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第六章 美少女プリンセスと異世界生活

バッサル・ソラニティー法王

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再び天叢雲剣をプルートー先生に渡した。
そして、城の奥へと案内された。俺のすぐ後ろには先ほどのマタザと呼ばれる人物。
イケメン過ぎてこちらのほうが主人公にしたほうが良いよ、絶対。
身長高いし185センチあるよね?
金色の鎧はこだわり?兜はもしかして高烏帽子型?元祖傾奇者?歴史好きにしかわかるまい。
傾奇者より、元祖傾奇者のほうが好きだ。そして、傾奇者より、伊達者のほうが好きだ。

「クジっつったか、よろしくな、俺は、マタザ・マ・エダールっていうんだ、これでも衛士隊長なんだぜ」

「久慈政宗です」

名前だけ名乗った。
イケメン、怖いよね。

「こちらが法王の間にございます」

この国は引退すると法王なのね。

「失礼いたします」

大きな漆黒の扉を開けると一人の老人と思えるようなほどやせ細った人物が天蓋付きのベッドで横になっていた。

「ゴホゴホゴホゴホ、誰ですかな? ゴホゴホ」

優しい声の人物は顔は青白く痩せこけている。
シュルリー王女は先ほどとは別人のような表情、あきらかに心配している表情で見ていた。
ミラとハイトンは部屋の外で待たされている。
入室したのは、俺、シュルリー王女、マタザ、バルーサス大臣、プルートー先生。
バルーサス大臣が話始める。

「北斗七神器の太刀、天叢雲剣を光らせる人物が現れましたのでご紹介を」

「おお、そうかそうか、しかし、病気がうつる、部屋から出なさい」

プルートー先生が話し出す。

「私の一番弟子にして、フィアンセです」

突っ込むのめんどくさいから無視。

「ほほ~剣士でありプルートーの弟子とは面白い」

「この者に殿下の治療をさせていただけないでしょうか?」

「そうか、やってみなさい。どうせ私は長くはない、実験台にでもなりましょう。シュルリー、なにかあっても罰してはいけないからね、燃え尽きようとしている蝋の少なくなった蝋燭の火、少し風が吹いてしまったと思うのです、良いですね」

法王めっちゃ良いやつやん、逆さ磔と脅されていたんだよって言いたいが黙っておいてあげよう。

「失礼します」

俺はベッド脇に跪いた。

「お手をよろしいですか?」

バッサル法王は黙って両手を差し出した。
その両手は骨と皮だけ、色は黒く死期が近いのは想像できる。
さて、治療のイメージを強く強く念じる。
これほどの病状の人物となればやはり治癒に神憑りの力。
憑依召喚魔法。

「オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ

 オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ

 オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ  

 憑依召喚、薬師如来」

「なにこの神々しい光は何が起きているというの」

借りてきた猫のように黙っていたシュルリー王女が驚愕の悲鳴が聞こえた。


「オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ

 オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ

 オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ 」

見える見える、全身に転移している黒い影これが病気。
これを取り払えば。

「何こいつの姿、なんでこんな姿に変わるのよ」

どうやら俺はこの憑依召喚魔法を発動すると姿が変わるみたいだ。
消える消える黒い影。

「お父様、お父様」

泣きながらベッドに寄り添おうとしているシュルリー王女をマタザが抑えていた。
約30分だろうか魔法力を注ぎ込んだ。使い切った。

「ふぅ~~これで大丈夫なはずです、俺が今できる最大の力を使いました」

・・・・・・このあと俺は気を失った。




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