同居のヒロイン達に夢精がバレる俺は、正妻戦争の中心にいるらしい件

本能寺から始める常陸之介寛浩

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第二〇七話 爆発的噂と職員室の召喚──真壁弘弥、覚悟の時

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 翌週月曜日。

 俺が教室に入った瞬間、クラスメイトたちの視線が一斉に突き刺さった。

「おはよー……って、あれ? なんか空気おかしくない……?」

 周囲のざわめき、視線、そして——なぜかスマホを片手にヒソヒソ話す女子たち。

「真壁くんって、女の子の下着選びに付き合ってるんだって~?」
「しかも複数と! 複数!」「マジか……勇者すぎる……」

(ま、まさか……あの土曜日のこと、もう広まってんのか!?)

 そんななか、俺はあえて開き直ることにした。

 ど真ん中の席で、堂々と胸を張る。

「そうだよ! 下着だろうと何だろうと、好きな子たちのために付き合ったんだ! ハーレム? 上等じゃねぇか!」

 ——しん……と静まる教室。

 そして、その沈黙を破ったのは——

「真壁くん。職員室まで来なさい」

 凛とした声。

 廊下のドアから顔を出したのは、生活指導担当の美人教師・黒沢先生だった。

 見た目は落ち着いたスーツに眼鏡。
 だが、怒ると“言葉のビンタ”が飛んでくる、校内でも恐れられている人物である。

「は、はい……」

 俺は縮こまりながら、職員室へと向かった。

 そして、数分後。

 俺は黒沢先生の前で正座させられていた。

「……あなたね、最近、妙に女子生徒と騒がれているのは知っていましたが、とうとう“下着店で女子に囲まれていた”なんて噂まで……」

「ち、違うんです! 俺はただ……ただ付き添って……!」

「……真壁くん」

 黒沢先生は額に手を当ててため息をついた。

「あなた、たしかに成績も良くて真面目だけど……“節度”という言葉も覚えなさい」

「……はい」

「あと、“ハーレム”とか、学校で堂々と口に出さないように。校風が疑われます」

「……はい……」

 俺はどんよりと項垂れた。

 だが、職員室を出るとヒロインたちが待っていて——

「おかえり、弘弥♡」「先生に何言われた?」「ねぇ、でも“ハーレム”って認めちゃったのね♡」

 再び、にぎやかな日常が戻ってきた。

(つづく)

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