yours-夢の罪過-

仮初恋人遊戯

仮初恋人遊戯＜31＞

　急所ガードしてるときは必然的にノーガードになる頭を狙ってたんだと思うけど、半分視界を奪ってくれた隙に俺も攻撃出来たから、かえって早く片付きそう。

　早速、本人にもフィードバックしてあげないと♡
　
「そう。今のいい感じだったね！　目眩ししてくれたおかげで、その隙に何発も撃ち込めたよ。ありがとう！」

「えへへ……♡ 私こそ何回も守ってくれてありがと♡ でも、ほんとは頭狙ってたの。目に当たったのは偶然で…………。どうやったら、鏑木くんみたいに狙ったところにドンピシャで当てられるのかな」

「俺も最初は狙いブレブレで下手っぴだったし、練習あるのみだと思うけど、紗世ちゃんならすぐ上達すると思うよ」

　そこまで言って、はっと口を噤む。

　俺は彼女が好きだから先にフォロー入れちゃったし、一から十まで本当のことだけど、欲しいのは慰めじゃなくて実用的なアドバイスなんだろうな。

　ズレを矯正するためのコツは色々あるけど、この子のプレイングを見てきた感じだと――――。
　
「強いて言えば、もうちょい肩の力抜いて、スムーズに照準変えれるようにしといたほうがいいかな？　ボスは、キスする前の紗世ちゃんみたいにじっとしててくれないからさ♡♡」

　俺なりにユーモアを交えてみたつもりだったんだけど、彼女はライトガンを取り落としそうになってた。
　
　そんなに動揺させるようなこと言っちゃったかな？♡

「……っ♡♡ ちょっと、先・生・♡ 手元狂っちゃいそうなこと言わないで♡」

　素直に反応してくれた彼女を微笑ましく眺めてたら、反撃されちゃった♡ 
　
　俺とのキス、思い出してくれたかな？♡ あのときは夢中になってちゅっちゅしてくれてほんと可愛かったなあ……♡♡ 
　
　細長い袋に入ってるペースト状のおやつあるでしょ。ペット用の。あれを必死になってぺろぺろする猫ちゃんみたいでさ♡
　
　『またペット扱い？』って怒られちゃいそうだから、彼女には内緒だけど♡♡
　
「そっちこそ♡ …………特・別・授・業・のときは、覚えといてよね♡♡」　
　
　あそこで止めるの結構きつかったんだけど、考えてみれば彼女も相当我慢を重ねてたみたいだった。

　女の子がムラムラしたときってどんな感じなんだろう。男はとりあえず出せばすっきりするけど、条件とか相性次第で連続でイけたりするし、一回イったら満足ってわけでもなさそうじゃない？

　この子なんて特に、気持ちいいことに抗えなさそうな感じだし。

「……お、お手柔らかに……！」　
　
　『おあずけしてごめん。次はそれ以上のこともしようね♡♡』の気持ちを込めて宣言したら、控えめな返事が返ってきた。
　
　でも、その合間にヘッドショット決めてる。特別授業レッスンの成果が出てるみたいで何よりだね♡
　
　教え甲斐のある生徒ちゃんは、場・所・が・変・わ・っ・て・も・きっと優等生なんだろうな。
　
　君がどんな風に調教されてきたんだとしても、俺が全部塗り替えてあげる♡♡ 前の男なんて、一生思い出せなくなるくらいにね♡