yours-夢の罪過-

恋人遊戯

恋人遊戯＜90＞

（ここのことアワビっぽいとは思わないけど、肉厚で触感が面白いとこは似てるかもな♡♡ ……あ～、早く包んでほしい♡♡ 寝てても反応はしてくれてたけど、起きてたらもっともっと可愛く反応してくれるだろうし♡）

　折り重なった花弁から滴る蜜はひどく官能的で、舌先を伸ばしたくなった。

（でも、あとで挿れること考えると吸い尽くしちゃうわけにもいかないか。どうせ吸い尽くしてもまた溢れさせちゃうだろうし、心配いらないかもだけど♡♡ 可愛いなあ♡ 男たちが放っておかないわけだ…………。ちょっとの刺激で感じちゃったり、すぐ抱かれたくなっちゃったりして、本人は大変な思いしてそうだけど）

　しかし、なんとか誘惑を断ち、指先の感覚に神経を集中させる。

「あんっ♡♡ ……もう、そこ挟まないでよ……♡ カニさんじゃないんだから♡♡」

　小さな手が無心で秘部周辺をいじっている俺の手をつついてきた。ボーナスタイムはここで終了らしい。
　
「え～♡ 少しくらいさせてよ♡♡ 俺の手はカニのハサミみたいに痛くないし♡」

「痛くはないけど、気持ちいいから困ってるの♡♡ ていうか、何年も御無沙汰だったブランクあった人と思えないんだけど♡ 千尋くんってばほんとに隙がないんだから♡♡ なんでなんでも出来ちゃうの？♡ ……少しはぎこちないかもって思ったのに……♡♡」

　ぷくっと頬を膨らませた彼女はハリセンボンといったところか。曰く、不服そうにしている理由は俺の行動そのものにあったわけではないらしい。――言われてみれば、御無沙汰だったり経験浅かったりする奴って、指でガシガシしとけばいいと思ってること多いかもな。

「…………今、聞き捨てならない台詞が聞こえたなあ♡ 紗世ちゃんは久々に女の子とエッチする俺のこと弄ぼうとしてたわけ？♡」

「人聞き悪いなあ……♡ 私は弄ぶつもりなんてなかったよ？♡ 日頃の感謝を込めて、千尋くんのこと気持ちよくしてあげようと思ってただけだもん♡♡」

　見上げてくる彼女は、初めて見る顔をしていた。細めた目元は妖艶で、少し開いた唇は蠱惑的で――――。仰向けに寝た見知らぬ男の上で、彼女がそいつを乗りこなしている場面を想像してしまった。

「『日・頃・の・感・謝・』？♡♡ 『先・週・の・仕・返・し・』の間違いじゃなくて？♡」

「どっちもお返しでしょ♡♡ そこまで大きく変わんないよ……♡」

　先週のこと――を収めた映像――を思い出してしまったのか、彼女は枕を引き寄せ、抱き締めた。枕を抱いている紗世ちゃんもあざと可愛いけど、枕よりもふわふわなおっぱいが隠れてしまって少し残念だ。