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恋人遊戯
恋人遊戯<274>
しおりを挟む「………………飛躍しすぎじゃない?」
少し迷ったが、同調すべき場面ではないと判断し、いつもの俺のトーンで突き放した。
「うん……。私もそう思うんだけど、他に女作ったらすぐわかるし…………」
乾いた笑みで返す彼女は、泣き笑いみたいな顔をしていたのかもしれない。
「なるほど、そういう…………。まあ、そうだね。浮気防止には一役買えるかもな。……とにかく、あれか。紗世ちゃんにとっては、精液の量がひとつの重要な尺度ってことでいいんだよな? 『相手が自分をどれだけ女の子として愛してくれてるか』っていう。……確かに、ご飯奢ったりプレゼントあげたりとか、男側から女の子にしてあげることって、大体が下心だけからくる行動……じゃないか。いや、中には全部の行動のベースが下心オンリーみたいな性欲の権化もいるけどさ?」
「うん。…………でも、私が大好きなのは、下心めちゃめちゃあるのに、真心で愛してくれる千尋くんでしょ?♡♡」
「『でしょ?』って訊かれて『うん』って言えるような質問じゃないんだけどな……♡ 紗世ちゃんは嬉しい反面、複雑ってこと?」
「…………うん。自分がすごく恵まれてることも、千尋くんに対してすごく失礼なことしてるのもわかってる――――んだけど、それが私だし、甘えさせてもらうことにしちゃった♡♡ 千尋くんなら、どんな私も全部受け止めてくれると思うから♡」
彼女の声に明るさが戻ってきたと認識した直後、指先が小さな円を描き始めた。
「気持ちよさそうだね?♡♡」
「…………っ♡♡ なあ、紗世ちゃん……?♡ 今からする質問、正直に答えてほしいんだけど♡ ……下着の跡見たり触ったりしたの、根に持ってたりする?♡♡」
尿意に近いむずむずした感覚が込み上げてきて、声が上擦った。
「ふふふ♡ そうだね♡ ちょっとだけ持ってるかも?♡♡ 千尋くんに気持ちよくなってほしいのは本当だよ?♡♡ 今してることは全部、精液いっぱい出してもらうために必要な愛撫だから、半分くらいは私のためだけど♡♡ 右手で前立腺触ってるのだけじゃなくて、左手でここ揉んでるのも♡ 私のこと、どれだけ女として愛してくれてるか、教えてくれる…………?♡♡ ほんとはここでイかせてあげたかったんだけど……♡」
俺が前立腺でも快感をおぼえていることに気付いているであろう彼女は、ぐーっと沈ませるように押し込んだ指をゆっくり引き抜き始めた。
「あー……、確かにめちゃくちゃイイって聞くね?♡ でもさ、どれだけ気持ちいいかよりどこでイくかのほうが俺にとっては大事というか――――♡♡ どうせイくなら、紗世ちゃんの膣内でイきたいな♡♡ 紗世ちゃんも欲しそうにしてるし、もう一回シよっか♡♡ マッサージの効果も確かめたいしね♡」
口を動かす傍ら、シーツの上にほっぽっていた避妊具を掴み、素早く封を切った。
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