同居のヒロイン達に夢精がバレる俺は、正妻戦争の中心にいるらしい件

本能寺から始める常陸之介寛浩

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第一八七話 裏切りのバスタオル──予想外の真相とちょっとのがっかり

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広すぎる浴室の隅で俺は、湯気と羞恥と混乱の中、ただただ視線を彷徨わせていた。

 ヒロインたちは、堂々とバスタオル一枚の姿。
 その肌の白さ、ほのかに染まる頬、湯気に揺れるシルエット。

 なのに——。

「ねえ、弘弥くん。見て♡」

 ルナがにっこりと笑いながら、タオルの端を指でつまむ。

 ドクン。

 俺の心臓が警戒音を鳴らす。

「ま、待て、ストップ、今ここでそれは——!!」

 言い切る前に、

 ルナがタオルをスルリと落とした。

 視界の中、バスタオルが床に落ち、彼女の姿があらわに——

「……ん?」

 ……んん?

「水着……?」

 そう、ルナは可愛らしいスポーツタイプのビキニを着ていた。
 その横で、すみれはしっとりとしたブラックのワンピース型。
 ひよりはスクール水着風。
 りあは意外にも大胆なフリル付きツーピース。
 瑠衣に至ってはネコミミ付きの変形デザイン。

「……な、なんで全員水着なんだよ……」

「だって、弘弥くん倒れるからね? 前にも夢精で」(碧純)

「節度って、大事ですよね」(すみれ)

「でもちゃんと“見せて”あげたでしょ?♡」(ルナ)

「……うん、見た。けど……」

 どこか、胸の奥で拭えないこの“期待して損した感”。
 俺は再び湯に沈み、静かにぼやいた。

「……ちょっとだけ……がっかりした……」

 ヒロインたちは顔を見合わせ、

「えっ、今の顔、ちょっとエロかった」「記録記録!」「次回は脱いでも大丈夫そうね♡」

 ——やめてくれ。

 平穏と刺激のちょうど中間地点。
 俺の新居ライフは、まだ始まったばかりだ。

(つづく)

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