148 / 203
【新章・尻尾グッズで大混乱編】
第146話『尻尾封印式──また青春が守られた!?』
しおりを挟む
──日もすっかり暮れ、
放課後の教室は静まり返っていた。
だが、ひとつだけ異様な空間がそこにあった。
中央に置かれた――問題の尻尾グッズ。
ふわふわ、モコモコ、ピンク色。
先端にはリボンと鈴がついており、
それだけを見れば「なんて可愛い♡」と思えるかもしれない。
……だが、その可愛さの裏には、
お尻に差し込むという仕様という、
青春を破壊する真実が隠されていた。
「──では、始めます」
ハルカが、
真顔で口を開いた。
「“差し込み式しっぽ封印式”を、厳かに執り行います」
「いぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!」
レイナとサバナ、ノリノリで拍手喝采。
「もうやだこのテンション……」
ナナが頭を抱える。
「ねぇ、封印っていうけど、どこに入れるの?」
「今度こそ“隠す”って意味でいいんだよね!?」
ミキが確認する。ハルカは即答した。
「隠すの!! 完全密閉! 物理的に“二度と開けない”形で封印するの!!!」
「じゃあこれでどうだ?」
ユイが持ってきたのは──
なぜか金属製の工具箱。
「ガムテープ、南京錠、ラップ三重巻き」
「外側に“呪”の文字を筆ペンで書いておいた」
「完璧ぃぃぃぃぃ!!!!!」
ハルカ、拍手喝采。
「じゃあみんな、最後に言いたいことを!」
「これまで尻尾に振り回された青春に、別れを告げよう!!」
ミキ「私は……忘れない。頭に刺さったあの感触……♡」
「忘れろぉぉぉぉぉぉ!!」
ナナ「もう、プリプリダンスは卒業します……!」
「そもそも入学してないからね!!?」
サバナ「文明社会ではズボンを脱ぐタイミングに注意します!」
「それ! “大人になる”宣言としては正しいけど悲しいから!!」
レイナ「次は“差し込まない”尻尾を買ってくるね☆」
「やめろぉぉぉぉ!!!」
ユイ「……面白かったよ」
「一番心臓に悪い感想だわぁぁぁぁ!!!!」
ハルカは、
全員のコメントに涙を流しながら──主にストレスの涙で──
工具箱のフタをゆっくり閉めた。
「さようなら、尻尾……」
「アタシたちの青春を、壊しかけたモフモフよ……」
カチャン。
南京錠がロックされた瞬間、
教室に静けさが戻る。
「……これで終わったんだね」
ミキが、少し寂しそうに呟いた。
「うん……」
ナナも深く頷く。
「アタシたち、また一歩……大人になったね」
「なってないよ!?」
「むしろ人間として後退してたよこの数日間!!!」
ハルカは、涙目で叫ぶ。
だけど──
それでも、
その叫びの中には、どこか笑いがあった。
ツッコミながら、
泣きながら、
ハルカは確かに――笑っていた。
「……でも、まあ」
「これも青春……ってやつかな」
誰かがそう言った。
「やかましいわバカ!!」
ハルカは、笑いながらみんなの頭をぺちぺち叩いていった。
封印された尻尾は、
机の奥の奥、
誰にも見つからないような場所に封じ込められた。
青春は守られた――はずだった。
──だが。
レイナのスマホに、
新しい通知が届いていた。
🛒【おすすめ商品】「発光型キューティ尻尾 Ver.2」ただいま特価!
(……なにかが、また始まろうとしていた)
ハルカは、なぜか背筋に寒気を覚えながら、
みんなと一緒に教室をあとにした。
にぎやかに、笑いながら。
青春は今日も、ドタバタと転がり続けていく――。
(終)
放課後の教室は静まり返っていた。
だが、ひとつだけ異様な空間がそこにあった。
中央に置かれた――問題の尻尾グッズ。
ふわふわ、モコモコ、ピンク色。
先端にはリボンと鈴がついており、
それだけを見れば「なんて可愛い♡」と思えるかもしれない。
……だが、その可愛さの裏には、
お尻に差し込むという仕様という、
青春を破壊する真実が隠されていた。
「──では、始めます」
ハルカが、
真顔で口を開いた。
「“差し込み式しっぽ封印式”を、厳かに執り行います」
「いぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!」
レイナとサバナ、ノリノリで拍手喝采。
「もうやだこのテンション……」
ナナが頭を抱える。
「ねぇ、封印っていうけど、どこに入れるの?」
「今度こそ“隠す”って意味でいいんだよね!?」
ミキが確認する。ハルカは即答した。
「隠すの!! 完全密閉! 物理的に“二度と開けない”形で封印するの!!!」
「じゃあこれでどうだ?」
ユイが持ってきたのは──
なぜか金属製の工具箱。
「ガムテープ、南京錠、ラップ三重巻き」
「外側に“呪”の文字を筆ペンで書いておいた」
「完璧ぃぃぃぃぃ!!!!!」
ハルカ、拍手喝采。
「じゃあみんな、最後に言いたいことを!」
「これまで尻尾に振り回された青春に、別れを告げよう!!」
ミキ「私は……忘れない。頭に刺さったあの感触……♡」
「忘れろぉぉぉぉぉぉ!!」
ナナ「もう、プリプリダンスは卒業します……!」
「そもそも入学してないからね!!?」
サバナ「文明社会ではズボンを脱ぐタイミングに注意します!」
「それ! “大人になる”宣言としては正しいけど悲しいから!!」
レイナ「次は“差し込まない”尻尾を買ってくるね☆」
「やめろぉぉぉぉ!!!」
ユイ「……面白かったよ」
「一番心臓に悪い感想だわぁぁぁぁ!!!!」
ハルカは、
全員のコメントに涙を流しながら──主にストレスの涙で──
工具箱のフタをゆっくり閉めた。
「さようなら、尻尾……」
「アタシたちの青春を、壊しかけたモフモフよ……」
カチャン。
南京錠がロックされた瞬間、
教室に静けさが戻る。
「……これで終わったんだね」
ミキが、少し寂しそうに呟いた。
「うん……」
ナナも深く頷く。
「アタシたち、また一歩……大人になったね」
「なってないよ!?」
「むしろ人間として後退してたよこの数日間!!!」
ハルカは、涙目で叫ぶ。
だけど──
それでも、
その叫びの中には、どこか笑いがあった。
ツッコミながら、
泣きながら、
ハルカは確かに――笑っていた。
「……でも、まあ」
「これも青春……ってやつかな」
誰かがそう言った。
「やかましいわバカ!!」
ハルカは、笑いながらみんなの頭をぺちぺち叩いていった。
封印された尻尾は、
机の奥の奥、
誰にも見つからないような場所に封じ込められた。
青春は守られた――はずだった。
──だが。
レイナのスマホに、
新しい通知が届いていた。
🛒【おすすめ商品】「発光型キューティ尻尾 Ver.2」ただいま特価!
(……なにかが、また始まろうとしていた)
ハルカは、なぜか背筋に寒気を覚えながら、
みんなと一緒に教室をあとにした。
にぎやかに、笑いながら。
青春は今日も、ドタバタと転がり続けていく――。
(終)
10
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる