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2話 決意
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「は~…」
『ペリドット…?起きたの…?』
「ルビー…うん。そう」
この子はゲーム内で助ける事が可能な猫型の獣人、ルビー。私のことをよく知ってて、主人公に
助けられた後私についての話をする役目を
持つ子だ。
『大丈夫…?怪我、したんでしょ?』
「うん…」
実際、私が転生した時の時間帯はボコられた後
だった。なので結局痛みは味わっている。もう
どうせならそこら辺の時間も調整して欲しかった
なあ神様…。
「ルビー、も疲れてるでしょ?寝なよ。私は大丈夫
だからさ」
『…うん。わかった』
さて。詳しく状況を把握しよう。まず?私は
死んだと思ったらもう何回も周回したゲームに転生した。しかも主人公じゃなくやられ役に。
…そして、私は知っている。ペリドットが獣人ではなく、神獣であること。そして、この世界の魔法
やらなんやらの仕組みも、全て。この機会に復習
しよう。
(この世界には"魔力脈"と"霊力脈"がある。人間や亜人等の生物は例外を除き全て魔力脈を持ち、
霊力脈は持たない。魔力脈は血管とそんなに変わらないけど、違いはある。それは自分で意識して魔力を流せること。魔法の杖はその脈から放たれる魔力を杖の中にある擬似的な脈に通すことで成り立っている)
「…ルビー」
亜人も魔力脈はある。でも、各種族の力が強く
出てるからか、基本魔法は使わない。まあやらないだけでやろうと思えばちゃんと魔法使えるん
だけど…この状態じゃダメだな。
(手枷と足枷はいいとして、この首輪だ。この首輪
から魔力を吸われていて、私達は本来なら身動きが
ギリギリ。声を出すこともキツい時だってある。
この世界は、亜人の魔力が動力と化す終わってる
ような世界だ)
そんなこの国を治そうと立ち上がったのが主人公。
彼は奴隷化した亜人達を味方にしながらラスボスで
あるこの国の王様をうつ。それができたらハッピー
エンド…だったかな。
(そして、王様には第二形態というやつがある。
そこで役立つのがペンダント。今私が持っている
これは、命の危機に陥った時、本来死んでいる
存在を召喚する物なのだ。そこで本来死んだはずの私が出てきて所謂"胸熱展開"が巻き起こるの
だけど…)
「死にたくは、ないなあ…しかも、死に方は多分、
衰弱死だよね…尚更嫌だわ…」
まあ逃げることはいつだって出来るしボコリに来た奴を返り討ちにもできる。なんでかって?
そりゃあ、この子は神獣だもの。神様と並んで、
魔力脈と霊力脈の同時所持が可能な一族。ペリドットは記憶喪失なだけ。さらに、この首輪は魔力を
吸い取る。つまりは、霊力は今も常に満タンなのである!
(いじめられてた分のストレス発散とかいける?
いけるかこれ…!)
ゲームでは復活したペリドットと戦うシーンをもう何回もやった!例え転生してこの世界が現実で
あっても!使い方自体は変わらないはずだ!
(やられる人生ねえ…シナリオに従うなんてしたくない。何より、死にたくない。…決めた。こんな
牢屋から逃げてやる。だって、私は"神獣"だから!)
ルビーにあんまり傷がないのを考えると、主人公はまだこの現状を知らない。ゲームは助ける子を
選べる。ここにいるのは私とルビーだけ。折角
だし、ルビーを助けよう。それで、遠くに
逃げよう。
(首輪は壊せる。鎖も壊せる。なんならやろうと
思えば空も飛べる。…ペンダントは置いていこう。私が死んでないから私は召喚されないけど…まあ
召喚された存在と戦い勝利することが条件だった
のは確認済みだしなんとかなるか)
まだ狐耳と尻尾には違和感たっぷりだけど…ルビーはこの世界での私の親友。裏切りが多少存在した
ゲームキャラで絶対に裏切らなかった存在。
…大丈夫なはず。
(世界を変えるつもりはない。それは主人公の
役目。私の役目は親友と自分を守り、私達が
信じるべきものを見つけることだ)
『ペリドット…?起きたの…?』
「ルビー…うん。そう」
この子はゲーム内で助ける事が可能な猫型の獣人、ルビー。私のことをよく知ってて、主人公に
助けられた後私についての話をする役目を
持つ子だ。
『大丈夫…?怪我、したんでしょ?』
「うん…」
実際、私が転生した時の時間帯はボコられた後
だった。なので結局痛みは味わっている。もう
どうせならそこら辺の時間も調整して欲しかった
なあ神様…。
「ルビー、も疲れてるでしょ?寝なよ。私は大丈夫
だからさ」
『…うん。わかった』
さて。詳しく状況を把握しよう。まず?私は
死んだと思ったらもう何回も周回したゲームに転生した。しかも主人公じゃなくやられ役に。
…そして、私は知っている。ペリドットが獣人ではなく、神獣であること。そして、この世界の魔法
やらなんやらの仕組みも、全て。この機会に復習
しよう。
(この世界には"魔力脈"と"霊力脈"がある。人間や亜人等の生物は例外を除き全て魔力脈を持ち、
霊力脈は持たない。魔力脈は血管とそんなに変わらないけど、違いはある。それは自分で意識して魔力を流せること。魔法の杖はその脈から放たれる魔力を杖の中にある擬似的な脈に通すことで成り立っている)
「…ルビー」
亜人も魔力脈はある。でも、各種族の力が強く
出てるからか、基本魔法は使わない。まあやらないだけでやろうと思えばちゃんと魔法使えるん
だけど…この状態じゃダメだな。
(手枷と足枷はいいとして、この首輪だ。この首輪
から魔力を吸われていて、私達は本来なら身動きが
ギリギリ。声を出すこともキツい時だってある。
この世界は、亜人の魔力が動力と化す終わってる
ような世界だ)
そんなこの国を治そうと立ち上がったのが主人公。
彼は奴隷化した亜人達を味方にしながらラスボスで
あるこの国の王様をうつ。それができたらハッピー
エンド…だったかな。
(そして、王様には第二形態というやつがある。
そこで役立つのがペンダント。今私が持っている
これは、命の危機に陥った時、本来死んでいる
存在を召喚する物なのだ。そこで本来死んだはずの私が出てきて所謂"胸熱展開"が巻き起こるの
だけど…)
「死にたくは、ないなあ…しかも、死に方は多分、
衰弱死だよね…尚更嫌だわ…」
まあ逃げることはいつだって出来るしボコリに来た奴を返り討ちにもできる。なんでかって?
そりゃあ、この子は神獣だもの。神様と並んで、
魔力脈と霊力脈の同時所持が可能な一族。ペリドットは記憶喪失なだけ。さらに、この首輪は魔力を
吸い取る。つまりは、霊力は今も常に満タンなのである!
(いじめられてた分のストレス発散とかいける?
いけるかこれ…!)
ゲームでは復活したペリドットと戦うシーンをもう何回もやった!例え転生してこの世界が現実で
あっても!使い方自体は変わらないはずだ!
(やられる人生ねえ…シナリオに従うなんてしたくない。何より、死にたくない。…決めた。こんな
牢屋から逃げてやる。だって、私は"神獣"だから!)
ルビーにあんまり傷がないのを考えると、主人公はまだこの現状を知らない。ゲームは助ける子を
選べる。ここにいるのは私とルビーだけ。折角
だし、ルビーを助けよう。それで、遠くに
逃げよう。
(首輪は壊せる。鎖も壊せる。なんならやろうと
思えば空も飛べる。…ペンダントは置いていこう。私が死んでないから私は召喚されないけど…まあ
召喚された存在と戦い勝利することが条件だった
のは確認済みだしなんとかなるか)
まだ狐耳と尻尾には違和感たっぷりだけど…ルビーはこの世界での私の親友。裏切りが多少存在した
ゲームキャラで絶対に裏切らなかった存在。
…大丈夫なはず。
(世界を変えるつもりはない。それは主人公の
役目。私の役目は親友と自分を守り、私達が
信じるべきものを見つけることだ)
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