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第126話『衝撃の告白──野ション文化』
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昼休み。
今日も、ハルカたちの周りはにぎやかだった。
「サバナ、もう学校慣れた?」
ハルカが声をかけると、
サバナは眩しい笑顔で親指を立てた。
「バッチリ☆ みんなフレンドリーだし、日本めっちゃ好き!」
「それはよかった……」
ハルカは、心底ほっとした。
(ドタバタはあるけど……いい子だし)
(異文化ギャップは、まぁ……なんとかなる、よね?)
そう、思いかけた──そのときだった。
「あーでもさー」
サバナが、
何気ない雑談の流れでふわっと言った。
「トイレ、混んでるときあるじゃん?」
「うん、あるね……」
ハルカは、軽く相槌を打つ。
ミキやナナも、
うんうんと頷いた。
「そんなときさぁ」
サバナは、
悪びれもせずに続けた。
「そのへんでしちゃえばよくない?」
──しーーーーーーーん。
世界が止まった。
ハルカたちは、
一瞬、何を聞いたのか理解できなかった。
「……え?」
ミキが、
ポカンと口を開けた。
ナナは、
スプーンを持ったまま固まっている。
ユイは、
水を飲みかけたままフリーズした。
ハルカも、
心臓が「ドクン」と跳ねた。
(い、今……)
(何て……言った……?)
サバナは、
まったく悪気なく、
むしろ楽しそうに話し続けた。
「うちの村だとさー!」
「トイレって言ったら、木の陰とか、川のほとりとかだし!」
「だからさ、日本のトイレ待ちってマジ謎だよね☆」
「…………」
一同、顔面蒼白。
ハルカは、
震える声で確認した。
「……今、なんて、言った……?」
サバナは、キラキラした目で答えた。
「だからぁ!」
「そのへんでしちゃえばいいじゃん!!」
バァン!!
ハルカ、机に突っ伏した。
「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
絶叫。
教室中の視線が、一斉にこちらを向く。
(ち、違う!!)
(わたしたちがやばいんじゃないの!!)
(この子が!! この子がやばいのぉぉぉぉぉ!!!)
心の中で、
ハルカは全力で弁解した。
***
「さ、サバナ……!」
「日本では、そういうの……ダメだからね……!!」
ミキが、顔を引きつらせながら必死に訴える。
「えええええ!? なんでぇぇぇ!!?」
サバナ、純粋に驚愕。
「だって、草むらとか、超ナチュラルじゃん?」
「自然だし、地球に優しいし!」
「いや自然とか地球とか関係ないからぁぁぁぁ!!!」
ナナが絶叫した。
「そ、そういう問題じゃなくてぇぇぇ!!」
「日本では、ちゃんとトイレでしないとダメなの!!」
「えー? でも混んでたら?」
「待てぇぇぇぇぇぇ!!!」
ミキとナナとユイ、
全員でサバナを羽交い締めにする。
「待てぇぇぇぇ!!!」
「絶対! 外ではしない!!」
「絶対だからなぁぁぁぁ!!!」
「ひぇぇぇ……!」
さすがのサバナも、
押さえつけられて目を白黒させた。
(……本気で止めないと、マジでやるぞこの子……!)
ハルカは、
冷や汗をダラダラ流しながら、
全力で頷いた。
***
「……でもさぁ」
サバナが、
ポツリと呟いた。
「日本のトイレ、めっちゃキレイだから、そこは感動した!」
「うんうん、そこは褒めポイント!」
ミキが、即座に食いつく。
「トイレは建物の中だけ!!」
「外でスッキリしようとしない!!」
「絶対!!」
三段階で念押し。
サバナは、
ちょっと拗ねた顔で頷いた。
「はいはい、わかったよぉ~」
(絶対わかってない顔……!!)
ハルカは、
またしても頭を抱えた。
(この子、素直でいい子なんだけどなぁ……)
(野生児パワー、強すぎるよぉぉぉ……!!)
そして、
ハルカは確信した。
(これから、まだまだ──)
(大惨事が続く予感しかしない!!)
