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第六章 美少女プリンセスと異世界生活
三顧之礼
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ライトワール王国近衛府大臣バルーサス・レクターは、どのような人物なのかは、遊びに来たプルートー先生が教えてくれた。
先生、毎週末来るって暇なのかな?
「近衛府大臣はライトワール王国の王の側近中の側近よ、現シュルリー王女の信頼厚い人物よ、有能な人物がいると勧誘しに自ら行くし中々の人物よ、政宗ちゃんも狙われたのね、お尻の穴はしっかり守っておきなさい」
そう言うお誘いは絶対に断りたいが、そうではないのだろうね。
「ミライアも王都にいたんだからそのくらいは知ってるわよね、それにシュルリー王女と同期生ではなかったかしら?」
お茶を飲みながら話す先生の言葉に、ミラは目を真ん丸にし驚いた表情を見せた。
「先生、その話は・・・」
「そうね、」
ミライアの過去には気にならないと言ったら嘘になる。
ハイトンの『ハイレッド・ジェネラル・ドラゴン』の、名も気になるがあえて聞かない。
奴隷と家臣だが一緒に住む仲間、家族に思えるほどの仲間だ。
今、22歳の俺だが精神年齢は42歳、ミライアとハイトンの若々しい二人は自分の子のように愛おしい。
そんな二人の過去を知る必要性は自分が話したくなるときに必要なだけであって、今、一緒に住む関係には一切必要とはしない。
プルートー先生は夕方には帰っていった。
帰りは自宅に設置してある転移魔法陣を使って転移する。
バルーサス・レクターが始めて訪ねてきて調度一週間で再び現れた。
「クジマサムネ殿は御在宅か?ご機嫌はよろしいか?これは滋養の薬、よろしければ受け取って貰えぬか?」
そう言って、ビードロの瓶に蛇が漬かっている酒を持参して来た。
裏庭の椅子に座っている俺は、影から覗いた。
対応に出たのは、ハイトンでそのビードロの瓶を見てなんか寂しそうな顔をしていた。
ドラゴンって爬虫類仲間なのかな?
「申し訳ありません、御主人様は気鬱の病で寝込んでおります、誰ともお会いしたくないとの事で御容赦いただけないでしょうか?」
そう対応しているなか、玄関に置いてある台の上で俺が初めの頃に作った30センチのダイヤモンドゴーレムが元気にパラパラダンスをしている。
「そうで御座いますか、お大事になさってください。あの、こちらのゴーレムは?」
と、パラパラダンスをしているゴーレムが気になるバルーサス・レクター。
「はい、こちらは御主人様の愛玩用ゴーレムに御座います」
「そうですか、なかなか珍しい物で御座いますね。はははっ、見ていて楽しい、あ、いや失礼致します」
そう言って帰っていった。
その事をミラに話しすと、
「困りましたね」
「どうした?ミラ?」
「ゴーレムは術者の状態を反映いたします、ですから、今日みたいに元気に踊っているのは」
たまに、動かなくなったりするのはそう言う事か、あれ?だと、今日の仮病はバレてた?
今日はたまたま調子が良いだけなんだが。
ん~困った。
「御主人様、こちら飲まれます?」
「それ酒だよね?やめておくよ」
「では、しまっておきますね、プルートー先生にでも飲ませましょう」
それは止めて、取り返しがつかなくなりそうだから。
さらに一週間が過ぎて今季初雪が降るなか再びバルーサス・レクターは訪れた。
玄関のゴーレムは、台の上で膝を抱えて止まっていた。
俺は、今日は調子が悪く布団にくるまりながら暖炉の前で固まっていた。寒がりと言うわけではなく今日は久々に背中に痛みを感じた。
ストレスの原因はおそらくは、バルーサス・レクター。
「失礼致します。クジマサムネ殿は・・・今日は調子が悪いのですね?」
やっぱり見抜いていたわけか、玄関に置いてある台の上で膝を抱えて止まっていたゴーレムに目線を落として言っていた。
ミラが対応してくれている。
「すみません、何度こられても御主人様はお会いには・・・」
言葉を続けそうになるミラの肩を俺は、優しく叩き止めた。
「え!御主人様?」
布団怪獣になりながらも俺は、バルーサス・レクターに顔を見せた。
「お入りください、私の国では三顧之礼と申しまして三回訪ねて来たものに会わないのは非礼と教わりました、今日は気分が優れないので短時間だけで良ければ」
そう言って招き入れる。
三顧之礼、諸葛孔明や竹中半兵衛で有名な礼儀。
初めから俺は、三回目には会おうとは決めていた。
歴史が好きだとくだらないことに、こだわってしまう時もある。
この癖は治したほうが良さそうだ。
先生、毎週末来るって暇なのかな?
