、あっちへ行けば、一緒にいられる」
その声はか細く、まるで夢を語るようだった。
「やめろ、おはる! そんなこと言うんじゃねぇ!」
文吉が荒々しく近づくと、彼女は怯えるように顔を背けた。
「兄さん、わたし……もう、疲れたの。お父っつぁんが居た頃のことしか、もう思い出せない」
新右衛門は、文吉とおはるのあいだに入るように立ち、静かに問いかけた。
「おはる、君は灯籠に何を書いていた? 髪と名前、そして──何を願った?」
おはるは、ぽつりと答えた。
「……誰も、お父っつぁんのこと、もう思い出さない。だから、書いたの。あの人たちが死んだら、お父っつぁんのこと、思い出してくれるんじゃないかって……」
蒼雲がその言葉に目を細めた。
「悲しみは記憶を呼び起こすが、魂はそれを望まぬ。あなたの願いは、誰のためのものだった?」
おはるは口を開きかけたが、言葉にならなかった。
文吉が拳を握りしめ、震える声で言った。
「……俺も、忘れてた。あの火事の夜のこと、あん時、助けられなかったこと、全部……蓋をしてた。でも、おめぇがこんな形で思い出そうとするなんて、そんなの、おやっさんも望んじゃいねぇ!」
新右衛門は、おはるの手にそっと触れた。
「今なら、まだ戻れる。君が願った“記憶”と“想い”は、必ず形になる。だからこそ、君自身が消えてはいけない」
そのとき、灯籠の火がゆら、と高く燃え上がった。
火の中に、またあの男の顔──仁兵衛の顔が浮かんだ。
そしてその口が、確かに動いた。
「──くるな」
おせんが、震えながら呟いた。「……止めようとしてる。お父さんの霊、呼び寄せようとしてるんじゃない。おはるを、近づけまいとしてる」
おはるの頬に涙が伝った。
「……お父っつぁん……」
火は静かに揺れ、再び灯籠の内へと戻っていった。
道明が一歩前へ出た。「この繋がり、断ち切らねばならぬ。だがそれは、呪いではない。誤った“愛”が呼んでしまった炎だ」
新右衛門は深く頷いた。
火は人を温める。だが扱いを誤れば、人を焼く。
今ここにあるのは──まさにその“境界”だった。
おはるの唇がかすかに震えた。
「……お父っつぁん、止めようとしてくれてたのに……わたし、ずっと……」
その肩に文吉が手を置く。「いい。もう何も言わなくていい。……俺のせいだ。全部、俺が、もっと早く気づいてりゃ……」
おせんが、灯籠の火を見つめながら低く言った。
「この火……もう囁いていない」
道明も頷いた。「霊の力が、いまの娘の言葉と涙に反応している。呼び出す咒ではない。むしろ、鎮めの兆しだ」
蒼雲が鏡を取り出し、再び水を張る。静かに術を施すと、鏡の中に、ぼんやりと仁兵衛の顔が浮かび上がった。だが、以前のような憎悪の表情ではなかった。
「……穏やかだ」
蒼雲がつぶやいた。
「怨みではなく、護ろうとしている父の想念……」道明が霊符を手に歩み出た。「だがまだ完全には解けていない。娘の魂がまた揺れれば、火は再び開くだろう」
新右衛門は、おはるに向き直った。
「これ以上、この火を灯し続ければ、君自身が燃えてしまう。君が本当に望んでいることは、何だ?」
おはるはしばらく言葉を飲み込んでいたが、やがてしぼり出すように答えた。
「……お父っつぁんに、ありがとうって……言いたかった。でも……言えなかった。怖くて……言葉が届かない気がして……」
「ならば、今言え」
新右衛門のその一言に、おはるは震える声で、火に向かって呼びかけた。
「お父っつぁん……あの日、わたしをかばってくれて、ありがとう……。ずっと、ずっと、言えなくて、ごめんね……」
その瞬間、灯籠の火が静かに収束し、鏡の中の顔も霧のように薄れていった。
おはるは、ぽろぽろと涙を流したまま、膝をついた。
文吉がその背に手を添え、「やっと、言えたな……」と、目頭を拭った。
蒼雲が水鏡を伏せ、道明が術符を収めた。
「これで“火の道”は、ひとまず閉じられた。だが……」
「……だが?」
新右衛門の問いに、道明は静かに言った。
「この火を通じて呼ばれた者は、一人ではない可能性がある。死者と生者の境が揺らいだ結果、他の霊も、火の奥に残されているかもしれん」
おせんが顔を上げた。「感じる……まだ、何かが……川底にいる」
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夜風が静かに川面を撫でていく。
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「……さよなら、お父っつぁん」
その言葉に、誰かが応えるように、小さく灯籠が揺れた。
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