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アフター・アフター・レイン・トーク
アフター・アフター・レイン・トーク<CXLII>
しおりを挟む「ビッグサイズ先輩を帰らせたあと、『危ないから送っていくね』なんておせっかいまでしちゃって…………♡ 送り狼になる気はなかったけど、頭の中はお姫様を裸にして一緒に気持ちよくなる妄想でいっぱいだったんだよ?♡♡」
(彼はどんな妄想してたんだろう……?♡ というか、いつもどんな妄想してるんだろう……?♡ 『裸』って言ってるし、着たままより脱がせてするのが好きそうなのは伝わってきたけど…………♡ 自分は着たままがいいのかなぁ。でも、さっきの話聞いてる感じ、ふたりとも裸でするのが好きそう……♡♡)
生まれたままの姿になった彼を思い描こうとしたけれど、いつも見えている顔以外でいままで見たことのある彼の身体のパーツは、首元と両肘から下くらいのもので、シルエットを予想するのが関の山だった。
「一緒に気持ちよくなる妄想?♡ ……ほんとに?♡」
「ほんとだよ♡♡ きみを助けた週の俺が勉強も手につかなくて大変だったことなんて知らないでしょ?♡ 少し油断してると、きみとエッチなことする妄想で頭いっぱいになっちゃって……♡ 夢にまで出てきちゃうし、毎日のように無精しちゃうしであのときは大変だったなぁ♡♡ あのすぐあと中間試験だったんだけど、あのときはさすがに連続総合1位記録途切れるかと思ったよ♡♡」
回想を続ける彼は当時の夢の内容も思い出しているのだろうか。すぐ近くで聞こえる声が低くなり、耳の奥に重く響いた。
「いまは?♡ ……もう落ち着いちゃった……?♡♡ わたしとえっちなことする妄想…………してないわけじゃないみたいだけど、前ほどじゃない? いまはわたしとふたりっきりだから、そういうことも考えてるよってだけ……?」
「そんなわけないって♡♡ 俺は出会った日からいまもずっと、きみのこと抱きたくて気が狂いそうだよ…………。頭のなかでは何回もめちゃくちゃにしちゃってるし、たまに本気で泣かせちゃってるけど、現実では優しくしないとなぁって思ってる。でも、本当に優しくしてあげられる自信は全然ない♡ そのくらい余裕ないってこと♡♡ ……好きなんだ。本当に大好きで、愛してて…………。あの頃よりいまのほうが切実に『きみのこと抱きたい』って思ってる。だから、もし本当に抱かせてもらえるってなったら、抑えてた分激しくしちゃうかも……♡ それでも、きみは俺に抱かれたい……?」
再び後ろから抱き締められる。きっと彼が自分を落ち着けるためにしている深呼吸がかえってわたしの欲に火を点けて、触れられていない部分も含めて全身がかっかしてきた。
「………………うん。抱いてほしい……♡」
「ほんと?♡♡」
彼はデクレッシェンドがかかっているにも程がある返事をきっちり聞き取り、顔を覗き込んできた。
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