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恋人遊戯
恋人遊戯<177>
しおりを挟む「……一瞬でよくそんな変態っぽい台詞思いつくね……♡」
彼女は俺を真正面から睨み返しながら、ぽそぽそと小声で言い返してきた。
(それが今出来る精一杯の強がり?♡♡)
口ではなんとでも言えるだろう。しかし、ブラジャーの下で硬くなっている乳首は俺に嬲られることを望んでいる。
「言わないの? せっかくお願いの仕方まで教えてあげたのに、プライドが許さないとか? ――――なら、言えなくしちゃっても同じだよな?♡♡」
普段はほとんど稼働していない頬の筋肉が痛むくらい口を大きく開き、彼女の口に突進していく。これで歯と歯がぶつかったりしたら一生擦られていただろうけど、幸いそんなことにはならずに済んだ。
「ん……っ!?♡♡ んむ…………っ♡♡」
突然のことに逃げ遅れた彼女は衝突寸前でぎゅぎゅっと目を瞑り、キスというには荒すぎる俺の愛を受け止めた。
(可愛い……♡ 可愛すぎる……♡♡ 『食べちゃいたいくらい可愛い』とか『目に入れても痛くない』とかって、今の俺が感じてるみたいな気持ちのことを言うんだろうな♡♡)
片手で顔を固定し、何度も何度もしつこく角度を変えて小さな口を覆った。
本当はいつまでも――いつまでもは無理でも、あと五分くらいは――こうしていたかったが、彼女がちょくちょく呼吸を止めてしまっていたので、予定の何分の一かで切り上げることにした。
「…………そろそろお願いする気になった?♡♡ まあ、言われなくても今から外してあげるけど♡」
彼女のことを(心の中で行ったものも含めて)強がりだの勝ち気だの揶揄してしまった手前認めたくはないが、俺も彼女とタメを張れるくらいには強がりで勝ち気だ。
余裕ぶって見せてはいるが、本当は服も下着も引き千切ってしまいたいくらいだ。そして、そのことはきっと彼女にも伝わっているだろう。具体的には――せっかく背中を浮かせてくれているのに、ホックを外すのに手間取っているところなどから。
しかし、予想に反し、彼女は俺がホックを外すまで声を出さずに待っていた。ホックとの長い戦いが明け、カップに押し込められていた乳房がぷるるんと飛び出した。――が、谷間に挟まっていたものが何もかもを搔っ攫っていった。
「…………ん? これって――汗拭きシート?」
白い謎の物体――――。その正体は暑い季節のマストアイテムだったらしい。摘み上げてにおいを確かめると、彼女の汗の香りの奥に人工的な香りをわずかに感じた。
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