「近衛府大臣はライトワール王国の王の側近中の側近よ、現シュルリー王女の信頼厚い人物よ、有能な人物がいると勧誘しに自ら行くし中々の人物よ、政宗ちゃんも狙われたのね、お尻の穴はしっかり守っておきなさい」
そう言うお誘いは絶対に断りたいが、そうではないのだろうね。
「ミライアも王都にいたんだからそのくらいは知ってるわよね、それにシュルリー王女と同期生ではなかったかしら?」
お茶を飲みながら話す先生の言葉に、ミラは目を真ん丸にし驚いた表情を見せた。
「先生、その話は・・・」
「そうね、」
ミライアの過去には気にならないと言ったら嘘になる。
ハイトンの『ハイレッド・ジェネラル・ドラゴン』の、名も気になるがあえて聞かない。
奴隷と家臣だが一緒に住む仲間、家族に思えるほどの仲間だ。
今、22歳の俺だが精神年齢は42歳、ミライアとハイトンの若々しい二人は自分の子のように愛おしい。
そんな二人の過去を知る必要性は自分が話したくなるときに必要なだけであって、今、一緒に住む関係には一切必要とはしない。
プルートー先生は夕方には帰っていった。
帰りは自宅に設置してある転移魔法陣を使って転移する。
バルーサス・レクターが始めて訪ねてきて調度一週間で再び現れた。
「クジマサムネ殿は御在宅か?ご機嫌はよろしいか?これは滋養の薬、よろしければ受け取って貰えぬか?」
そう言って、ビードロの瓶に蛇が漬かっている酒を持参して来た。
裏庭の椅子に座っている俺は、影から覗いた。
対応に出たのは、ハイトンでそのビードロの瓶を見てなんか寂しそうな顔をしていた。
ドラゴンって爬虫類仲間なのかな?
「申し訳ありません、御主人様は気鬱の病で寝込んでおります、誰ともお会いしたくないとの事で御容赦いただけないでしょうか?」
そう対応しているなか、玄関に置いてある台の上で俺が初めの頃に作った30センチのダイヤモンドゴーレムが元気にパラパラダンスをしている。
「そうで御座いますか、お大事になさってください。あの、こちらのゴーレムは?」
と、パラパラダンスをしているゴーレムが気になるバルーサス・レクター。
「はい、こちらは御主人様の愛玩用ゴーレムに御座います」
「そうですか、なかなか珍しい物で御座いますね。はははっ、見ていて楽しい、あ、いや失礼致します」
そう言って帰っていった。
その事をミラに話しすと、
「困りましたね」
「どうした?ミラ?」
「ゴーレムは術者の状態を反映いたします、ですから、今日みたいに元気に踊っているのは」
たまに、動かなくなったりするのはそう言う事か、あれ?だと、今日の仮病はバレてた?
今日はたまたま調子が良いだけなんだが。
ん~困った。
「御主人様、こちら飲まれます?」
「それ酒だよね?やめておくよ」
「では、しまっておきますね、プルートー先生にでも飲ませましょう」
それは止めて、取り返しがつかなくなりそうだから。
さらに一週間が過ぎて今季初雪が降るなか再びバルーサス・レクターは訪れた。
玄関のゴーレムは、台の上で膝を抱えて止まっていた。
俺は、今日は調子が悪く布団にくるまりながら暖炉の前で固まっていた。寒がりと言うわけではなく今日は久々に背中に痛みを感じた。
ストレスの原因はおそらくは、バルーサス・レクター。
「失礼致します。クジマサムネ殿は・・・今日は調子が悪いのですね?」
やっぱり見抜いていたわけか、玄関に置いてある台の上で膝を抱えて止まっていたゴーレムに目線を落として言っていた。
ミラが対応してくれている。
「すみません、何度こられても御主人様はお会いには・・・」
言葉を続けそうになるミラの肩を俺は、優しく叩き止めた。
「え!御主人様?」
布団怪獣になりながらも俺は、バルーサス・レクターに顔を見せた。
「お入りください、私の国では三顧之礼と申しまして三回訪ねて来たものに会わないのは非礼と教わりました、今日は気分が優れないので短時間だけで良ければ」
そう言って招き入れる。
三顧之礼、諸葛孔明や竹中半兵衛で有名な礼儀。
初めから俺は、三回目には会おうとは決めていた。
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この癖は治したほうが良さそうだ。
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