──こうして。
サバナ・ムトワとのドタバタ異文化バトルが、
本格的に幕を開けたのだった。
(続く)
今日も、ハルカたちの周りはにぎやかだった。
「サバナ、もう学校慣れた?」
ハルカが声をかけると、
サバナは眩しい笑顔で親指を立てた。
「バッチリ☆ みんなフレンドリーだし、日本めっちゃ好き!」
「それはよかった……」
ハルカは、心底ほっとした。
(ドタバタはあるけど……いい子だし)
(異文化ギャップは、まぁ……なんとかなる、よね?)
そう、思いかけた──そのときだった。
「あーでもさー」
サバナが、
何気ない雑談の流れでふわっと言った。
「トイレ、混んでるときあるじゃん?」
「うん、あるね……」
ハルカは、軽く相槌を打つ。
ミキやナナも、
うんうんと頷いた。
「そんなときさぁ」
サバナは、
悪びれもせずに続けた。
「そのへんでしちゃえばよくない?」
──しーーーーーーーん。
世界が止まった。
ハルカたちは、
一瞬、何を聞いたのか理解できなかった。
「……え?」
ミキが、
ポカンと口を開けた。
ナナは、
スプーンを持ったまま固まっている。
ユイは、
水を飲みかけたままフリーズした。
ハルカも、
心臓が「ドクン」と跳ねた。
(い、今……)
(何て……言った……?)
サバナは、
まったく悪気なく、
むしろ楽しそうに話し続けた。
「うちの村だとさー!」
「トイレって言ったら、木の陰とか、川のほとりとかだし!」
「だからさ、日本のトイレ待ちってマジ謎だよね☆」
「…………」
一同、顔面蒼白。
ハルカは、
震える声で確認した。
「……今、なんて、言った……?」
サバナは、キラキラした目で答えた。
「だからぁ!」
「そのへんでしちゃえばいいじゃん!!」
バァン!!
ハルカ、机に突っ伏した。
「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
絶叫。
教室中の視線が、一斉にこちらを向く。
(ち、違う!!)
(わたしたちがやばいんじゃないの!!)
(この子が!! この子がやばいのぉぉぉぉぉ!!!)
心の中で、
ハルカは全力で弁解した。
***
「さ、サバナ……!」
「日本では、そういうの……ダメだからね……!!」
ミキが、顔を引きつらせながら必死に訴える。
「えええええ!? なんでぇぇぇ!!?」
サバナ、純粋に驚愕。
「だって、草むらとか、超ナチュラルじゃん?」
「自然だし、地球に優しいし!」
「いや自然とか地球とか関係ないからぁぁぁぁ!!!」
ナナが絶叫した。
「そ、そういう問題じゃなくてぇぇぇ!!」
「日本では、ちゃんとトイレでしないとダメなの!!」
「えー? でも混んでたら?」
「待てぇぇぇぇぇぇ!!!」
ミキとナナとユイ、
全員でサバナを羽交い締めにする。
「待てぇぇぇぇ!!!」
「絶対! 外ではしない!!」
「絶対だからなぁぁぁぁ!!!」
「ひぇぇぇ……!」
さすがのサバナも、
押さえつけられて目を白黒させた。
(……本気で止めないと、マジでやるぞこの子……!)
ハルカは、
冷や汗をダラダラ流しながら、
全力で頷いた。
***
「……でもさぁ」
サバナが、
ポツリと呟いた。
「日本のトイレ、めっちゃキレイだから、そこは感動した!」
「うんうん、そこは褒めポイント!」
ミキが、即座に食いつく。
「トイレは建物の中だけ!!」
「外でスッキリしようとしない!!」
「絶対!!」
三段階で念押し。
サバナは、
ちょっと拗ねた顔で頷いた。
「はいはい、わかったよぉ~」
(絶対わかってない顔……!!)
ハルカは、
またしても頭を抱えた。
(この子、素直でいい子なんだけどなぁ……)
(野生児パワー、強すぎるよぉぉぉ……!!)
そして、
ハルカは確信した。
(これから、まだまだ──)
(大惨事が続く予感しかしない!!)
──こうして。
サバナ・ムトワとのドタバタ異文化バトルが、
本格的に幕を開けたのだった。
(続く)
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