350 / 630
第三四一話 「そして、朝はいつも通り夢精から始まる──平和と混乱の目覚め」
しおりを挟む
──朝。
俺は、暖かい。
いや、暑いくらいに、ぬくもりに包まれていた。
(……幸せ……)
布団の中は、柔らかくて、甘い香りがして、
身体の左右からそれぞれのぬくもりが伝わってくる。
(……これが、平和ってやつか……)
そう思って、目を開けた瞬間――
「……あぁ……」
“異変”に気付いた。
下半身に、ぬるっとした感触。
あああああ……また……やっちまった……!
(夢精三日連続って、もうこれ神話か呪いか何かだよね!?)
◆ ◆ ◆
そのとき、隣からもぞもぞと動く気配。
「ん……おはよう、弘弥くん……」
先に目を覚ましたのは、すみれだった。
「……っ……だ、脱いでる……」
顔を真っ赤にしながら、掛け布団をそっと持ち上げて――
そして、静かに硬直した。
「……弘弥くん」
「……はい」
「……下、濡れてるよね?」
「はい……おっしゃるとおりです……」
◆ ◆ ◆
「ふぁぁ~おはよぉ~……あ、出てる~!」
ルナが寝ぼけまなこで布団を覗き込み、
無邪気に大爆笑。
「ねぇ、ねぇ、触ってみていい? これ“出たて”でしょ? 新鮮だよね?」
「やめてえええええええ!!!」
「被験者No.001、無意識射精、三連続達成」
ひよりがノートに記録をつけながら、手元のメジャーを取り出している。
「今朝の飛距離、計測します」
「誰が許可したの!?!?」
「うふふ……夢の中、わたしが手を握ってたの。
きっと“私のせい”で……ね?」
りあが静かに微笑みながら、
俺の足に絡めていた自分の足をすり寄せてくる。
「うわああああああああ!!!」
◆ ◆ ◆
「あ、布団干す準備するね。今日、天気いいから!」
あゆむが元気に布団をまくって――
「あ、染みたの、こっちまで来てるよ~?」
「やめて! その情報、元気に言わないで!!」
瑠衣が寝起きの髪を直しながら、
ぽつりと呟く。
「……夢精とは、“抑えきれぬ本能の叫び”。
それは愛の証。汚れではなく、祝福である――」
「詠唱始めるな!!」
◆ ◆ ◆
その後。
俺が脱いだズボンと濡れた下着を手に、
ベランダで干していると――
「……ほんとに干してる……」
呆然と見つめるヒロインたち。
「……弘弥、すごいね。もう、開き直りすぎて尊敬するレベル」
「だって隠せないもん……現実だもん……」
「これが……思春期男子のあるべき姿……」
「いや、違うけどね!?」
◆ ◆ ◆
朝食はなぜか豪華だった。
「“出すほどに”栄養が必要ってことだから」
「いっぱい出すなら、いっぱい食べなきゃね!」
「それ、“恋愛の勝負”も含めての意味だよね!?」
「さぁ弘弥くん、今日も元気に生きて、“いっぱい”頑張ってね♥」
俺の目の前に並ぶ、美少女と朝ごはんと、そして干された夢精パンツ。
青春って、なんなんだよ……。
俺は、暖かい。
いや、暑いくらいに、ぬくもりに包まれていた。
(……幸せ……)
布団の中は、柔らかくて、甘い香りがして、
身体の左右からそれぞれのぬくもりが伝わってくる。
(……これが、平和ってやつか……)
そう思って、目を開けた瞬間――
「……あぁ……」
“異変”に気付いた。
下半身に、ぬるっとした感触。
あああああ……また……やっちまった……!
(夢精三日連続って、もうこれ神話か呪いか何かだよね!?)
◆ ◆ ◆
そのとき、隣からもぞもぞと動く気配。
「ん……おはよう、弘弥くん……」
先に目を覚ましたのは、すみれだった。
「……っ……だ、脱いでる……」
顔を真っ赤にしながら、掛け布団をそっと持ち上げて――
そして、静かに硬直した。
「……弘弥くん」
「……はい」
「……下、濡れてるよね?」
「はい……おっしゃるとおりです……」
◆ ◆ ◆
「ふぁぁ~おはよぉ~……あ、出てる~!」
ルナが寝ぼけまなこで布団を覗き込み、
無邪気に大爆笑。
「ねぇ、ねぇ、触ってみていい? これ“出たて”でしょ? 新鮮だよね?」
「やめてえええええええ!!!」
「被験者No.001、無意識射精、三連続達成」
ひよりがノートに記録をつけながら、手元のメジャーを取り出している。
「今朝の飛距離、計測します」
「誰が許可したの!?!?」
「うふふ……夢の中、わたしが手を握ってたの。
きっと“私のせい”で……ね?」
りあが静かに微笑みながら、
俺の足に絡めていた自分の足をすり寄せてくる。
「うわああああああああ!!!」
◆ ◆ ◆
「あ、布団干す準備するね。今日、天気いいから!」
あゆむが元気に布団をまくって――
「あ、染みたの、こっちまで来てるよ~?」
「やめて! その情報、元気に言わないで!!」
瑠衣が寝起きの髪を直しながら、
ぽつりと呟く。
「……夢精とは、“抑えきれぬ本能の叫び”。
それは愛の証。汚れではなく、祝福である――」
「詠唱始めるな!!」
◆ ◆ ◆
その後。
俺が脱いだズボンと濡れた下着を手に、
ベランダで干していると――
「……ほんとに干してる……」
呆然と見つめるヒロインたち。
「……弘弥、すごいね。もう、開き直りすぎて尊敬するレベル」
「だって隠せないもん……現実だもん……」
「これが……思春期男子のあるべき姿……」
「いや、違うけどね!?」
◆ ◆ ◆
朝食はなぜか豪華だった。
「“出すほどに”栄養が必要ってことだから」
「いっぱい出すなら、いっぱい食べなきゃね!」
「それ、“恋愛の勝負”も含めての意味だよね!?」
「さぁ弘弥くん、今日も元気に生きて、“いっぱい”頑張ってね♥」
俺の目の前に並ぶ、美少女と朝ごはんと、そして干された夢精パンツ。
青春って、なんなんだよ……。
0
あなたにおすすめの小説
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる