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4話 信じる者
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『ねえねえ。もうそろそろ、この森を抜けてもいいんじゃない?』
「そっか。それもそうかもね」
あの牢屋を抜け出してからかなりの時間が経った。どれくらいかはカレンダーも時計もないしわから
ないけど…。でも、私達は順調に力を強くする事ができた。
『ふふっ。〈風飛行〉!』
「あんまり高く飛んだら見つかっちゃうから気を
つけてね~!」
『うん!』
ルビーは風・地・火の三つの属性を扱える
上級魔導士にまでなった。因みに、地水火風の中から一属性が扱える順に下級、中級、上級、最上級となる。そしてサポートタイプから攻撃、防御。全ての魔法を知り尽くし扱える者を世間は"魔術王"と
讃える。
「…はあ。マントで隠せてんのかなあ」
力を付けていくごとにルビーの尻尾は2本に増え、長く伸びていった。猫族の強さ基準だと、尻尾は
最大で2本、長さは最大で2メートル、とかだったかな?そして、私はと言うと~…。
「重いな…座ってるのが一番楽…」
力を付けるごとに、私の尻尾は増え、髪や耳も
何故か長くなっていった。銀色の髪から緑色の耳先と尻尾の先へとグラデーションになっていて、獣人特有の耳や尻尾を隠す術があってもとてもじゃないが、目立つ時は目立つ。
(九本尻尾の狐かあ…。もうまんま九尾の狐
じゃん…)
日本の妖怪伝説がこんなところにも出てくる
なんて…。何気にルビーの見た目もぱっと見は猫又だし…まあ可愛いしオッケーか。
ーールビー視点ーー
「~~♪ ~~~♪」
最初、ペリドットから逃げ出そうって言われた時は驚いたけど、逃げてよかったなあ。偶に人間から
逃げないといけない時はあるけど、こうやって魔法も習得して、楽しく地面を歩ける!
(ペリドットも、魔法凄く使えるよね…)
狐族は特殊且つ、この国では貴重な存在。私が
いたあの牢屋に来た時、ペリドットはボロボロだった。しかも記憶を無くしている。私が側にいて、
せめて心の支えになってあげないと!
(もうだいぶリフレッシュできたし、帰ろっと。
ペリドットも、心配させちゃうよね)
そう思って降りると、突然後ろから声を
かけられた。
『すみません!貴方、獣人ですよね?ここら辺に
ある亜人の収容所を知りませんか?』
「え?えっと…あなた方は?」
『私は……』
ーーペリドット視点に戻るーー
「木の実…リンゴっぽいけど、食べてオッケー
だっけな、あれ…」
この世界に来てからだいぶ経つが、植生も生物も
殆どは変わらない。ただ、偶に本来ない色をした花があったり、見た事ない木の実がなってたりする。ただ、ルビーや元々のペリドットの知識で
なんとかはなっていた。
(まあそれでも!わからないものはわからないんだけどね!)
鑑定魔法…あれ魔力消費結構するんだよなあ…。
植物系の本でも買う?街には全然行ってないし、
丁度外に行くか話してたし、いいかも。すると、
タイミングよくルビーが見えた。ただ、見えなくていいものも見えている気がする。
「…?」
『ペリドット。私ね、この人に着いていく。この人は、亜人を助けようとしてくれてるの』
『…。お前、亜人に見えないな。まさか、亜人に
見せかけた奴隷商人か?』
「…は?私が?違う。そんな非人道的な事やって
ない」
まさかこんな所で主人公と出くわすとは…。
随分時が進んだようで。…さて。どうしよっ
かなあ…。
「そっか。それもそうかもね」
あの牢屋を抜け出してからかなりの時間が経った。どれくらいかはカレンダーも時計もないしわから
ないけど…。でも、私達は順調に力を強くする事ができた。
『ふふっ。〈風飛行〉!』
「あんまり高く飛んだら見つかっちゃうから気を
つけてね~!」
『うん!』
ルビーは風・地・火の三つの属性を扱える
上級魔導士にまでなった。因みに、地水火風の中から一属性が扱える順に下級、中級、上級、最上級となる。そしてサポートタイプから攻撃、防御。全ての魔法を知り尽くし扱える者を世間は"魔術王"と
讃える。
「…はあ。マントで隠せてんのかなあ」
力を付けていくごとにルビーの尻尾は2本に増え、長く伸びていった。猫族の強さ基準だと、尻尾は
最大で2本、長さは最大で2メートル、とかだったかな?そして、私はと言うと~…。
「重いな…座ってるのが一番楽…」
力を付けるごとに、私の尻尾は増え、髪や耳も
何故か長くなっていった。銀色の髪から緑色の耳先と尻尾の先へとグラデーションになっていて、獣人特有の耳や尻尾を隠す術があってもとてもじゃないが、目立つ時は目立つ。
(九本尻尾の狐かあ…。もうまんま九尾の狐
じゃん…)
日本の妖怪伝説がこんなところにも出てくる
なんて…。何気にルビーの見た目もぱっと見は猫又だし…まあ可愛いしオッケーか。
ーールビー視点ーー
「~~♪ ~~~♪」
最初、ペリドットから逃げ出そうって言われた時は驚いたけど、逃げてよかったなあ。偶に人間から
逃げないといけない時はあるけど、こうやって魔法も習得して、楽しく地面を歩ける!
(ペリドットも、魔法凄く使えるよね…)
狐族は特殊且つ、この国では貴重な存在。私が
いたあの牢屋に来た時、ペリドットはボロボロだった。しかも記憶を無くしている。私が側にいて、
せめて心の支えになってあげないと!
(もうだいぶリフレッシュできたし、帰ろっと。
ペリドットも、心配させちゃうよね)
そう思って降りると、突然後ろから声を
かけられた。
『すみません!貴方、獣人ですよね?ここら辺に
ある亜人の収容所を知りませんか?』
「え?えっと…あなた方は?」
『私は……』
ーーペリドット視点に戻るーー
「木の実…リンゴっぽいけど、食べてオッケー
だっけな、あれ…」
この世界に来てからだいぶ経つが、植生も生物も
殆どは変わらない。ただ、偶に本来ない色をした花があったり、見た事ない木の実がなってたりする。ただ、ルビーや元々のペリドットの知識で
なんとかはなっていた。
(まあそれでも!わからないものはわからないんだけどね!)
鑑定魔法…あれ魔力消費結構するんだよなあ…。
植物系の本でも買う?街には全然行ってないし、
丁度外に行くか話してたし、いいかも。すると、
タイミングよくルビーが見えた。ただ、見えなくていいものも見えている気がする。
「…?」
『ペリドット。私ね、この人に着いていく。この人は、亜人を助けようとしてくれてるの』
『…。お前、亜人に見えないな。まさか、亜人に
見せかけた奴隷商人か?』
「…は?私が?違う。そんな非人道的な事やって
ない」
まさかこんな所で主人公と出くわすとは…。
随分時が進んだようで。…さて。どうしよっ
かなあ…。
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